2012年3月30日（金）

浅野プロデューサーの生の声もチラリ？愛と妄想の『ブレイブリーデフォルト』座談会！

◆4つのクリスタルと南斗五車星の微妙な関係とは？

野村：オレにとって“風のクリスタル”という単語はかなり気になるキーワードだったんだけど、みんなはどう？　もうね、風のクリスタルって聞くと『FFIII』が彷彿とされるんだよね。


▲2月末に配信された体験版Vol.1では、風のクリスタルを守る巫女であるアニエスや、クリスタルの祭壇が登場。ムービー中では輝きを放つクリスタルだが、ゲーム開始時には輝きを失っているようだ。

そみん：なんとなく、『FF』シリーズの物語って風のクリスタルから始まるようなイメージがあります。実際はどうでしたっけ？

Rusty：ええと、『I』の最初は土のクリスタルで、その後は火・水・風の順番かな。

野村：それでいいはず。最初は土を腐らせるリッチで、次はグルグ火山のマリリスでしょ。で、飛空艇をとってからクラーケン、ティアマットと戦う流れ。『II』はクリスタルはどうでもよかった。

そみん：たしかに。ミシディアの塔の最上階でアルテマの本と一緒に置かれていて、調べると“ちから”とかステータスがちょっとだけ上がるだけ（笑）。

野村：こうやって分析していくと、ちょっとおもしろいかも。『III』は最初が風で、あとはどういう順番だっけ？

Rusty：ドワーフの洞窟あたりで火のクリスタルが登場して、浮遊大陸から脱出してすぐに水の巫女エリアと一緒に水のクリスタルを復活させる。最後となる土のクリスタルは、ほとんどラストダンジョンに近い場所で登場した。

そみん：途中、金のクリスタルなんて偽物も登場しました。

野村：ゴールドルが持ってたヤツね。『IV』もクリスタルの話だっけ？

そみん：セシルがミシディアからクリスタルを強奪するオープニングじゃないですか。

野村：ああ、そっかそっか。地上と地底で、光と闇の2種類のクリスタルが出てくる作品か。

Rusty：地底世界にある闇のクリスタルは放っておくとして、光のクリスタルの登場順番は、最初にミシディアの水のクリスタル、次にダムシアンの火のクリスタル、ファブールの風のクリスタルという順番だね。

そみん：最後の1つは、エッジがいるエブラーナが守ってるんでしたっけ？

Rusty：いや、最後は人質にとられたローザと引き換えに、セシル自身がトロイアにあった土のクリスタルをゴルベーザに渡す流れ。

そみん：ああ、そうか。エッジが戦う炎のルビカンテのイメージと火のクリスタルの記憶がごっちゃになってました（苦笑）。

野村：キミたち、よく覚えてるねえ（笑）。オレは『IV』くらいから、ちょっと記憶が怪しい。で、『V』は？

そみん：ええと、最初が風なのは確実なんですよ。オープニングが「風がとまった」みたいなセリフで始まるはずなんで。

Rusty：レナの父親のタイクーン王が飛竜に乗って風の神殿を調査しに行く流れ。その次が水のクリスタル。

そみん：ああ、そこでシルドラが命を落とすんですよ。

Rusty：水の次は火力船に積まれた火のクリスタルで、飛空艇でしか行けない空の遺跡で土のクリスタルという順番だね。

野村：やべえ。『V』はギルガメッシュとか表世界と裏世界の融合とか、ストーリーの断片は覚えているけど、クリスタルの順番はすっかり忘れてるわ。

そみん：『VI』以降は、それほどクリスタルが前面に押し出されない世界観になっていったんですよね。

野村：クリスタルを追う物語って、『V』ぐらいまでか。『IX』が“原点回帰”でクリスタルが重要になるんだっけ？

Rusty：『IX』の世界観としてはクリスタルが重要なポジションにありますけど、それを順番に追いかけていく物語構成ではないです。

野村：なるほど。こうして『I』から『V』までを見直すと、最初に“風のクリスタル”が登場する作品は2つというわけで、そんなに多くはなかったか（苦笑）。

そみん：ちょっと意外な感じですけど、それだけ『III』や『V』の風のクリスタルの印象が強かった気がします。

Rusty：『III』については“悠久の風”という言葉がキーワード的に使われていたから、より風の印象が強いのかも。『悠久の風伝説』なんてマンガもあったし。

そみん：なんてマニアックな（苦笑）。衣谷遊さんが書いたマンガで、ムウチとかJ・ボウイとかいました。

Rusty：あとは、“風がやむ”とか“風がとまる”って、なんだか不吉なイメージがする。

野村：たぶん、マンガやアニメでも風の異変が最初にくるケースって多いんだよ。『北斗の拳』だってそうじゃん。風のヒューイはいきなり死ぬじゃん。

Rusty：（笑）。ここで南斗五車星を引き合いに出すのはどうなんですかね。力の差がありすぎるし、そもそも“海・山・雲・炎・風”の5つで、クリスタルの“火・水・土・風”と数が違うし。

野村：でもさ、風ってやっぱり最初に来やすい感じがするんだよ。武田信玄で有名な“風林火山”だって風が最初じゃん。で、風と火があって、林は木が生えているから土っぽくて、山も土っぽくて、あれ？　土がかぶった（笑）。

Rusty：説得力がありそうで、なんだか微妙なような（笑）。

野村：まあ、もっとちゃんと調べると、きっと風が最初って作品は多いと思うよ。感覚的に風がやむって不吉だし。そもそも風がやむことって、いろいろな異変の元凶になるわけだから。風がよどむと土や海が腐っていくわけだし。

そみん：火の異変は？

野村：さあ（笑）。

Rusty：火は火山のイメージだから、大地の異変が火の異変を引き起こすような感じがする。こうして考えると、“火・水・土・風”はいろいろとつながっているのかもしれない……って言うと、それっぽいかな（笑）。

そみん：『ブレイブリーデフォルト』のイメージテキストには、“風は止まり、海は濁り、山は火を噴いた”と書かれてます。

Rusty：たしか体験版Vol.2の街の人も、いろいろと異変に関するセリフを言っていた。

野村：あっ。それ、メモったよ。ええと、王宮にいる人のセリフで、毎日王宮で起こっている地震の原因が火のクリスタルの異変じゃないかと疑ってるね。他にも水のクリスタルの異変で海が腐ってるとか、風の巫女の話なんかもあった。


▲体験版Vol.2では、カルディスラの街を探索可能。そこでは、クリスタルの異変に関する情報も登場する。

そみん：ちなみにアニエスは“風のクリスタルを司る巫女”ですけど、他に火や水や土の巫女もいるんですかね？　個人的な意見ですけど、4種類の巫女がいたとして、“風の巫女”が一番かわいいような気がするんですよ。

野村：なんか、海の巫女とかいたら、主人公を海にひきずりこんで殺すような悪いイメージがしない？

そみん：それはどうでしょう（苦笑）。

Rusty：火もちょっとね。気が強くて荒々しい感じがする。

そみん：風と水は、なんだか清潔感があって美しいイメージがするんですよ。個人的な印象ですけど。土の巫女となると……。

Rusty：牧歌的な感じが強いかも。

野村：畑仕事をしているオカンみたいな（笑）。

Rusty：たくましいイメージがする。なんとなくドワーフっぽい感じ。

野村：そう言われてみると、風や水の巫女っていいね。なんだか清楚なイメージがある。

そみん：土は山のイメージというか、どっしり感がある気がします。

野村：土は母性なんじゃね？　大地母神とか言うじゃん。なんか、高尚な話っぽくなってきたかも（笑）。

そみん：なんにせよ、アニエス以外にもクリスタルの巫女はいると思うんですよ。

野村：1人ぐらい男が混じってるかもね。

Rusty：山のフドウみたいな巨漢がいたりして（笑）。

野村：実は体験版に出てきたベアリング・アウトが巫女だったりして（笑）。今、なんとなく土の巫女をイメージしてみたんだけど、オレは『ロマンシングサガ』のシフみたいなイメージかな。


▲体験版Vol.2には、エタルニア公国の空挺騎士団のベアリング・アウトが登場。なかなかこわもてだが、ギャグキャラでもある模様。