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2012年4月2日(月)

どのキャラクターを育てるか悩みまくりでうれしい悲鳴? PSP用RPG『シャイニング・ブレイド』プレイレポート

文:電撃オンライン

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■こだわりが感じられるグラフィックや演出面

 本作は、キャラクターが魅力的なだけでなく、演出面も凝っていて見逃せません。会話時の立ち絵の表情がコロコロ変わる他、AVGさながらのイベント絵が見られることも。個人的にはエルフのアルティナの耳が、通常はピンと上を向いているのに、照れている時などは下向きになるのがたまりません。なんというか犬っぽい感じ(笑)。

 街中や戦闘シーンで見られるキャラクターの3Dモデルも、Tonyさんのデザインを忠実に再現していてステキです。移動や攻撃の際の動きがリアルなだけでなく、フォース(必殺技)ごとに異なるモーションが用意されています。特殊な攻撃を受けて吹っ飛ばされた時の痛そうな感じや、移動に必要な“ムーヴ”がなくなって動けなくなった時のグッタリした感じなど、細かな部分にもこだわりのモーションが。

 ちなみに、ステータスの確認時に3Dモデルをじっくり&好きなように観賞できるビューワーモードがあるのですが、さすがにモーションの再現などはできません。やはり動いている姿のほうがいい感じなので、戦闘では敵に加えて味方の動きにも注目してください! まあ、こう言いつつビューワーモードでニヤニヤしながら各キャラクターを眺めていたりしますが(笑)。

 なお演出面では、歌姫が覚醒した時など随所にアニメムービーが挿入される点も魅力的。当然、オープニングにもアニメムービーが用意されています。おかげで、アニメ・立ち絵・イベント絵・3Dモデルと、さまざまな面からキャラクターの魅力を味わえます。

『シャイニング・ブレイド』 『シャイニング・ブレイド』 『シャイニング・ブレイド』
▲表情が細かく変化する他、イベント絵もあってその凝りようはAVGさながらです。また、3Dモデルのクオリティ&動きもステキ。

■敵味方問わず人間関係の変化が楽しめるストーリー

 魅力的なキャラクターたちが織り成す物語も、本作の見逃せない注目要素。世界の危機に、その元凶である帝国の打倒を目指すという王道の物語が描かれます。が、実はレイジが一度帝国に負けているなど、王道の中にも独自の展開が盛り込まれているのがポイント。また、最初はレイジたち人間を嫌っていたエルフ族のアルティナが、物語が進むと人間を認めてくれるようになるなど、物語の進行に合わせて人間関係が変化していくところも見逃せません。個人的には、最初はいわゆる“ツン”だったアルティナやリックが、次第に“デレ”ていくところがいい感じでした!

 人間関係の変化は、物語だけでなく戦い方によっても感じられます。実は各キャラクターにはレイジに対する好感度があり、これは特定のイベントを見たり、会話する際に出現する選択肢の選び方だったり、戦闘で協力攻撃の“リンクアタック”を行ったりすることで変化します。

 中でも注目は、リンクアタック。この攻撃を行う時、キャラクターごとにセリフが聞けるのですが、キャラによっては最初は“イヤイヤやっている”感じのセリフです。しかし、好感度が上がると“待ってました”という感じのセリフに変化。ぶっちゃけ合わせることは難しいですが、物語の進行と合わせて、いわゆるツンデレなキャラクターのセリフが変化すると、ニヤニヤが止まりません。もう大満足です。

 なお、個人的には帝国側のキャラクターもお気に入り。「味方になって操作できればいいのに」というのとは違うのですが、こちらも王道な感じがまたステキなのです。例えば、帝国にはアルベリッヒやスルトといった将軍たちがいて、それぞれヴァレリア地方の特定の国に侵攻していますが、お約束のようにお互い仲が悪かったりします。

 そして、彼らに各地を攻撃させている黒竜教団の司祭・バルドル。プレイ前は帝国を裏から牛耳る黒幕のような存在だと思っていたのですが、実際は“帝国の盟主で、現在は封じられているダークドラゴンの声を聞くことができる”という能力を生かして各将軍に指示を出しているものの、将軍たちからはほとんど信用されていないという……。彼らのイベントを見ていると、おっさんとしては“とある科学な忍者のカッツェ様”が思い出されて、笑える場面ではないのにニヤリとしちゃったり(笑)。一部の人だけかもしれませんが、物語は敵味方に関係なく要注目です!

『シャイニング・ブレイド』 『シャイニング・ブレイド』 『シャイニング・ブレイド』
▲物語は帝国の野望を打ち砕き、世界を救うことが目的ですが、次第に変化していく人間関係も見どころです。帝国側の人間関係も、一枚岩でないあたりがユニーク。

■やめられないとまらない!? やりこみ要素多数のゲームシステム

 なんだかプレイインプレッションなのにゲーム内容にあまり触れていませんが、ゲーム自体の出来も◎です。物語はクエストで進行しますが、その発生場所や受ける相手がアイコンでわかるので、次にどこで何をするかといったことで悩む必要がありません。クエストだけでなく、イベントが起きるといった情報もわかります。

 SLG的な要素がある戦闘も、背後から敵に近づくと安全だけど“ムーヴ”が不足する可能性がある、敵によっては攻撃可能な部位が複数あり特定の部位を破壊すると攻撃力が低下したり弱点になったりする、といったさままざな要素により、かなり奥深いものとなっています。“リンクアタック”の他にも、2人で行動する“デュオ”など多彩なシステムが用意されている他、キャラクターによってはモードチェンジで能力がガラっと変化したり。

 武器に装備するアーティファクトの作成&強化にフォースの強化、食べることで攻撃力アップなどの特殊な効果が得られるパンと、その購入時に押されるスタンプ集めなど、他にもできるコトは盛りだくさん。多彩な登場人物、壮大な物語、奥深い戦闘、やり込み要素、これらのどれかが好きな人なら間違いなく楽しめる作品なんじゃないかと! 私はほぼ全部に当てはまる人間なので、もうやめられないとまらない状態で遊んでおりますよ(笑)。

『シャイニング・ブレイド』
▲個人的には、好きなキャラクターが1人でもいれば、それだけでプレイする価値アリなんじゃないかと。全要素を満喫している人間が言っても説得力がないですが(笑)。

(C)SEGA

データ

▼『シャイニング・ブレイド』ダウンロード版
■メーカー:セガ
■対応機種:PSP
■ジャンル:RPG
■発売日:2012年3月15日
■希望小売価格:5,600円(税込)

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