2012年11月21日(水)
──“ストライクフォース”の結果だけでなく、ストーリーそのものにも分岐するポイントが用意されていますよね。今回こうしたマルチストーリーの形式を取られた理由は?
プレイヤーの皆さんが“選択”した結果を、ゲームに反映させるためです。結果が変化することによって、選択を決断する重たさを、より強く実感できると思います。それに、他の人と本作について話した時に、「僕はその展開を見ていない!」といった話題が生まれて、プレイヤー同士でコミュニケーションを楽しむこともできます。
ストーリーの分岐に関しては、ゲームの中でどちらを選ぶのかはっきりと聞いてくる場面も存在しているのですが、それだけでなく、注意深く画面を観察していないと、一体どこでどう分岐したのかわからないというものもあります。そういったところを探すおもしろさを、ぜひ味わってもらいたいですね。
──『ブラックオプスII』のキャンペーンは、どのキャラクターも実に個性豊かで、敵役のラウル・メネンデスも非常に感情豊かな人物として描かれています。本作のキャラクター作りにおいて意識された点は?
それはすごくいい質問ですね。今回のプロジェクトでは、キャラクターを非常に重要なものとして考えていました。その中でも特に実現したかったのは、“記憶に残る悪役(メモラブル・ヴィラン)”を作り出すことです。
ただ単に「悪いヤツがいるからそいつを倒そう」と言うのではなくて、今回の悪役であるラウル・メネンデスはなぜ悪事を行うようになったのか、彼は一体どういう人物なのかということを、きちんと掘り下げて描きたかったのです。メネンデスが登場した背景を知ってもらうことで、悪役であるはずの彼に対して、ある部分では共感を覚えるところも出てくるといった、そんなキャラクター作りを目指しました。
そうしたキャラクター作りを実現するうえで、シナリオを担当しているデヴィッド・S・ゴイヤー氏の存在は、非常に大きなものでした。彼は『バットマン ビギンズ』や『ダークナイト』といった映画の脚本を手がけたことで知られていますが、私たちはただ単にハリウッド映画の有名な脚本家だから協力をお願いしたのではなく、このゲームの内容に最もふさわしい人物だと思ったからこそ、彼に参加してもらったのです。
──そういえば今回は、一部のパートだけですがメネンデス本人の視点でプレイする場面が用意されていますよね?
キャラクターの設定作りも大事ですが、せっかくのゲームなのですから、実際に悪役側の視点に立ってプレイすることで、その人物に対する理解がより深まると考えたのです。それに以前から、シリーズのファンの皆さんに“悪役の視点でもプレイしてみたい”と要望されていたんですよ。
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