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2012年8月22日(水)

青春をPSPで妄想し――プレイヤーの想像が創造につながる『化物語 ポータブル』のプレイレポを掲載!

文:電撃オンライン

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■ 本領は “妄想モード” にこそあり? ■

 さて、今回遊んだ中でもっとも強く感じたことは、これから書く“妄想モード”こそ、このゲームの本領なのではないかということです。このモードは、ストーリーモードなどをプレイして入手した台詞を使って、オリジナルの会話劇を自分で作るモードです。

 ようはMAD動画をゲーム上で簡単に作れるというモードなんですね。プレイするにはストーリーモードをすべてクリアする必要がありますが、戦場ヶ原×神原というおなじみの組み合わせから、真宵×撫子といったアニメではなかった組み合わせまで、さまざまな会話劇を作れるので、プレイヤーによっては「これが本作のメイン!」だと感じる人もいるのではないでしょうか。

『化物語 ポータブル』
▲キャラクターごとに衣装を選べるので、自分の好きな衣装、好きな場所、好きな台詞で会話劇を作っていきましょう。それこそが妄想モードの楽しみ方。

 オリジナルの会話劇は、最大60シーンまでつなげて作ることができ、1つのシーンには1つの台詞とBGMを選択することができます。常に交互にキャラクターを入れ替えなければならないというわけではないので、1人のキャラクターが長台詞を延々と話すといったことも可能だったりします。中でもBGMを台詞にあわせて変更できるのが、かなり便利かつこだわれるポイント。お気楽な展開かと思いきや、一気にシリアスな方向に路線を変えてみたりと、台詞とBGMのチョイスがかなり重要でした。

『化物語 ポータブル』 『化物語 ポータブル』
▲台詞のソート機能もついているので、これを使えばお目当ての台詞も見つけやすくなります。▲編集中にも台詞やシーン視聴が可能。どんな流れに仕上がっているか、確認しながら会話を組み立てていきましょう。

■ 楽しみを 自分で見つける ゲームです ■

 と、ここまで『化物語 ポータブル』の特徴を解説してきましたが、いかがでしたでしょうか? 個人的な感想を率直に言うとすると、本作は“かなり遊ぶ人を選ぶ作品”だということです。例えば会話劇ですと、原作では戦場ヶ原に暦は頭が上がらないから、キャラ自体に戦場ヶ原>暦といった相性がつけられているとか、ガチでゲームを攻略しようとすると、気になる点もあるのは事実です。

 ですがそこは原作ならではの雰囲気をゲーム上で再現しようとした結果でもあるので、キャラクターで遊ぶゲームと考えて遊んでいくのが楽しい本作の遊び方なのではないかなと。逆に、暦と戦場ヶ原が同じ強さ(物理的な意味ではないですよ)だとしたら、ファンからしたらちょいと微妙じゃないでしょうか?

『化物語 ポータブル』 『化物語 ポータブル』
▲ガハラさんを完膚なきまでに言い負かす暦……。ちょっと見てみたくもありますね。

 そして上でも書きましたが、このゲームの本領は“妄想モード”にあると思います。選べるセリフにはアニメ本編のものだけでなく、Blu-rayやDVDに収録されていたキャラクターコメンタリーの台詞も入っていたりして、本当にその種類は膨大です。音声だけを聞いているだけでも楽しいのですが、ここから台詞を自分で考えて組み合わせていき、自分だけの会話劇を作っていくのが何より一番楽しいと感じました。

 キャラクターの台詞やカットをツギハギして、オリジナルのシーンを作り出すMAD動画と呼ばれるモノがWeb上などでもありますが、本作の場合は難しい編集作業などもなく、簡単に作れるというのもポイント。それに作った動画はaviファイルとして保存することができ、作った動画を友だちと見せあって遊んだりするのも本作ならでは。自分でシーンを作り出すというのが大変だと感じる人もいるかもしれませんが、西尾維新先生が生み出した、暦や戦場ヶ原たちの会話劇にホレ込んだ人は、ぜひ本作をプレイして、自分だけの『化物語』創りに挑戦してみてもらえたらと思います!

『化物語 ポータブル』 『化物語 ポータブル』
『化物語 ポータブル』 『化物語 ポータブル』 『化物語 ポータブル』

 ちなみに神原が撫子にアレな発言をし続ける会話劇なんてものを作ったら、他の人にドン引かれました。……ですが、そんな遊び方もあるよということで、ここはひとつ! 皆さんもこの作品で“ありえたかもしれない『化物語』の姿”を楽しんでみてくださいね。

『化物語 ポータブル』

 そして、明日はいよいよ8月23日。『化物語 ポータブル』の発売日です。

(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト
(C)2012 NBGI
※画面は開発中のもの。

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