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2012年6月7日(木)

『ボーダーランズ 2』のストーリー担当にインタビュー! 今作に“ハンサムなあの人”を出した理由とは?

文:電撃オンライン

 2012年内に、Take-Two Interactive Japanから発売予定のPS3/Xbox 360用ソフト『ボーダーランズ 2』。そのストーリーを担当するANTHONY BURCH氏のインタビューを掲載する。

 本作は、惑星パンドラを支配する男“ハンサム・ジャック”を倒すべく、数々のクエストに挑むロールプレイングシューター。プレイヤーは、異なる特徴を持つ4人のキャラクターから1人を選び、戦っていくことになる。4人のキャラクターたちはそれぞれ個性的なスキルを身に付けることができるうえ、プレイヤーの育て方によって同じキャラクターでもまったく違うキャラクターに成長させられる。また育成部分だけでなく、2人~4人のプレイヤーで協力しながらクエストを進めたり、オフラインでもオンラインでも楽しめるマルチプレイも大きな魅力となっている。

 ストーリーを担当するANTHONY氏にインタビューできるということで、今回は、特に主人公やハンサム・ジャックのことについて聞いてみた。また、インタビューの際に本作をプレイさせていただいたので、その簡単な感想も最後に載せている。こちらもあわせてご覧あれ!

『ボーダーランズ 2』
▲ANTHONY BURCH氏

――まずは、本作の主人公たちについてお聞きします。彼らは、どういう経緯でパンドラにやって来たのでしょう?

 『ボーダーランズ2』を作り始めたころは、主人公がパンドラ(本作の舞台となる惑星)に来た理由など、プレイヤーは特に興味を持たないだろうと考えていました。ところが、いろいろなところから「どうして彼らは来たの?」といった質問をされて、彼らにストーリー性を持たせることにしました。

 マヤは彼女がセイレーンであることが関係しています。アクストンは軍隊をクビになって仕方なく、ゼロは何もかもが不明。そして、サルバドールはもともとパンドラ生まれ。ストーリーを進めていく中で、彼らの過去も詳しく明かされていきますので、お楽しみに。

――前作の主人公たちも登場するとのことですが、彼らが今作の主人公たちと一緒に戦う場面はあるのでしょうか?

 前作の主人公たちと交流のあるミッションでは、なんらかの形で彼らもミッションに参加してくるという形になっています。開発当初は「そこまでゲームにかかわらせるのはどうだろう?」という話もあったのですが、開発を進めていくうちに「もっと前作の主人公たちのキャラクター特性を押し出していこう」という話になり、こういう形になりました。

――ボス敵として“ハンサム・ジャック”というキャラクターが登場しますが、彼を登場させた理由は?

 非常に、悪役色の強いキャラクターを出したかったんです。本作のクリエイティブディレクターは、『システムショック2』や『バイオショック』の開発にもかかわっていた人間だったので、それらの作品と同じように、ゲーム性とストーリー性に深く絡んだ敵役というものを出そうということになったんです。

 ハンサム・ジャックは、それこそ「コイツ殺してやりたい!」と思うほど憎たらしい奴なんですが、それ以上におもしろくて、おかしなことを言うキャラクターだというところをプレイヤーに感じさせたいですね。

――具体的には、どんなことを言うのでしょう?

 そうですね。では、最初のほうのシーンで。主人公がハンサム・ジャックに殺されそうになるんですが、そこで彼は、プレッツェルをパクパク食べながら「ああ、オマエここで死ぬんだね。でも俺、最近ダイヤモンド買って、そっちのほうが興味あるし。あ、俺の口調、バカにしているみたいに聞こえるかもしれないけど、そういうつもりじゃないから。あ、バカにするって意味わかる?」と。こんな感じです。

――ムカつきますね~(笑)。

 笑ってもらえてよかったです(笑)。人をイライラさせるしゃべり方で、感じていただいた通りムカつくキャラクターなのですが、そこが彼のおもしろいところです。

――“ハンサム”という名前ですが、その顔には、額とアゴのあたりに留め金がついていますよね。

 マスクをかぶるような感覚で素顔を隠しています。整形手術だと顔を変えているということがわからないので、顔に何かをしているというのが見てわかるように、(デザインとして)あえて留め金を付けています。

――なるほど。プレイヤーが気付くようにしているということは、彼の顔に関する設定がストーリーに絡んでくると?

 イエス。ここで内容までは言えませんが、ストーリーに絡んできます。

――武器メーカーに、新しく“Bandit”が加わりましたが、バンディット(ならず者)である彼らが作る武器とは、どのようなものなのでしょう?

 バンディットの哲学として、“リロードするのが大キライ”というのが基本にあります(笑)。種類はいろいろとありますが、彼らは細かいことを考えるのがキライなので、目をつむったまま撃っても当たる単純なものだとか、弾を撃ち切ったら爆発するだとか、そういった銃ばかりですね。リロードとか、細かいことを考えなくてもいい銃がそろっています。

――前作を遊んでいて、バンディットが武器を作るとか想像できませんでした。

 バンディットは、『ボーダーランズ』という作品を象徴する存在だと思うんですよ。そんな、武器を作るといった生産的なイメージのない彼らに、あえて作らせてみたら……。できた武器は『ボーダーランズ』らしくておもしろいのではないかという考えで入れてみました。

――おもしろそうですけど、武器としての価値は低そうでうね(笑)。

 ええ、どれも非常に安物です(笑)。

――今作では、プレイヤーの選択でミッションの展開が変化するとのことですが、それによってエンディングも変わるのでしょうか?

 たとえば、ミッション中に手に入れたとある女性のスキャンダラスな写真を、彼女に渡すか、彼女の昔の旦那に渡すかとか。そういった行動でミッションの内容が枝分かれしていくことはありますが、基本的には最後は一緒です。

――今作でのビークルには、どのような新しい機能が搭載されているますか?

 今作では、ビークルに載せる武器をすべて自分でカスタマイズできるようになっています。そこが前作と大きく違うところですね。

――最後に、発売を待ちわびている日本のファンに向けてメッセージをお願いします。

 私がこれまでに参加してきた作品の中でも、RPGとしての要素がすごく強く出たゲームとなっていますので、ぜひとも多くの皆さんにお楽しみいただけたらと思います。


 続いて、今回のインタビューの際、本作を少しだけ触ることができたので、簡単なレポートをお届けしていく。今回プレイしたのは、ハイぺリオンという都市で、街じゅうに設置されたハンサム・ジャックの像を破壊していくという内容。偶然居合わせた海外メディアの記者と一緒に挑んだが、初めてプレイする同士でもバトルでしっかり協力したり、倒れた時に回復したりと、マルチプレイの楽しみを味わうことができた。

『ボーダーランズ 2』
▲“ハンサム・ジャック像を壊せ”というミッションに参加! ハイぺリオンはロボットが多く登場する街で、その防御力の高さに舌を巻くこともしばしば。

 ダメージの数字表示や“セカンドウインド(ひん死状態で敵を倒すと、ある程度回復するシステム)”もしっかりと搭載されており、前作をプレイした人ならほとんど違和感なくプレイを楽しめるだろう。

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