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2012年11月13日(火)

“ジョージ・ワシントン”なら知ってる──『アサシン クリードIII』の劇中で出会えるアメリカ独立戦争で活躍した偉人たちのお話

文:イトヤン

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『アサシン クリードIII』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。
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 ユービーアイソフトから、11月15日にPS3/Xbox 360、そして12月8日にWii Uで発売される『アサシン クリードIII』は、アメリカ独立戦争が起きた18世紀の北アメリカ大陸で、アサシンとしての道を選んだ主人公コナーの生き様を描く、オープンワールドのアクションです。

『アサシン クリードIII』

 前回までの記事では、北アメリカ大陸に建設された13の植民地が、なぜイギリスからの独立を決意したのか、そしてどのように独立戦争を戦ってきたのかということについて解説してきました。今回は、そこからちょっと視点を変えて、アメリカ独立戦争で大きな活躍を繰り広げた実在の重要人物についてスポットを当ててみましょう。

 以下で紹介する人物たちは、『アサシン クリードIII』のゲーム中に登場して、コナーとさまざまな形でかかわりを持つことになります。彼らが独立戦争で果たした役割や、その人となりを知ることで、ゲーム中に出会った際にこれらの人々をより身近に感じられるようになるはずです!

■ジョージ・ワシントン
~連戦連敗でも戦争には勝てる!! “初代大統領”となったアメリカ軍の総司令官~

『アサシン クリードIII』

 アメリカ独立戦争期の重要人物と言えば、誰よりもまずこの人をご紹介しなければいけないでしょう。

 ジョージ・ワシントンは、独立戦争開戦直後の1775年6月にアメリカ軍(大陸軍)の総司令官に指名され、1783年に終戦を迎えるまでその地位で戦い続けました。この戦いによってアメリカの独立を勝ち取ったワシントンは、新たに誕生したアメリカ合衆国の国民から絶大な支持を集めて、同国の初代大統領に就任しました。現在のアメリカ1ドル札には、彼の肖像画が描かれています。

 ジョージ・ワシントンと言えば、“子どものころ、桜の樹を切り倒したが正直に告白したために、かえって褒められた”というエピソードが有名です。といってもこれは、後世に付け加えられた“伝説”のたぐいでしょう。

 ワシントンは、アメリカ東海岸の南部にあるヴァージニアで、大規模農業(プランテーション)を経営する一家に生まれました。地元ヴァージニアで民兵の隊長を務めたことから、1755年に起こったフレンチ・インディアン戦争に参加し、この時の活躍によって、軍人兼政治家として名を馳せるようになります。

 アメリカ独立戦争でのジョージ・ワシントンについて特筆すべきなのは、彼自身が大陸軍を率いて戦った戦闘は、その大半でイギリス軍に敗れているという点です。そのためワシントンの軍人としての能力を疑う声や、“臆病者”呼ばわりする声は当時から少なくありませんでした。しかし、兵力を大きく失う前に退却して、追撃してくる敵を補給の届きにくい内陸部へ誘い込むというゲリラ的な戦法は、アメリカ独立戦争では効果的なものでした。個々の戦闘で勝利したはずのイギリス軍も結局、占領した土地を維持できなくなり、やがて後退していく羽目になったのですから。

『アサシン クリードIII』

 独立戦争の勝利によって、アメリカの自由を象徴する英雄とのイメージが強いワシントンですが、ネイティブアメリカンに対しては強硬的な態度で接しました。独立戦争中に、イギリス側についたネイティブアメリカンの部族を攻撃する将軍に対しては、その集落を徹底的に破壊するよう命令しています。黒人奴隷を多数所有し、大規模な農園を自ら運営していたワシントンには、先住民の土地を奪って西へと拡大を続けていく独立後のアメリカの姿が見えていたのかもしれません。

→あり余る才能を持った変人“ベンジャミン・フランクリン”(2ページ目)

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