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2012年11月22日(木)

ロボと熱血少年が繰り広げるSF学園青春ドラマ……だけじゃない! 予想外の魅力が詰まった『エクストルーパーズ』プレイレポートを掲載

文:電撃オンライン

 カプコンから、本日11月22日に発売されたPS3/3DS用ソフト『エクストルーパーズ』のプレイレポートを掲載する。

『エクストルーパーズ』

 骨密度年齢が実年齢のダブルスコアを決めたアラフォーライター・石田賀津男です。この記事を書き上げるまでは転んで死なないように気をつけます。

 今回ご紹介しますゲームは、カプコンから11月22日に発売されたPS3/3DS『エクストルーパーズ』です。キャッチコピーが“マンガチック爽快アクション”とされたこちらのゲームは、マンガをイメージしたコマ割りなのにキャラクターが生き生きと動くというユニークな演出で、発表時から注目を集めました。さらに主人公は見るからに熱血キャラで、ロボットも登場。きっと多くの方が、熱い青春バトルストーリーを期待することでしょう!

『エクストルーパーズ』

 しかしこのゲームの展開は、そんな単純な代物ではありません。登場人物はプレイヤーの予想を超えるキャラクターばかり。序盤の展開は、熱い青春バトルというよりは登場人物たちの勢いとテンションに圧倒され、バトルもあるけどSF学園コメディ色が勝ってるストーリーが展開していきます。

 でも、ご安心を。物語が進行していくにつれ期待通り、いや想像以上の熱い展開が待っています! シナリオは、アニメ『交響詩篇エウレカセブン』や『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』、『東のエデン』などで知られる佐藤大氏が手掛けているとなれば、ひと筋縄ではいかないけど勢いがあって魅力的な物語になっていることは想像に難くありません。

■ちょっと変だけど魅力たっぷりな登場人物たち

 このゲームのテイストを知っていただくには、とにもかくにもキャラクターを見ていただかねば始まりません。主要人物を順番にご紹介しましょう。

★ブレン・ターナー(CV:梶裕貴)

『エクストルーパーズ』 『エクストルーパーズ』

 入植実験候補第三番惑星“EDN-3rd”のアカデミーに特別編入隊員(新人の訓練隊員レベル)としてやってくる少年で、プレイヤーの分身となる主人公です。熱血かつ勢いがあり余っているタイプで、そのうえ「ギンギラ一番星!」(俺は一番になる! というような意味らしい)と叫びとともに、危ないことでも呼ばれてもいないことでも、やたらと首を突っ込んでいきます。

 そんな彼は、“EDN-3rd”にやってくるための宇宙の旅の途中、謎の集団に襲われます。その状況を打破するため、彼は船に搭載されていたロボット、VS(バイタルスーツ)に乗り込むことに。しかしこのVS、搭乗者と機体名を登録しなければ動いてくれません。しかも一度登録すると、後で変更ができないようです。本来は彼のためのVSではないのですが、やむを得ない処置で……という流れで、彼はそのVSの乗り手となります。そしてVSは搭乗者である彼に、自らの名前を問います。そこで彼は、こう言いました。

「あーなら、あれだ、“ギンギラ”!!」

 え!? それロボットに付ける名前じゃないのでは? しかし彼は終始そんなノリです。当然、周囲は冷ややかな視線を送りますが、そんなものは一切意に介さず「ギンギラ一番星!」と突き進んでいきます。

 そんな周りが見えない一面もありますが、友だち想いで憎めない、いい奴です。実は彼が何かにつけて口にする「ギンギラ」というワードは彼がEDN-3rdに来た目的や、物語の核心にも関係してきたりするのですが……それは皆さんの目で確かめてください!

『エクストルーパーズ』 『エクストルーパーズ』
▲主人公なのでプレイヤーの分身になりますが、分身とは思えないほどつねに突っ走っていきます。

★ウォルター・スティングレー(CV:三宅健太)

『エクストルーパーズ』 『エクストルーパーズ』

 ブレンがやってくるアカデミーの教官。剃りあげた頭とヒゲ面にスポーツサングラスという外見で、いかにも軍の教官といった風情の厳しい態度を取ることから、鬼と呼ばれています。

 彼はブレンが“EDN-3rd”にやってくる際、ともに船に乗っていました。ブレンを“EDN-3rd”に連れてくるためでもあり、同時に新型のVSを“EDN-3rd”へ運ぶ任も受けていました。ところがその船が何者かに襲われ、なす術なしという状態になった時、彼は自分を搭乗者とせずにVSの操作が未経験のブレンを搭乗者に指定します。

 緊急事態で、自分だけでなく多くの人の命がかかった状態で、ド素人のブレンをVSに乗せて戦わせようというのです。普通に考えればとんでもない無茶ですが、実はこれが先を見据えた選択になっていて、後々の展開に大きな影響を与えていきます。彼がブレンをVSに載せたことで、ブレンとその周囲の人間……ウォルター本人を含めた人々の運命の輪が回り始めます。

『エクストルーパーズ』 『エクストルーパーズ』
▲いつもブレンの無茶な行動に頭を悩まされています。が、そもそも原因を作ったのは彼自身というのもおもしろいところです。

★クーリス・ランドバード(CV:谷山紀章)

『エクストルーパーズ』 『エクストルーパーズ』

 アカデミーの最優秀エリート隊員。本来はブレンのような新米を相手にする必要がない立場なのですが、困ったことに彼にはブレンに対する因縁があります。ブレンが“EDN-3rd”にやってくる際に搭乗者登録を済ませちゃったVSは、本来は彼が乗るものだったのです。しかもそのVSは最新型ながらピーキーなセッティングで、そんじょそこらの隊員レベルで扱える代物ではありません。彼にも「エリートな俺だからこそ扱える!」みたいな自負があったのでしょう。

 そんな圧倒的被害者の彼ですが、タダのエリートなイケメンではありません。ブレンが乗って大気圏突入したVSは、後に回収されアカデミーに持ち込まれます。そこで彼は、自らが乗るはずだったVSが、新入りのブレンをマスターと呼ぶところを見せられたうえ、“ギンギラ”という名前を付けられていることを知らされます。そこで彼は踵を返しながら、こう言います。

「ギンギラだと……認めない……断じてノンだ!!」

 ノンて、なんでそこだけフランス語? そんな変わったノリも持ち合わせた彼は、ブレンのライバル(というには実力は圧倒的にクーリスが上ですが)となっていきます。ブレンに対する当たり方はかなり厳しいですが、ピンチの時には私情を挟まず助けに来てくれる、信頼できる仲間です。

『エクストルーパーズ』 『エクストルーパーズ』
▲ちょっと嫌な奴みたいに見られがちですが、彼は悪くありません。むしろ被害者なのです。

★ジュリィ・フライシャー(CV:沢城みゆき)

『エクストルーパーズ』 『エクストルーパーズ』

 アカデミーで学ぶ女性隊員。いつも明るくハキハキしていて、あちこち突っ走るブレンを見ても笑って済ませられる懐の深さと気立てのよさ。顔だちもカワイさと美人さが半々といった綺麗どころ。さらに隊員としての能力も優秀で、白兵戦のみならずVSの操縦と知識にも長けているという、“校内に1人はこんな子いるよね”というアイドル的存在です。

 そんな彼女は、ある一件でブレンに急接近を図ります。ところが、ブレンではなくて、本当に興味があるのはギンギラのほう……という、VS大好きっ子でした。ブレンのことは、いきなりVSに乗って大気圏突入を成功させたスペシャルな子、と思ってはいるのですが、目下の興味はギンギラにしかないようです。時にブレンに積極性を見せる(ように見える)存在なのですが、ブレンは意に介さず「色気よりギンギラ一番星!」なところがあり、逆にブレンの勢いに飲まれて彼女が戸惑うシーンも見られます。

 そんな凸凹なところもありつつ、彼女はギンギラのメンテを喜んで担当してくれます。カワイイだけじゃなく、任務の同行時にもそうでない時にも頼りになる、ブレンの仲間の1人になります。

『エクストルーパーズ』 『エクストルーパーズ』
▲VSを触りたいがため、自らの美貌(びぼう)を用いてブレンを惑わせる策士。ところが、まったく通じない場面も。

★ルアン・フォレスト(CV:代永翼)

『エクストルーパーズ』 『エクストルーパーズ』

 同じくアカデミーで学んでいる隊員の1人。成績は平凡、見た目も地味な少年で、入隊式のある初日に運悪くブレンに捕まり、以後、彼のやりたい放題な行動に振り回されます。一応はブレンの先輩隊員ということになるのですが、訓練時のスコアはあっさりブレンに追い抜かれてしまうなど、成績の方もクーリスやジュリィほど秀でてはいないようです。

 そんな彼はブレンとの出会いを、こう振り返ります。

「今から思うと、この時とっくに僕たちの冒険は始まっていたってことさ」

 このセリフが示す通り、彼はこのゲームでは語り部を務めています。つまりこのゲームの物語は、彼の回顧録という形をとっています。となれば、彼自身は物語に大きく影響を及ぼさない傍観者という立ち位置になりそうですが、しかしながらそこに伏線の存在を感じさせられます。あのブレンに付き合い続けて、全てが終わってから振り返れるような存在なので、きっと何かやってくれるに違いありません。……そうだといいなあという希望的観測ですが。

『エクストルーパーズ』 『エクストルーパーズ』
▲目立たないフリをしながら、ちゃっかり語り部の地位を得ています。こいつは絶対何かある。

★ティキ(CV:早見沙織)

『エクストルーパーズ』 『エクストルーパーズ』

 雪賊の巫女で、本作のメインヒロインなのでちょっと紹介。瀕死のブレンが走馬灯の中で見たのですが、彼との出会いはもうちょっと先です。清楚な見た目なのに、セクシーな衣装だったり、ところどころに出てくるセリフからは意志の強い女の子であることが考えられます。彼女もまた、魅力的なキャラなんだろうと思います。

 ……他にも、ショットガンを愛しすぎている隊員やら、電脳世界のバーチャル3姉妹やら、いろんなタイプの人物(?)が登場します。基本的にはブレンの視点で物語が進むので、序盤はハチャメチャなコメディがメインとなりますが、マンガチックな演出と相まって、スピード感あり、笑いあり、たまに格好いいところもありな学園バトルドラマとなっています。

『エクストルーパーズ』 『エクストルーパーズ』
『エクストルーパーズ』 『エクストルーパーズ』
▲少女との出会いが、ブレン達の運命を変える……。あとショートレンジ同好会との出会いもブレンの運命を変えます。

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