これが遊べるのはオトナの特権！　香港アクション映画好きにはたまらない過激なオープンワールドACTをまとめ＆レビュー

文：コジ

■専門ジャンルに負けないほどのこだわりが感じられるアクション！

　アクションゲーム好きとしては、『スリーピングドッグス 香港秘密警察』の“アクションに対するこだわり”を語らずにはいられません。“シネマティック・コンバット”と呼ばれる本作のアクションは、“流れるような打撃と投げの応酬”、“複数の敵を一瞬で撃ち抜く”、“バイクから敵車両に飛び移る”といった、まるで映画のワンシーンのような動きを、実際の操作上で実現しているのがスゴイところです。

▲ミッションでは、「ムチャしすぎだろ！」と思わずツッコミたくなるようなスタントアクションも飛び出します。

　アクションの種類は、大きく分けて“格闘戦”、“銃撃戦”、“ドライビング”とありますが、どれか1つに絞っても十分に楽しめるほど、こだわって作られているのを感じました。本格的に作ってある分、格闘戦は素早い反応、射撃戦は照準を合わせる正確さ、ドライビングはアクセルやブレーキの入れ具合とハンドル操作など、各ジャンルをプレイしたことのない人にとってはやや難しく感じるかもしれません。

　ですが、操作方法がそれぞれのアクションで簡潔にまとまっているので、プレイしているうちにすぐに慣れることでしょう。実際私も、前々回の記事の動画では、なかなかに酷いドライビングをお見せしましたが、今では香港の街の入り組んだ裏路地をスムーズに抜けられるほど上達しています。

【格闘戦】スムーズな技の流れとフリースタイルフィニッシュがアツイ！

　格闘戦の魅力は、打撃から投げやカウンターにつながるテンポのよさ。敵にガードされたと気づいたらすぐに投げに切り替えられるし、敵が赤く光って攻撃してきたらいつでもカウンターを狙えるので、慣れてくれば多数の敵を相手にダメージを食らうことなく勝つこともできちゃいます。

▲打撃の1発目は、標的が正面にいるなら右ストレート、背後にいるなら裏拳になる。状況によって細かく技が変わり、流れるような格闘アクションが繰り出せる。

　アクションスピードはそれほど速くはありませんが、このテンポのよさとスムーズな技のつなぎが“シネマティック・コンバット”を実現している1つの要因でもあり、うまく決まった時はかなり気持ちいいです！

　また格闘戦では、フリースタイルフィニッシュも魅力の1つ。敵をつかむと周囲にあるシャッター、排気口、木箱など武器に使えるものが赤く光り、その場所まで連れて行くと専用のアクションが発生します。これは敵を一撃で倒すことができ、ものによってはド派手な演出もあるので爽快感バツグンです！

▲つかんだ敵を引きずり回して、フリースタイルフィニッシュに持ち込む強引さもたまりません！

【銃撃戦】シューター感覚で戦えて、カッコよく決められる！

　銃撃戦では、照準を敵に合わせて射撃したり、障害物に隠れて（カバーアクション）銃弾を防いだりしながら進める本格的なシューター仕様。昨今のTPSシステムに、カバーアクションから飛び出すとスローモーションになったり、敵を捕まえると盾にできたりと、香港アクション映画のエッセンスがシステムとして組み込まれています。

　また、銃撃戦の魅力は、なんといってもスローモーションの発動。発動中は敵の動きが遅くなって照準を合わせる余裕が生まれるので、FPSやTPSをプレイしたことがない人でも少しずつ敵を倒していけるでしょう。さらにスローモーション中に敵を倒すごとに効果が少し伸びるので、うまくつなげば複数の敵が相手でもかなり一方的に倒すことができちゃうんです！

▲カバーポジションから飛び出しつつ射撃を行うと、スローモーションが発動。まるでジョン・ウー映画を思わせる、演出的にも楽しいアクションです。

【ドライビング】美しい香港の街並みを爆走するのが超快感！

　ドライビングは、移動手段として活用したり、ミッション中にカーチェイスが発生したりと、必要度はかなり高いアクションとなっています。また、特に目的もなくただ街中をドライブしているだけでも、観光気分が楽しめます。タクシーを利用すれば、あっという間に目的地へ着くこともできるのですが、ドライビングが楽しくてついつい自分で運転しちゃいますね。

▲ブレーキは、フットブレーキとサイドブレーキの2種類があり、サイドブレーキをうまく使うとドリフトも可能。

　また、街中にある電灯やフェンスをなぎ倒しながら走ったり、ビルに正面からクラッシュしたりしても、警察がいる場所の近くでなければそれほど影響がないので、そのあたりはレースゲームが苦手な人でも安心。多少のクラッシュは気にせず、自由気ままに街中を走り回る快感が味わえるんです！

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　それなりの時間をプレイして、今回の記事を書きながら改めて思ったのは、いろいろなアクションを出すためにかかる操作の手間と、それに対する見返りのバランス具合がいいということ。

　例えば、移動アクション。走っている最中は障害物を自動で乗り越えてくれますが、この時タイミングよくボタンを押すことで素早く障害物を乗り越えます。また例えば格闘戦。ボタン連打でコンボもコンボは出せますが、ちょっとボタンを長押しすることで、強力な蹴り技が繰り出せます。

▲三角飛びからの旋風脚で、敵をまとめてなぎ倒す。こんな大技も簡単な操作で繰り出せます。

　いくら多彩なアクションが用意されていても、出すのが面倒で使わなくなるなんてことはよくある話ですが、本作ではストレスを感じない程度のちょっとした入力を加えることで、より快適にウェイを動かせるようになるため、いつの間にか多彩な入力を無意識に行うようになってしまいます。この操作のさじ加減は、ぜひとも実際にプレイして実感してほしいところですね！（コジ）

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データ

関連サイト

• 『スリーピングドッグス 香港秘密警察』公式サイト
• 電撃オンライン内“電撃EXTREME EDGES”特集ページ