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2012年9月19日(水)

ブレイク系『Gジェネ』の1つの完成形に――『SDガンダム ジージェネレーション オーバーワールド』クリエイターインタビューをお届け

文:電撃オンライン

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■シナリオ作りの苦労とオリジナルキャラクター

――61もの参戦作品があると、シナリオを作るうえでも相当な調整が必要だと思うのですが、やはり、並々ならぬご苦労があるのでしょうか?

宮城:そうですね。『Gジェネ』のシナリオの作り方は、まず各原作のストーリーを1個1個バラバラの“ピース”に分けて、そこから、いくつかを抽出してくっつけるというやり方をとっています。ところが『ワールド』の時点で用意していたピースは全部使ってしまったので……(笑)。そうした意味ではだいぶ悩みましたが、最終的に『UC』や『劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-(以下、劇場版00)』、『新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT(以下、G-UNIT)』といった新たなピースを持ってきてはめ込むことで、結果的にはうまくいったと考えています。

――そんな『Gジェネ』という作品の中で、オリジナルキャラクターの位置づけはどのようなものになるのでしょうか?

上瀧:どの原作にも属さないことで、ユーザーが自分を投影できる存在として用意しています。おかげさまで、『Gジェネ』のオリジナルキャラが好きだという人もけっこういるようでありがたいですね。

宮城:“ワールドコア”に登場するオリジナルキャラ、我々は“コアキャラ”と呼んでいるのですが、彼らをどこまで“濃いキャラ”にするかどうかはすごく悩みました。

桑原:宮城から「はっちゃけるべきなのか?」という相談を受けたとき、「ワールドコアはオリジナルストーリーでお祭りなので、思い切っていきましょう!」と言ったものの、最初にあがってきたイラストを見たときは、正直ビックリしました(笑)。

上瀧:シャアやゼクスのような“仮面”キャラクターとしてコード・フェニックスが、ハロのようなサポートキャラとしてアービィが登場します。彼らはストーリー上、重要な存在になっているので、そこはゲームをプレイして確認してみてください。

宮城:コード・フェニックスは“ワールドコア”側の主人公兼ストーリーテラー。案内役のような感じですかね。『ワールド』のアプロディアのような役回りだと考えていただけると、前作をプレイしたユーザーにはわかりやすいと思います。

――アプロディアも『ワールド』から引き続きの登場ですが、デザインがかなり変わっていて驚きました。

桑原:彼女は、今作が『ワールド』と同じ世界観であることを示すためのキャラとして登場させています。ここから『ワールド』にも興味を持ってもらえるとうれしいですね。

――『ワールド』と世界観が共通とのお話ですが、そうした形でつながっている『Gジェネ』シリーズは、今までにないですね。

宮城:『Gジェネ』としては初の試みです。とはいえ、前作とのつながりを強調するストーリーではないので、『ワールド』を遊んでいない人でも問題なく楽しめるようになっていますよ。『ワールド』を遊んだユーザーなら、ニヤリとできるシーンがいくつもあるとは思いますが。

■ガンダムファンを広く意識した参戦作品

――新たな原作が発表されるたびに参戦作品も増えていくのが『Gジェネ』の特徴ともいえますが、参戦作品はどのような基準で決められているのでしょうか。

宮城:まずは映像作品を優先していますが、もちろんマニアックなものもできるだけ採用していきたいと考えています。

上瀧:『Gジェネ』は、たとえその原作の詳細な内容を知らない人であったとしても、ゲームをプレイすることで原作そのものにも興味を持ってもらいたい、という想いを込めて作っています。原作だけでなく、プラモなど関連商品への興味も持ってもらえるとうれしいですね。

桑原:数あるガンダムゲームのなかでも、ここまで“オールガンダム”を目指している作品はそうはありません。ファンの期待を裏切らないように、マニアックなものもきちんとフォローしていく、言い換えれば「今回はどんな作品が入っているんだろう」というワクワク感を提供することが『Gジェネ』の使命であると考えていますので、それが参戦作品を選ぶ基準の1つにはなっていますね。

――『劇場版00』や『UC』といった新しい作品以外にも、今回は『GジェネF』以来、『G-UNIT』が久々の復活参戦となっています。

桑原:『G-UNIT』は、もう一度参戦してほしいという意見がファンからアンケートで多く寄せられたのが理由ですね。社内でも『G-UNIT』の参戦には、拍手喝采の人間が多数いましたけれど(笑)。

上瀧:『G-UNIT』は原作が漫画なので、戦闘アニメーションの作成やアフレコの取り直しなど、作品を作る手間はかなり増えてしまいましたが……(笑)。

――ファンの要望といえば、今回は“セカンドV”や“デスティニーインパルス”など、マニアックな機体の登場が増えている気がしますが、これもそうしたファンの意見を取り入れた結果でしょうか?

上瀧:それもありますが、スタッフも全員がガンダムファンなので、マニアックな機体を入れたいという意見が多いんですよ。濃いガンダムファンが見て、「おっ!」と言うようなものを厳選してみました。

桑原:セカンドVの登場はファンの間でも驚きがあったようですね。完全に想定範囲外だったみたいで……。意外性のある機体を選べたという点はうれしいですね。

――ありがとうございました。それでは最後に、本作を楽しみにしているファンに向けてひとことお願いします。

上瀧:戦闘アニメーションはもちろん、“シチュエーションバトル(※7)”による原作シーンの再現にもとくに力を入れているので、ガンダムファンの方は必見です。『ワールド』に出てきた機体であっても動きは変えてありますし、キャラクターのイベントも演出をパワーアップさせていますので、そういった部分に注目してもらえたらな、と思っています。

宮城:今作は、ブレイク系『Gジェネ』における1つの完成形に到達したと個人的には思っています。最後の最後、ファイナルステージをクリアしたあとに、びっくりするようなサプライズを用意していますので、ぜひ最後までプレイしていただきたいですね。

桑原:シリーズ最多の61作品の参戦に加え、2つのストーリーということで、皆様の期待を裏切らないような充実の内容になっています。新システムも豊富ですので、じっくりと腰をすえて本作を楽しんでいただけたら幸いです。

『SDガンダム ジージェネレーション オーバーワールド』

※7……“シチュエーションバトル”

 原作で使用していた武器を使ってライバル同士を戦闘させたときなど、特定の条件で発生する演出。原作を再現したカットインやモーション、特別なカメラワークなどによるド派手な戦闘アニメーションが流れる。


『SDガンダム ジージェネレーション オーバーワールド』

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▼『SDガンダム ジージェネレーション オーバーワールド ザ・マスターガイド』
■発行:アスキー・メディアワークス
■発売日:2012年9月27日
■定価:1,575円(税込)
※判型・ページ数:A5・160P

(C)創通・サンライズ (C)創通・サンライズ・MBS

データ

▼『SDガンダム ジージェネレーション オーバーワールド』ダウンロード版
■メーカー:バンダイナムコゲームス
■対応機種:PSP
■ジャンル:SLG
■発売日:2012年9月27日
■価格:6,280円(税込)
※2012年9月27日~12月末の期間限定で5,650円(税込)
▼『SDガンダム ジージェネレーション オーバーワールド ザ・マスターガイド』
■発行:アスキー・メディアワークス
■発売日:2012年9月27日
■定価:1,575円(税込)
※判型・ページ数:A5・160P
 
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