2012年9月5日(水)
――もしよろしければ、皆さんのパーティ編成を教えていただけますでしょうか?
大河原:僕は仮面ライダー2人と、ウルトラマン2人でパーティを構成していました。ウルトラマンにはカラータイマーというシステムがあるのですが、これがミソで。大きな火力に期待できたり、プレイ中の波が期待できるキャラクターになっています。そのウルトラマン2人を主軸にして、仮面ライダー2人で万能なアシストをしていく。サブパーティとして、ウルトラマン2人をガンダム2人に入れ替えています。
サブパーティの場合は、ガンダムは全体の火力に期待できるのでメインのアタッカーにし、仮面ライダーは攻撃にも耐えてスピードも速いので、サポートに徹していました。
星野:BLACK RX、ゼロ、ν、Zの4人でした。個人的にνとZはどんなことを会話しながら進んでいくんだろう、とシチュエーションを思い浮かべながらプレイしていましたね。ただ、僕はフレキシブルにパーティ編成をしていて、新しく入ったキャラを少し使って、という感じで進めていました。フォースでいろいろな組み合わせができるので、「今回はコイツをアタッカーにしよう、ヒーラーにしよう」とできるので、特に限定はせずノリで決めていました。
藤井:僕はνが一番好きなので、νと、仮面ライダーではオーズが一番好きなのでオーズと、ウルトラマンではゼロが一番好きなのでゼロで、最後の1人はその時々の好みで変えていました。
小菅:僕も新しく入った仲間を入れてローテーションさせながら進めていました。ゲームのことを変に意識して遊ばれるよりは、「このキャラを使いたい!」という気持ちを大事に遊んでいただけるとうれしいです。
――敵と因縁があるキャラをパーティに入れていると、特殊な会話が発生しますが、味方の組み合わせでも会話は変わるのでしょうか?
星野:変わりますね。たとえばダブルとオーズがいたらとか、いろいろなパターンがあります。
小菅:ストーリーはどのパーティでも進むようになっているので、メンバーによって分岐したりはしないのですが、その場にいるキャラクターによって話す内容が変わります。ぜひ、いろいろなパーティ編成で楽しんでいただければと思います。
――続いて、開発中にあった、おもしろいエピソードや苦労したエピソードがあれば教えてください。
藤井:モーションを作っている時にはSEができていないものがあったりするのですが、その時は動きを作りながら自分の口でSEを出したりしていました(笑)。あと、動きを見ながら自分の頭の中でBGMを再生していたのですが、いつの間にか口ずさんでしまうこともよくありましたね。作業をしている人間が本当に好きでやっているので、開発現場ではそんな光景がよく見られました。
星野:サウンドテストだと思うのですが、いきなりとある席から「シャチ!」という声が聞こえたり、1人で壁に向かってポージングしている人もいたり(笑)。たぶんゴッドなどのダイナミックなモーションを再現するためだと思うのですが、「皆、何をやっているんだろう」と見ていて楽しかったですね。
小菅:苦労した話といえば、シナリオですね。特にプロットの作成段階は敵の組み合わせや原作のどのシチュエーションを盛り込むかなど、見せ場や前フリなども踏まえ……と、超難解なパズルを組んでいるような感じでした。登場の順番や絶望襲来というコンセプトに準じたものであるか。さらに、各シリーズのバランスも取りながらだったので、ここは時間が相当かかった部分です。
――数十時間遊んでも、まだラスボスがわからないのがおもしろいです。
小菅:原作に詳しい人が遊んだ時に「やっぱりこうなるのね」となってしまうとおもしろくないと思いますから、すべてが原作そのままではなく、展開にひねりを入れて先が読みづらいように意識はしています。
あとはダンジョンに個性が出ないと単調になってしまうので、ダンジョンごとのテーマを決めながら、それに即したシナリオと敵の組み合わせを考えています。そこの調整が非常に難産でした。
星野:シナリオが変わるとダンジョンも変えなきゃいけないですからね。
小菅:「○○のようなシナリオにしたいので、○○のようにダンジョンを作ってくれますか」ということが多々ありましたね。
星野:そこは本当に苦労しました。開発途中に「このキャラをやっぱりあっちのダンジョンに出したい」となることもあって。そうするとシチュエーションも変わってダンジョンも変わりますよね。そんなことが何度もありました。
――そろそろ最後の質問に移りたいのですが……その前に1つ気になったのですが、ダダって3体分のイラストが用意されていたりしますか?
星野:気づいてしまいましたか(笑)。
大河原:そうなんです。ダダはA、B、Cが実はいます。デザイナーには、ダダっていう発注をかけただけだったのに、3体上がってきちゃって「これはすごい!」と(笑)。
小菅:3体出す想定をしていなかったので、ダダは物議をかもし出したキャラですね。基本的に図鑑は1キャラ1つなんですが、「ダダが3体いるけどどうするんだ?」と。1つに3体入れるのか、3つに分けるのか。3つに分けてもテキストは同じですし。
――なるほど。製品版でどうなっているか、確かめてみます! それでは、最後に発売を待ち望んでいるユーザーの皆さんにメッセージをお願いいたします。
大河原:本作には300枚以上のイラストがあります。その300枚以上のイラストは全部図鑑で確認できるので、ぜひコンプリートしてみてください。また、敵の組み合わせとかでも、スイーツ・ドーパントとメトロン星人が横に並んでいたりとか、ニヤリとできるシチュエーションも結構仕込まれているので、それも探してみてください。
藤井:キャラクターゲームなので、もちろん原作を知っている人には楽しんでいただけると思います。原作を知らない人でも、これを入口に原作を見ていただいて、「あれはこのシーンだったんだ!」と探す楽しみ方もあると思います。各シリーズをかじった程度しか知らない人にも、ぜひ遊んでほしいです。
星野:ちょっと変な例えかもしれないですが、キャラクターゲームっていうと、そんなに本気でゲームのシステムとか、深い部分まで作っている作品は少ないと思っていて。でも、今回は本当に1つ1つの要素をガチで作りこんでいて、一切妥協していません。最初に骨太なRPGと言いましたが、そこをぜひ体験してほしいと思います。
小菅:コンパチヒーローシリーズの久々のRPGとして、ようやく完成して発売日を迎えることができました。かつてのシリーズをプレイされて楽しみにしていただいた方にも、期待に応えられる楽しいゲームになっていると思います。キャラクターの魅力も十分詰まっていますし、その上でゲームとしてもしっかりと骨太なゲームになっているので、ぜひ最後までプレイしていただけると幸いです。
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※画面は3DS版の開発中のもの。
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