2012年6月18日(月)
――役を受けた時のことを教えてください。
林:最初、原作を知らなかったんですが、森蘭丸役の椎名鯛造くんとすごく仲がよくて、ゲームや舞台版を見せてもらっていました。実際に実写化して人間がやると聞いて、僕は不安でした。原作ファンの絶大な支持があり、それぞれのイメージがあると思います。CGのキャラがカッコいいし不安ですが、頑張るしかないですね。
――昨日からクランクインしてみて、どうですか?
林:キツイっす(笑)。衣装を着てのアクションがむちゃくちゃきついですが、やりがいがあります。
武田:僕はもともとゲームを知っていて、自分で遊んだり友だちのプレイを見たりして、カッコいいと思ってましたが、実写化は無理だろうと思っていました。でも実際に、昨日から現場に入らせてもらってちょっと“これはいいものができるんじゃないか”と手ごたえを感じています。仕上がりを楽しみに、日々励んでいるところです。
GACKT:僕はこれから撮影に入るんですけど、勧善懲悪という中でかなり悪い信長をどうやってやっていこうかなぁということを、台本をもらって思った。原作ファン含めて、新たなファンもできるだろうから、全員の期待に応えられるんじゃないかなと。
僕的には友情出演できて、悪い信長を演じられるのはいいなぁと。よい役より悪い役のほうが向いてるので。世の中から僕のことを大分悪い人だと思ってもらえるいい機会。期待して楽しみに待っててください。
――原作に忠実な衣装になっておりますが、そこはどのように感じていますか?
GACKT:どれくらい動くのかなと思って聞いたら、「そんなに動くことはない」と言われて、「あぁよかった」って(笑)。彼ら(主演の2人)はかなり動くからかわいそうだなと(笑)。僕はその分、彼らの生きのいい若武者をひねりつぶす、いいスパイスでありたいなと思う。
――2人はアクションがありますよね?
林:アクション練習を結構前からやっていて、皆キレッキレというか、すごくいい雰囲気で……バッチバチです。
武田:バッチバチです(笑)。
――自分自身の姿を見ていかがですか?
GACKT:普段はヒゲをつけないんですけど、結構こういう見え方もいいなと。これからつけてみようかな、と(笑)。これからはいいおっさん役を演じられれば。
林:始まったばっかりなので、どうやればうまくいくかというのを話しながらやっています。だんだんストレスをなくしていく作業をしていければ……。武器は……(まだ)無理ですね(笑)。刀を6本振り回して戦うのはきついんですけど、できる限りのことをしていければと思います。
武田:僕はこの腹筋を見せていくというのをしていければいいかな。食事を気にしたり、朝トレーニングしたり走ったりすること心がけてやっているんで。僕の衣装はお腹周りが空いてるので、他の人よりかは動けます。
唯一びっくりするのは、『BASARA』ならではのアクション。槍を2本持つ人なんてなかなかいないし(笑)。いかに綺麗に『BASARA』らしさをだせるか、試行錯誤しながらやっています。
――ゲームやアニメという展開している『戦国BASARA』という作品で行った役つくりについて、教えてください。
林:声優の中井さん(中井和哉)の存在が大きすぎてプレッシャーですが、そこに近づこうと思っても厳しい部分あるので、自分なりにゲームの伊達正宗の豪快さ、派手な動きを自分の限界を求めてだしていけたらな、と。
武田:僕はもう、腹筋を(笑)。あとは、幸村らしさです。仲間を大切にする姿を常に大事にして、そういう思いを持ってやれればいい。
GACKT:原作の信長のしゃべり方や雰囲気、身のこなしが独特なので、いかにニュアンスを壊さずにできるか。結構いいものができているので、“おぉーっ”と思ってる。予想は裏切って期待には応える。そこがやりがい。
――『戦国BASARA』は普通の歴史ものと比べてぶっ飛んだ設定ですが、他の武将を演じるなら誰がいいですか? もしくは好きな武将は誰ですか?
林:『戦国BASARA3』で出てくる石田光成が体格がすごい近いかなと。細い!(笑) これなら、原作ファンもOKなんじゃないかなと思います。
武田:ガチガチとした本田忠勝がいい。強くなりたい。
GACKT:妖しさとか雰囲気でいえば、明智光秀のほうがおもしろかったんじゃないかなと思う。でも、「いや~、GACKTさんはやっぱり織田信長の方が悪そうで合うでしょ」と言われて、あぁそうだなと。歴史上の人物としての描かれ方で、ここまで悪に染まった織田信長は新鮮に映るので、それはそれでおもしろいかな、と。
――それぞれ初挑戦だったことはなんですか?
林:刀を振ること自体が初めて。いきなり、初殺陣(たて)稽古で、刀6本(笑)。すごいのが来たな、と。
武田:こんなにCGを使うのが初めて。黒バックやグリーンバックの前でやるのが楽しい。そんな感覚が初めてです。
GACKT:作品中でこんなにも若手をいじめること。いままでいじめるとか、いびる役とか蹴散らす役とかがなかったんで……。いつも助ける役とか。撮影終わりにどれだけ嫌われて帰れるかなぁと。結構、プライベートはいいやつなんですけど(一同笑)。帰りがけにみんなに「ゴメンね」って(笑)。
――林さん、GACKTさんはいい人ですか?
林:いや……まだ。
GACKT:まだ昨日からなんで、よく知らないかな。
林:アクションに対して厳しい方だと聞いているので……GACKTさんと戦うシーンもあるので、かなり緊張しています。
――エンディングテーマ『白露-HAKURO-』は、作詞・作曲もGACKTさんが行われていると聞きました。
GACKT:それぞれの武士(もののふ)たちが持っている刹那だったり、かかえている哀しさだったり、逃れられない運命だったり宿命の中で失う者たちへの悲しみだったりとかを描いている。すごいドラマチックな曲ができあがった。曲ができたときはすごい曲ができたなと。その上で、こうやって友情出演して全体を盛り上げていける。音楽からも演者としても作品を盛り上げていけることがうれしい。
――最後に視聴者へのメッセージをお願いします。
林:深夜ドラマでは想像できないような、見応えのある『戦国BASARA』を届けたいと意気込んでいるので、期待していてください!
武田:作品を通して、それぞれの武将がそれぞれの正義を持って生きている姿が描かれているので、今の時代になかなかない男同士の熱い友情や魂のぶつかり合いを魅せて、少しでも日本を元気にできればと思います。
GACKT:ゲームだったりアニメだったりっていうのが、日本の誇れる文化としてあると思う。ドラマの世界が、海外に押されていて、もったいないなぁと思うことが多くて。
でも、こういう原作をモチーフにして、自分たちがいかにおもしろいドラマを作れるかっていうのはまた新たな挑戦でもある。歴史に興味のない子たちに対して、歴史に興味を持ってもらう一番いいきっかけになると思う。
そういうことをやっていかなくちゃいけないし、それがエンターテイメントの義務というか……ただただ楽しいだけではなくて、観ている人たちがさらに歴史に触れてみようとか、そう思ってもらえるようにできれば、僕らのやっている意味があるんじゃないかなと思う。
■『戦国BASARA -MOONLIGHT PARTY-』
【放送情報】
MBS……2012年7月12日より毎週木曜25:25
BS-TBS……深夜枠にて放送スタート(9月予定)
※放送時間は変更となる場合がある。
【スタッフ】(※敬称略)
監督:松田圭太・アベユーイチ
アクション監督:小原剛
原作:カプコン(『戦国BASARA』シリーズ)
原作監修:小林裕幸(カプコン)、山本真(カプコン)
脚本:高橋ナツコ・山口亮太
製作・著作:『戦国BASARA -MOONLIGHT PARTY-』製作委員会
【登場人物&主演】(※敬称略)
伊達政宗:林遣都
真田幸村:武田航平
片倉小十郎:徳山秀典
猿飛佐助:井澤勇貴
上杉謙信:有末麻祐子
かすが:落合恭子
濃姫:長澤奈央
明智光秀:樋口夢祈
森蘭丸:椎名鯛造
武田信玄:岩永洋昭
織田信長:GACKT
(C)『戦国BASARA -MOONLIGHT PARTY-』製作委員会