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2012年12月8日(土)

この冬はFPSデビュー絶好のチャンス! そんな時だからこそFPSの金字塔『DOOM3 BFG Edition』を遊んでおくべき!【ゲームやろうぜ!】

文:まさ

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■『DOOM』シリーズをプレイすると確実にFPSへの理解が深まる!

 さて、ここからが本題。なぜ本作をFPS初心者に勧めるのか、それは、『DOOM』シリーズをイチから遊ぶと、FPSというジャンルのおもしろさの根源と、その進化が見て取れるからなのです。

『DOOM3 BFG Edition』 『DOOM3 BFG Edition』 『DOOM3 BFG Edition』
▲左から、本作に収録されている『DOOM』、『DOOM II』、『DOOM 3』。

 まずは、1作目の『DOOM』。世にFPSブームを巻き起こした、FPSの金字塔と言える名作です。照準の操作は左右のみで上下に動かすことはできず、前後左右に動き回りながら、敵が画面中央に来たときにタイミングよく撃つといった感じで、現在のFPS作品と比べると敵に狙いをつけるという感覚はあまりありません。でも、誰もがFPS初心者だった発売当時は、それが逆によかったのだと思います。

 FPSを遊んだことがない人の中には、“FPS=銃で狙い撃つゲーム”だと思い込み、「それって難しそうだよね」と敬遠している方もいることでしょう。しかし、実際にFPSをプレイすると、もちろん狙いをつけることも大事ですが、それ以上に移動の立ち回りが重要なことに気がつくはずです。その点『DOOM』では、狙い撃つ要素が弱い反面、FPSならではの立ち回りの楽しさを初心者でも強く感じることができます。

 敵が攻撃してきた時は物陰に逃げ込み、隙を見て敵を画面中央にとらえて撃つ。追ってくる敵は、曲がり角で待ち構えて迎撃する。いたってシンプルなアクションですが、マップの構造や敵の配置・種類の組み合わせ方しだいで中毒的なおもしろさが生まれてくる。『DOOM』は、そんなゲームなのです。

『DOOM3 BFG Edition』 『DOOM3 BFG Edition』

 続いては、『DOOM II』。ゲーム性としては、『DOOM』とほぼ同じです。ただし、前述した“マップの構造や敵の配置・攻撃パターンの組み合わせ”が、より洗練されたものとなっています。『DOOM』と比べて、広さが増し、より探索要素が強まったマップ。敵の配置や出現タイミングもいい意味で悪意にあふれており、プレイヤーのチャレンジ魂をくすぐります。

 この進化を他のジャンルのゲームを引き合いに出して説明するのなら、横スクロールACTにおける『スーパーマリオブラザース』と『スーパーマリオブラザース2』が近いのではないかと思います。『DOOM』のヒットにより、ゲーム性がほとんど同じゲームが数多く作られた中、傑作と凡作の“おもしろい”と“つまらない”の差はどこでついたのか? 深い意味でのレベルデザインの重要さが、『DOOM II』をプレイすることで実感できるわけです。

『DOOM3 BFG Edition』 『DOOM3 BFG Edition』

 最後は、『DOOM 3』。この作品は、『DOOM』と『DOOM II』を制作したid Softwareが、マルチプレイに重きを置いたFPS『Quake』シリーズの制作を経て世に送り出した1つの解答とも言えるFPSです。ジャンルとして完成し、技術的に完全3Dが可能となった“今”のFPSの基本が詰め込まれていますので、これからFPSを始める人がFPSのなんたるかを理解するのに、とても適したタイトルだと思います。

 また、今作でのリマスターに際して、コントローラでも快適な操作ができるように調整が施されていたり、原作での不満点が改善されていたり、テキストだけでなく音声も日本語化されたりと、いろいろと遊びやすくなっている点もFPS初心者にオススメできるポイントです。

『DOOM3 BFG Edition』 『DOOM3 BFG Edition』

 『DOOM3 BFG Edition』に収録されている3作品は、近年のタイトルと比べて見た目的には劣るため、思い入れがないとなかなか食指が動かないとは思います。しかしながら、FPSをたしなむ人であれば、一度は遊んでおいて損のないゲームです。さしずめ古典文学の名作を読むかのように、この機会に触れてみてはいかがでしょうか。

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