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2012年11月8日(木)

Xbox 360版『怒首領蜂 最大往生』追加キャラ“桜夜”が公開!あわせて浅田プロデューサーにケイブの現状も聞いてみた

文:megane

――まずは今回明らかになった新キャラクター・桜夜(Saya)についてお聞きいたします。月並みではありますが、このキャラクターを追加した意図を教えてください。

▲本作のプロデューサーを務める浅田 誠さん。

浅田さん(以下、敬称略) そうですね、まずXbox 360で改めて発売する時に、ユーザーさんに一番響きやすいと考えたのが、ステージ追加などより 自分で操作できる自機のほうがいいのではないかと考えて、キャラクターを増やすことにしたんです。また、キャラクターデザインを担当した凪良(なぎ りょう)さんのほうでも、もともとキャラクターの構想は多少あったみたいでした。

 まずは1体追加してみて、そこから世界観などをどう設計していこうか、というふうに話が進んで今の状態になったというわけですね。

――桜夜の作品での立ち位置、扱いはどういったものになるのでしょうか?

浅田 アーケードにはもともと3人のキャラクターがいて、この3人は並んで存在しているものなのですが、桜夜についてはこの3人とも違う立ち位置にいて、目的も任務も明確に設定されているキャラクターなんです。

▲アーケード版に登場した3人のキャラクター。左から光、真璃亜、朱理。

 本作に登場するボスキャラクターに陽蜂というのがいるんですが、その陽蜂と一緒に姉妹のように育てられたのが、この桜夜です。片割れともいえる陽蜂が自分の敵になってしまって、その陽蜂と仲がよかった頃を思い出しつつも、自分の大切なものを壊されたことから復讐を誓う……そんなキャラクターですね。

――その桜夜のキャラクターボイスを担当するのが平野綾さんということですが、平野さんを起用したいきさつなどを教えてもらえますでしょうか?

浅田 実はもともと平野さんについて、それほど詳しいわけではなかったんですよ。もちろん演じていたキャラクターなどは知っていますし、どういう声をしている方というのは知っていましたが。でも、このキャラクターにピッタリ、とわかるほどではありませんでした。

 去年くらいに平野さんが出演されている舞台を見させていただいたことがあって、その時に平野さんってすごい方だなと思ったんですね。歌もできるし、踊りもできるし、演技もできるし……。いつか平野さんと一緒にお仕事をしてみたいと思っていたところに、この新キャラクターの話が浮上しまして、開発スタッフと相談をして、正式にお仕事をお願いをした、というわけですね。

――実際にもう収録などはされているのですか?

浅田 いや、まだこれからですね。おそらく年末くらいに収録になるのかなと思います。ただ、この桜夜専用に新モードを作る予定なので、ボイス数は他のキャラクターよりもだいぶ多くるのではないかと思います。

――その新モードでは桜夜しか出てこないんですか?

浅田 そうですね、この子専用のモードになります。このモードの中で、桜夜のストーリーが展開されていくというわけです。Xbox 360用に新たに作りなおすモードというのは、桜夜にフォーカスしたモードになります。

 普通に新モードを作るとなると、他のキャラクターの調整も行わないといけないんですね。そうすると、どこに注力すべきかという部分が難しくなってくるので、それよりは1体に注力して作ったほうがよりよい出来になると思うんです。エキスパートも作る予定なので、他のキャラクターと同様に難易度は2つですね。

――1つのキャラクターしか使えないモードというのはケイブのSTGでは珍しいですね。

浅田 『エスプガルーダII』のセセリもある特定のモードでのみ使えるキャラという扱いでしたが、そのキャラクターだけというのは初めてですね。このモードでやりたいと思っていることは、どうしてもアーケードとは異なることになるんですね。

 せっかくかわいらしいキャラクターを作ってもらって、平野さんに演技してもらうわけですから、もう少しシューティングのユーザーさん以外にもアピールしたいと思ったんです。ゲームを遊ぶ人の中には、ストーリーやキャラクターを重視する人も多いですよね。そこで、我々のようなシューティングゲームにおいて、そういった人にリーチできていたかというと、どちらかというと後付けになっていたと思うんです。

 どうしてもシューティングゲームというと、敵を撃つ、避ける、倒すというところがメインになるので、そこを重視するのはもちろん大切なのですが、その要素とセットでちゃんとキャラクターも立たせていきたいと思いました。それが今回の新モードです。

――それでは引き続き、モードについてお聞きいたしますが、今回は新モードのほかにどのようなものがありますでしょうか?

浅田 まず今回の新モードが、これまでアレンジと呼ばれていたモードにあたります。これは新Xbox 360モードという位置付けで、これまでXbox 360モードとしていた、アーケードをHD化したモードは、HDモードと呼ばれることになります。あとは初心者向けのノービスモードですね。今回はこの3つのモードで構成されます。

 Xbox 360で発売されたケイブのシューティングゲームって、4~5つくらいモードが入っていたので、少なく思われるかもしれませんが、その分中身に注力していますので、ボリュームとしては今までよりもかなり多く感じられると思います。先ほども言いましたが、新モードに関してはアーケードとは全然違うものになりますね。

 新モードの仕様はもう固まっていて、今はそれをプログラマーに起こしてもらうという状態です。年内には実際に動く状態で調整ができて、方向性の模索をするのは終わるかなと思います。

――HDモードについてはどのような状況でしょうか?

浅田 HDモードは、現在処理落ち関係の調整を行なうところで、高画質化はほぼ終わっているという状況です。プロジェクトが開始してから2カ月くらいでここまで来れたので、スケジュールとしては非常に順調といえますね。11月半ばくらいから実際に調整を行うといったスケジュールです。いつものようにアーケードの筐体とXbox 360上で動く『怒首領蜂 最大往生』を並べて、見比べながら処理落ちの調整を行なっていきます。

 この調整がだいたい短くて2週間、長くて1カ月くらいかかりますが、この作業が終わればアーケードとHDモードについてはほぼ終了です。

→シューティングゲームの移植作業の調整はどう行われる?(3ページ目へ)

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