2012年8月16日(木)
日本一ソフトウェアの設立20周年を記念する特設ページ“電撃日本一ソフトウェア”の連載コーナーとして、開発スタッフのコメントつきで名キャラクターを紹介していく“キャラクター辞典”。
第3回目となる今回は、“やりたい放題”をテーマに『魔界戦記ディスガイア』とは異なる形のやり込みS・RPGに挑んだ『ファントム・ブレイブ』をクローズアップ。PS2版でプロデューサーであると同時にシナリオを担当した新川宗平さんと、Wii版などでディレクターを担当したシステムプリズマの池田さんのコメントとともに紹介していこう。
『ファントム・ブレイブ』
・発売日:2004年1月22日
・対応機種:PS2
・ジャンル:S・RPG
・希望小売価格:7,140円(税込)
[備考]
・クリア後の引き継ぎ機能などを追加したPS2版の廉価版が発売
・新キャラクターや新シナリオを追加したWii版が発売
・Wii版をベースに新キャラクターを追加したPSP版が発売
・『ファントム・ブレイブ』の300年後を舞台としたPC用オンラインゲーム『Web ファントム・ブレイブ』が配信中
霊を操る力を持つマローネと彼女のお目付け役のファントム(霊魂)のアッシュが、さまざまな依頼をこなしながら物語を紡いでいくS・RPG。
システム面では、キャラクターの自由な育成に加えて、マス目がない自由なキャラクター移動や、称号によるユニークな能力強化のシステムを採用しており、『魔界戦記ディスガイア』とは異なる形のやり込みS・RPGとなっている。
キャラクターデザインは『魔界戦記ディスガイア』でおなじみの原田たけひと氏が担当。少し淡い色彩で、ほのぼのとしたキャラクターが描かれている。
▲武器合成や称号の付け替えで『魔界戦記ディスガイア』以上の壮絶な強化が行える『ファントム・ブレイブ』。物語的には、主人公が“悪霊憑き”と差別される重いテーマを扱いつつ、世界名作劇場のようなほのぼのとしたイベントも多々用意されている。 |
生まれつきファントム(霊魂)をさまざまな物にコンファイン(憑依)させる奇跡の能力“シャルトルーズ”の能力を持つ少女。本作の主人公で年齢は13歳。早くに両親を亡くし、保護者的なファントム・アッシュとともに、クローム(請負人)として生計を立てながら暮らしている。
コンファインの能力を持つ者は、世間では悪霊を憑依させる邪悪な存在“悪霊憑き”と呼ばれて恐れられており、マローネもいわれのない差別や中傷を受けている。それでも前向きに生き、笑顔で人助けを行う健気な性格だが、アッシュからはお人好しがすぎると、たびたび呆れられている。
『魔界戦記ディスガイア3』、『魔界戦記ディスガイア4』、『ファントム・キングダム』など、多くのゲームにゲストとして出演。『魔界戦記ディスガイア3』では、とある事件の影響で腹黒キャラになって登場するなど、いじられキャラとしても活躍した。
▲人からうとまれたり、報酬を渋られたりするマローネの悲しい日常。だが彼女は、誠心誠意を尽くせば人々に理解してもらえると信じている。 | ▲依頼で知り合った少女カスティルから友だちになってほしいと言われるマローネ。初めてできた友だちにマローネは感激する。 |
物語のテーマが“名作劇場”だったので、ひたすら不憫で、ひたすら健気な女の子にしました。そんな悲劇のヒロインが、プレイヤーの皆さんの手で活躍し、徐々に認められていくサクセスストーリーが見どころです。
以降のタイトルでゲストキャラとして登場するときには一部キャラが変わっちゃってますが、とってもいい子なので愛してやってください。 (新川)
本作のもう1人の主人公。生前はマローネの両親とともにクロームとして活躍していたが、とある依頼でサルファーの使い魔に襲われ、マローネの両親ともども命を落とす。マローネの父ヘイズが死の間際に行使した能力によりファントムとしてこの世にとどまり、以後はマローネの保護者役として彼女を見守ってきた。享年18歳。
戦闘面では、破邪の力を身にまとう水竜の能力“エカルラート”でマローネを守護する。また、常識人で処世術に長けていることから、生活面、仕事面でも的確なアドバイスを送るなど、マローネをサポートしている。
マローネとともに『魔界戦記ディスガイア4』にゲスト出演。また、『魔界戦記ディスガイア3』では、戦闘中にマローネがコンファインを使用した時のみ、戦闘ユニットとして出現した。
▲差別を受けて落ち込むマローネを見守ることしかできないアッシュは、自分が霊魂として生かされた意味について葛藤することも。 | ▲いつもはマローネの気持ちを尊重するアッシュだが、命の危険がある場合は強く言い聞かせる。 |
『ファントム・ブレイブ』の主人公は、マローネだと思っていらっしゃる方が多いようですが、主人公はアッシュです。どんなに影が薄くとも、主人公はアッシュなのです。
けど、アッシュは支える側の立場なので、どうしてもマローネが目立ってしまいますし、ゲームシステム的にもマローネが主軸になるので……うーん。
ごめん、アッシュ。やっぱりマローネが主人公かも。(新川)
体が弱く、車椅子生活を余儀なくされている薄幸の少女。年齢は13歳。元は孤児だが、幼いころにフェイデッドという兄とともに今の両親のもとに引き取られた。自分が病弱なことで両親に負担をかけていることを恥じている。
カスティルの両親がマローネにだした依頼がもとで知り合うことに。自分と同じ歳にもかかわらず自立した生活を送るマローネに尊敬の念を抱き、以降、親友関係を築いていく。本から多くの知識を吸収しており、サーカスの見世物にされていたところを引き取ったパティに手話を教えて対話する場面などが描かれた。
『ファントム・ブレイブPORTABLE』や『ファントム・キングダム』では、健康になった未来のカスティルがゲスト出演。行方不明の兄を捜して、さまざまな次元を渡り歩いている。
▲パティと手話で対話するカスティル。最初に教えた言葉は、パティの好物である“木の実”のジェスチャーだった。 | ▲『ファントム・ブレイブPORTABLE』では、別次元からやって来た未来のカスティルが登場。なぜかファントムと化しているが……。 |
病弱だったカスティルが、強くなって再登場。
その名も、“メカスティル”!!!!
……他のタイトルのゲストキャラで登場させようとしたときのネタですが、残念ながらボツにされました。(新川)
→ウォルナットやサルファーの紹介に加えて、設定画も掲載!(2ページ目へ)
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