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2012年5月31日(木)

多角的に『青エク』の物語を楽しめる! 塾生たちと激動の7日間を体験する『青の祓魔師 幻刻の迷宮』プレイレポ

文:原常樹

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 アニメや漫画をチェックしていたファンならば、すぐにピンと来るかとは思いますが、今回のゲームは“まだ塾生たちが燐の正体に気づいていない時点”のお話です。ツンデレな神木さんもツン成分が多めな感じですし、ファンとしてはどこか見ていて懐かしくなる部分もあるかもしれません。そんな初々しさが残る塾生たちが“ラビリンスガーデン”という不思議な場所で特別訓練を行うということからストーリーが始まります。

 ラビリンスガーデンは自然の摂理を保ちつつも、祓魔能力に応じて、想像を具現化できるというとんでもない場所! 過去の祓魔師たちが、その時代に起こった脅威をそのまま後世に伝えるためにさまざまなシチュエーションをセッティングしており、イコール、ダンジョン内には多数の脅威が設定されているという寸法です。

 探索の最中には戦闘が発生することもありますが、こちらも基本的には選択肢を選ぶことで進んでいきます。バトルシステム自体がアドベンチャーパートの延長のような感覚なので、RPGのような複雑な戦闘を期待すると「あれっ!?」と肩透かしを食らうかもしれませんが、そのシンプルさが作品の敷居を下げてくれているのも事実。戦いをじっくりと楽しむというよりは、キャラクターの活躍を視覚的に楽しむといったパートだととらえたほうがわかりやすいかと。

『青の祓魔師 幻刻の迷宮』 『青の祓魔師 幻刻の迷宮』

 戦闘では、“絆イベント”と呼ばれるイベントを通じて、キャラクターとの“絆ランク”を高めておけばカットイン演出のある合体攻撃を繰り出すこともできます。この絆ランクは7日目の最後にあるエンディングにも影響を及ぼすので、お気に入りのキャラの絆ランクを重点的に高めておけば、戦闘シーンのカッコイイ演出はもちろん、エンディングまで見れちゃうという一石二鳥の代物。お気に入りのキャラクターがいるという人は迷わずチョイスしておくといいでしょう。

 ちなみに、まろまゆ女子が大好物な自分は、もちろん神木さん一択ですよ!(笑)

『青の祓魔師 幻刻の迷宮』 『青の祓魔師 幻刻の迷宮』
▲絆イベントにもしっかりと選択肢はあります。相手の境遇を考えつつ選びましょう。

 絆イベント以外でも登場するキャラクターに、それぞれしっかりと見せ場が用意されているのも本作の魅力の1つ。誰か1人の活躍が描かれるのではなく、それぞれの長所がしっかりと形になって表れているため、『青エク』ファン全体が納得できるストーリー展開になっているという印象です。さらにオリジナルキャラクターのノイエやバルトがかなり魅力的なキャラクターなので、その辺りはぜひ注目を。オリジナルストーリーでありながら、世界観を壊さずにしっかりと幅を広げているというのには感心しつつ、ワクワクしました。

『青の祓魔師 幻刻の迷宮』 『青の祓魔師 幻刻の迷宮』
▲オリジナルキャラの物語も、違和感なく組み込まれています。新鮮な気持ちで楽しめるかと。

 また、セリフのほとんどが声優陣によるボイス付きな点も見逃せません。アニメを見る感覚そのままに彼らのやり取りが楽しめるので、声優好きなプレイヤーにとってはたまらないことでしょう。おまけモードの中には“ボイスギャラリー”もあるので、じっくり聴き込むことも可能です。

 複雑な操作が必要なわけではないため、“遊ぶ”というよりは“作品の魅力を体験する”という表現のほうが近いかもしれませんが、本作は『青エク』ファンにとってさまざまな形で作品の世界観にどっぷり浸かれちゃう至高のファンアイテムと言えます。ぜひとも塾生たちとともに、激動の7日間を心ゆくまで体験してみてください!

(C)加藤和恵/集英社・「青の祓魔師」製作委員会・MBS (C)2012 NBGI

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