川村ゆきえさん起用でうれしい誤算!? 『スーパーモンキーボール 特盛あそビ～タ！』の徳原プロデューサーが“特盛”なソフトをアピール

文：電撃オンライン

■川村さんを起用して……よかったことしかない!?

――川村ゆきえさんをイメージキャラクターに採用した理由は？

▲川村ゆきえさんと徳原プロデューサー。

　最近だと、DSやWii、3DSというハードで出してきたシリーズが、PS Vitaでリリースすることになる。どちらかというと、これまでよりも年齢層が高くなると考えました。それらの年齢層への施策として、グラビアアイドルにプロモーションをお願いできないかと考えました。

――グラビアアイドルというくくりの中で、希望はあったのですか？

　ゲームは得意でなくてもいいので、健康的なイメージでスポーツが得意そうな方にお願いできればと思い、いろいろな方の中から川村さんに打診しました。ただ、胸をモデルにした障害物とかは多分NGが出て、次の人を探すことになるかなと考えていました。が、了承いただき、ありがたかったです。

――ゲームは得意でなくていいということでしたが、かなり遊ばれていたようですね。

　そこも、我々としては川村さんで大正解でした。あの無理な体勢で、さらにモーションセンサーでプレイして、クリアしていますからね。撮影現場に、神が下りてきていたと思います。普段からキックボクシングやヨガをやられていて、バランス感覚がかなりいいというのも成功のポイントだったかと。

――バランスボールや無茶なポーズでプレイするのは、最初から考えていたのでしょうか？

　普通にプレイしてもらっても、普通で終わってしまう。ままならないものをままならない状態で、しかも水着でやったら、目に留まるだろうと話していました。

　ただ、予想以上にうまかったことと、予想以上に海外の人の反応がよかったことはうれしい誤算でしたね（笑）。

――野暮なことを聞きますが、胸の障害物はなぜ入れようと思ったのですか？

　ああいう、ちょっとおバカなことを1回やってみたいと、以前からずっと考えていました。考えることが、中学生ですよね（笑）。体験版ではコースから離れた場所にしかありませんが、実際にダウンロードできるステージではコース上にあるので、障害物になったり、それでジャンプできたりします。

――実現していただき、ありがとうございました。その川村さんの体験版ですが、かなり難易度が高いと感じたのですが……。

　かなり難しいですよね？　今回の宣伝文句で「カンタンからゲキムズまで100ステージ以上！」と言っているのですが、体験版は激ムズの方で、後半にあるレベルだと思います。簡単なステージを配布することもできたのですが、手間をかけて体験版を落としてもらうのに、すぐにクリアできたらつまらないじゃないですか？

　他にも理由があって、“今回の『モンキーボール』は簡単ではない”ことを宣伝にしたいと思っていたこと、ステージをクリアすると、天井にはってあるもう1枚のグラビア画像が見えるということから、頑張った人だけが見られるためにあの難易度にしました。

――プレイしていて、昔のゲームソフトのような難易度だと感じました。

　実はそこも狙っています。「ダメだ、クリアできない！」と皆がなっている中で、クリアできる人がちょっとヒーローっていう（笑）。ショートカットもあるので、ぜひ頑張ってください。これがクリアできるようになると、大抵のステージは大丈夫かと。

――随所に殺しのポイントがありますよね？

　最初は「クリアできないのでは？」と思ったんですが、配信してしばらくしてからクリアしたという声を聞きました。そうすると、その人がレクチャーをし始めたので、いい流れだと感じました。

　なお、体験版『オトナの体験版 川村ゆきえとあそビ～タ！』は7月11日で、配信が終了となります。こちらも可能でしたら、ぜひ体験してみてください！

――ニコニコ生放送に一緒に出られていましたが、撮影はどうでしたか？

　川村さんがしっかりしゃべってくれていたので、そのフォローだけでした。こちらが説明しなくてもキチンと話してくれるので、ほぼ、うなずいているだけでしたね。ここでもまた驚きました。個人的には川村さんで大正解だったという感想しかありません！

■PS Vitaの機能を使った盛りだくさんな内容

――配信ステージはかなりあるのでしょうか？

　ステージもあるのですが、エディットを充実させるためのパーツを多数用意しています。DLCを取得することで、違った構成のステージが作られるようになります。

――DLCは無料ですか？　それとも有料ですか？

　どっちがいいですか？

――それは、無料がうれしいです！

　んじゃあ、無料にしますか！　……ええっと、そんな簡単な理由ではないですが、多くの方がお楽しみいただけるよう無料での配信を予定しています。

――配信はいつごろまで予定しているのですか？

　他の仕事もあるので、そこまで長い期間ではないですが、パンパンパンという感じで、定期的に出していく予定です。6月21日にはソニックの誕生日を記念した“ソニックパック”を配信しています。

――開発を振りかえっていかがですか？

　すごくおもしろかったです。新しいチャレンジをいろいろやれたので、よかったですね。PS Vitaには、ストレスなくゲームを作れて、かなり遊べるハードという印象を受けました。また、グラフィック的にも満足いくものができたと思っています。

――新たなハードで開発することが多いシリーズですが、PS Vitaならではの苦労はありましたか？

　う～～ん……PS Vitaだからというのは特にないですね。ライブラリーに不具合があったり、情報が不十分だったりといったローンチ時期の開発に付きまとうことはありました。

　逆の意味で困ったのは、凝り始めるといろいろな絵を出せることです。やればやるほどおもしろい絵を作れる。ところが、そうするとパワーを食ってしまう。60フレームで描写して、モーションセンサーで通信対戦をしようとした際に、描写にこだわりすぎて対戦できないのではお話しになりません。また、60フレームを切ってしまっても片手落ちとなってしまう。

――その両立をさせることに苦労した？

　そうですね。とはいえ、なんでも出していくと重くなってしまうので、工夫するのはどのハードでも同じ。そこは今回もやっています。はしょっているけど、はしょっているように見えないように。

　ただ、今までのハードであれば見えないから切っていたところが、PS Vitaでは切らなくても動かせてしまう。可能性がとにかくあるハードだったので、どこを生かして、どこを削るかは試行錯誤しました。ハードの性能としては本当に十分でしたね。

――プレイしていて、心が折れそうになったユーザーへ、道しるべとなるような指針の言葉をいただけますか？

　詰まった時は、日を置いて改めてチャレンジしたほうがいいです。僕もチェックのためにプレイしていて、特定のバンパーに当たったり、同じ場所で落ちたりという時があります。そうなると復帰できないので、諦めて違う日にプレイするようにします。しつこく挑戦すると指が痛くなり、さらに頭に来るので、日を置きましょう（笑）。

――最後に、読者へのメッセージをお願いします。

　『モンキーボール』シリーズは多数出ていますが、本作は基本のルールを変えずに、PS Vitaの機能を使っていろいろな遊びを入れています。さらにエディットではカメラ、バラエティーゲームだと背面タッチや左右のスティックを使い、新たな遊びを提案しています。

　1人で黙々とやりこむだけでなく、1台のハードを使って複数人で遊べます。アドホックだけでなく、Wi-Fiにも対応しているので、世界中のモンキーボーラーと対決してもいい。直接対決するのがイヤだという人も、サル山ランキングを使えば気軽に参加することもできる。さらにはFacebookとの連動など……本当に『特盛あそビ～タ！』というタイトルにふさわしい内容です。

　買って損はさせないので、よろしくお願いします。お楽しみいただければ幸いです。

▲1年間に渡って、徳原プロデューサーと開発スタッフが尽力した『スーパーモンキーボール 特盛あそビ～タ！』。興味を持った人は、購入してみては？

(C)SEGA

データ

関連サイト

• 『スーパーモンキーボール 特盛あそビ～タ！』公式サイト