2012年11月14日(水)
本日11月14日、東京都内で第19回電撃大賞の贈呈式が開催された。
電撃大賞は、アスキー・メディアワークスが主催する小説およびイラストの新人賞。第19回となる今回は、総数6,771作品(小説部門:6,078作品、イラスト部門:693作品)の応募が寄せられた。
選考委員は、小説部門が高畑京一郎氏、時雨沢恵一氏、佐藤竜雄氏、鈴木一智アスキー・メディアワークス取締役、徳田直巳電撃文庫編集長・電撃文庫MAGAZINE編集長、佐藤達郎メディアワークス文庫編集長の6名。イラスト部門が天野喜孝氏、出渕裕氏、衣谷遊氏、緒方剛志氏、鈴木一智アスキー・メディアワークス取締役、徳田直巳電撃文庫編集長・電撃文庫MAGAZINE編集長の6名となっている。
以下で、受賞者の氏名および作品名を紹介していく。なお、イラスト部門については受賞者名のみを記載する。
●小説部門……6,078作品(長編:4,069作品/短編:2,009作品)
【大賞】『きじかくしの庭』桜井美奈(新潟県/37歳)
【大賞】『ハロー、Mrマグナム』茜屋まつり(埼玉/42歳)
【金賞】『明日、僕は死ぬ。君は生き返る。』藤まる(大阪府/24歳)
【金賞】『エーコと【トオル】と部活の時間。』柳田狐狗狸(京都府/34歳)
【銀賞】『塔京ソウルウィザーズ』愛染猫太郎(東京都/35歳)
【メディアワークス文庫賞】『玉響通り綾櫛横丁加納表具店』行田尚希(栃木県/28歳)
【電撃文庫MAGAZINE賞】『失恋探偵百瀬』岬鷺宮(東京都/27歳)
【選考委員奨励賞】『サマー・ランサー』天沢夏月(東京都/22歳)
●イラスト部門……693作品
【大賞】該当作品なし
【金賞】zpolice(東京都/25歳)
【金賞】櫻木けい(石川県/23歳)
【銀賞】全力少女(韓国/26歳)
【銀賞】れこ(福島県/22歳)
※敬称略
▲本日の贈呈式に参加した受賞者と選考委員たち。 |
小説部門のプレゼンターは時雨沢恵一氏が、イラスト部門のプレゼンターは天野喜孝氏がそれぞれ担当。また賞金やトロフィーを受賞者に手渡した後、各部門ごとの総評を読み上げた。
■時雨沢恵一氏総評
選考委員として参加させていただいて、これで6回目となりますが、今回の選考は、これまでに私が参加した選考の中でもトップクラスの長さでした。というのも、選考員の推す作品がすべてバラバラだったからです。この時長くなるだろうと覚悟していましたが、その通りになりました(笑)。
結果として大賞が2作品選出されるかつてない事態になりましたが、どちらもそれに恥じない出来になっていると思います。また、惜しくも賞を獲得することができなかった作品も、非常にクオリティが高いと感じました。応募数が多くなったことで全体のクオリティが上がっていると思います。きっと来年もそうなると思います。受賞された皆さんは、これからが大変だと思います。がんばってください!
■天野喜孝氏総評
第1回から選考に携わっていますが、振り返ると出版の世界も変わったなぁ、と思います。イラスト部門はネットからの応募がおよそ60パーセントあり、国際色も豊かになりました。これまでよりも個性が問われるし、昔と違って海外で勉強してきたということがアドバンテージにならなくなってきました。おもしろい時代だと思います。
こうして受賞した皆さんは、選ばれたということではあるのですが、ここで止まってしまわずに絵を描くことを仕事として生活してもらいたい。絵を描くということは一生楽しめることです。仕事を頑張りつつも、自分の絵を追及していってください。
▲こちらは贈呈式の模様。 |
来年は20回目を迎える“電撃大賞”。第20回限定の部門として、同一の小学校(ただし小学5・6年生に限る)・中学校・高校・大学・専門学校に在籍している3人以上のグループで制作した作品を募集する“電撃学校大賞”の募集が行われている(※募集作品はアートイラスト、音楽、演劇、彫刻、フィギュア、動画、パフォーマンスなど)。はたして第20回ではどんな作品が登場するのか? 楽しみにしておいてもらいたい。