2012年11月21日(水)
ケンシロウを演じた小西克幸さん×鯉沼久史プロデューサーによる『真・北斗無双』の“あたた対談”を掲載
コーエーテクモゲームスから発売が予定されているPS3/Wii U/Xbox 360用ソフト『真・北斗無双』。本作のプロデューサーを務める鯉沼久史さん(コーエーテクモゲームス)と、主人公・ケンシロウ役を担当する声優の小西克幸さんへのインタビューをお届けする。
▲小西克幸さん(左)と、鯉沼久史プロデューサー(右)。 |
今作『真・北斗無双』は、前作未収録のエピソードを含めて再構成された“ラオウ編”に、同じく未収録だった“天帝編”と“修羅の国編”をプラス。ストーリーも登場キャラクターも大幅にアップして、激闘の始まりから衝撃のラストまで、原作『北斗の拳』の魅力をたっぷりと堪能できる作品として制作が進んでいる。
今回は、本作になくてはならない2人のキーパーソンのスペシャル対談から、本作の魅力を掘り下げていく。なお、このインタビューは2012年10月25日に発売された『電撃PlayStation Vol.529』に掲載されたものを再掲載している。(※インタビュー中は敬称略)
■『北斗無双』のケンシロウに魂が宿る!
――本作のTGS体験版をプレイされた時の感想をお伺いしたいのですが。
小西:ゲームがサクサクテンポよく進むのがいいですね。
鯉沼:ボリュームを増やした分、そこは意識しています。前作よりもしっかりとストーリーを追っているので、かなり遊びごたえはあると思います。ゲームをプレイすると「ああ、こうだったっけ」と原作を思い出すところもありますので、原作を知っている人はもちろん楽しめると思いますし、原作を知らない人でもストーリーを楽しめる内容になっています。
小西:ゲーム中、種もみじいさんの演出で、ケンシロウがニコッとする場面もイイですね。
鯉沼:「ひさしぶりに人間に会った」って言う場面ですね。原作の細かい描写も逃さず演出に取り入れていますので、そのあたりにも期待していてほしいです。
小西:本当におもしろいですね。まだケンシロウしか触っていませんが、他のキャラがどう動くのか、ものすごく知りたくなりました。
鯉沼:アクションとして一番オーソドックスなのがケンシロウです。ですので新キャラは、かなりアクションにバリエーションがありますよ。前作から引き続き登場するキャラは前作のイメージがありますので、そこまで大きくは変えていません。でも、ケンシロウを含めて使いやすくという部分を意識して、ある程度は変えています。あと新キャラは、けっこうみんなハデハデな感じになっています(笑)。
小西:またセクシーな姿のマミヤさんでプレイできたりもするんですか?
鯉沼:あれは要望も多かった箇所ですし、本作でも残してあります(笑)。
――少し振り返っていただいて、前作『北斗無双』でケンシロウ役が小西さんに決まった経緯を教えてください。
鯉沼:『北斗無双』という作品を作るにあたって版権元のNSPさんと相談したところ、今までとは違う新しい『北斗の拳』を描きましょうということになりまして、声優さんも多数の候補の中から選ばせていただきました。
当然、我々もケンシロウのイメージ、声質などから「こういう人にやってほしいよね」ということを打ち合わせして、もちろん原作者の原先生とも相談をした結果、小西さんにお願いしたいと依頼を出させていただいたという流れです。
――初めてケンシロウを演じられた時の感想はいかがでしたか?
小西:僕が子どものころに読んでいたマンガのキャラですので、それを現在演じるということに不思議な感じはありましたね。アフレコの一番最初の時に、鯉沼さんから「ケンシロウは初期(原作の1話)の青年時代ではなくて、ラスト(原作の最終巻)の成熟したケンシロウで始めてください」というオーダーがあったんです。だから自分的には、まったく新しいものを作っていく感じでしたね。
鯉沼:前作はラオウ編までだったのですが、最初から最後までケンシロウのイメージを統一させたかったので、そうお願いしました。
小西:「鯉沼さん、成熟したケンシロウなのに、み、水……って言っていいんですか?」って(笑)。当時、収録現場でそういったやり取りをした覚えがあります。
鯉沼:あと、「あたたたたたた」もけっこう大変そうでしたね。
小西:そうですね。前作の収録の時に「あたたたた」が言えるかなと思って、けっこう家で練習したんですが、一向にうまく言えなかったんです。あれは難しいんですよ。あと、ゲームの収録では珍しいのですが、前作の収録は出演する声優さんたちが集まって一緒に録ったんです。
鯉沼:全員が初めてキャラクターを演じられるうえで、掛け合いが重要だと思いましたので。あの時は皆さんお忙しい方ばかりで、スケジュールを調整するのが大変でした。
小西:そんな先輩たちもいらっしゃる収録現場で「あたたた」を言えなかったらちょっと恥ずかしいなと思ったので、そういう意味でも収録の時は緊張しましたね。
鯉沼:いろいろなメディアに展開した『北斗の拳』という作品で、いろいろな方がケンシロウ役を演じてきましたが、ひと息で「あたたた」を言えるのはたぶん小西さんが一番だと版権元さんが言っていましたよ。
小西:本当にありがたいですね。
鯉沼:「あたたた」は最悪の場合、ループさせるという案もありましたが、小西さんの声を聞いて「これだったらそのままでいいね」みたいな感じで、今回もそのまま使わせていただいています。
小西:けっこう細かいところもこだわってますよね。一度「あたたた」って収録した後に、「じゃあ今度はもうちょっと長いバージョンをお願いします」って言われたりして(笑)。
鯉沼:いろいろなバリエーションが欲しかったんです(笑)。
小西:短い「あたたた」と、普通の「あたたた」と、けっこう長めの「あたたた」を、さらに数パターン録りました。
→『北斗無双』から2年半……そのブランクが与えたものとは?(2ページ目へ)
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