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2012年12月19日(水)

14人の少年少女が生き残りをかけて殺し合う――『ルートダブル』スタッフが手掛ける新作『リベリオンズ』の魅力を総まとめ!!

文:ごえモン

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■システムはシナリオ開放型のオーソドックスなAVG

 本作は、選択肢や前作『シークレットゲーム』にあった“BETシステム”のような物語を分岐させるシステムは搭載されておらず、一本道のシナリオを客観的に見守りながら読み進めていくノベルタイプのAVGとなっている。

 シナリオはA、B、Cと複数存在するが、初プレイ時にはエピソードAのみ選べる仕様となっている。クリアするごとに、B→Cと順次選べるシナリオが増えていき、シナリオによって結末やそこに至る過程が大きく変化する。なお、本作には“ヒロイン攻略要素”はなく、ヒロインごとの“ルート分岐”は存在しない。ストーリー展開に合わせて、ヒロイン役として活躍すべき人物が変化していく。

『リベリオンズ Secret Game 2nd stage』
▲すべての女性キャラクターがヒロインと表現できるが、特に中心的な位置づけとなるのが修平の幼なじみの“吹石琴美”だ。

■作中の設定を解説

 本作には、“ゲーム”のルールなど特有の作中設定が存在する。以下で、14人の少年少女が翻弄されることになるさまざまな設定について紹介していこう。なお、『リベリオンズ』では『CODE:Revise』から追加されたルールも存在する。そのルールが本編でどう機能するのか、注目したい。

●6つの“ゲーム”ルール

(1)プレイヤーには各自固有のPDAが与えられる。PDAに表示された“クリア条件”をゲーム終了までに達成せよ。ゲーム終了については後日通知される。

(2)プレイヤーはPDAを3時間以上手放してはならない。なお、身体から1m以上離れた状態を手放したと見なす。

(3)プレイヤーに装着された“首輪”を外してはならない。

(4)ゲームのフィールドは区画分けされた複数のエリアから構成されている。プレイヤーは制限されたフィールドから外へ出てはならない。

(5)ゲームには複数のプレイヤーが参加している。他者のPDAの所有・使用は自由だが、クリア条件が成立するのは初期に配布されたPDAにのみ限定される。PDAは本来の所有者がリタイアした場合、その機能を操作不能にする。

(6)上記したルールに反しない限り、プレイヤーのあらゆる行動を許可する。また、クリア条件を満たせなかった場合、もしくはルールに違反した場合はプレイヤーを失格と見なし、首輪を爆破する。

●少年少女の運命を握る“プレイヤーナンバー”

 ゲームの参加者には1~13番までのナンバーが与えられる。これらのナンバーはトランプを模して1番をA(エース)、11番以降がそれぞれJ(ジャック)、Q(クイーン)、K(キング)と表記され、プレイヤーとそのPDAを識別するのに用いられる。さらに、特殊ナンバーである“ジョーカー”を加えた計14人が今回のゲームのプレイヤーとなる。

●“ゲーム”クリアのための必須アイテム“PDA”

『リベリオンズ Secret Game 2nd stage』

 ゲームの参加者に配られる特殊な機能を搭載した“PDA(携帯情報端末)”。PDAによってプレイヤーは自分のナンバーとクリア条件を知ることができる他、基本ルールの確認や、ゲームエリアのMAPを確認することができる。

 この“PDAはゲームのクリアに欠かせない必須アイテム”であるため、PDAを奪われる、もしくは破壊されることはプレイヤーにとってゲームのリタイア……すなわち“死”を意味する。

●プレイヤーを縛り付ける“首輪”

 ゲームの参加者が装着する黒い金属製の首輪。プレイヤーが任意で着脱することはできず、首輪を外すためにはゲームのクリア条件を満たしたうえで、最終日まで生存し続ける以外に道はない。クリア条件を満たせなかった場合や、指定エリア外へ逃亡を計った場合、ルールを無視して強引に首輪を外そうとした場合には、時限式の信管が起動し、プレイヤーの生命を確実に奪うよう設計されている。

『リベリオンズ Secret Game 2nd stage』

●勝敗を大きく左右するPDAの“特殊機能”

 各PDAには固有の特殊機能が設けられている。プレイヤーは、その機能を用いることでゲームの攻略に必要な情報を閲覧できたり、他者の情報を盗んだりすることが可能となる。中には“一定範囲内の首輪の爆弾を起動させる”など、直接人を死に至らしめる危険なものも含まれている。特殊機能の性能と、それを使いこなせるか否かがゲームの勝敗を大きく左右する鍵となってくる。

●過去の“ゲーム”の生き残り“リピーター”

 過去に“ゲーム”への参加経験があるプレイヤーのこと。当然ながら、過去のゲームを生き残った勝利者であるため、ゲームに関する知識や銃火器の扱いなどの経験面で、他の参加者に優位な立場にある。リピーターは自ら志願してゲームへ参加する場合もあり、強制的に参加させられた一般の参加者たちとは行動理念の面でも相容れない異質な存在となる。

●“ゲーム”の“ジョーカー”となりうるPDAナンバー

 ナンバー13までのプレイヤーとは一線を隔す特殊な役割を与えられた14人目のプレイヤー“ジョーカー”。ジョーカーのPDAには他者のナンバーに偽装する機能が備わっており、条件付きではあるが、他のPDAの特殊機能を使用することもできる。また、ジョーカーのプレイヤーには固定のクリア条件が存在せず、偽装したナンバーのクリア条件に依存する。そのため、14人のプレイヤーの中には常に競合したナンバーを持つ者が存在し、ゲームクリアを目指すプレイヤーたちの誤算を招く大きな落とし穴となりえる。

●ゲームクリアの前に立ち塞がる“食料問題”

 ゲームクリア以前の問題として、プレイヤーたちに立ち塞がるのが食料問題である。ゲームの開催期間は明確には明らかにされていないが、フィールド内には、14人のプレイヤーが生き残るために十分な食料が主催者によって用意されている。しかし、それらの食料はプレイヤーが簡単には見つけられないよう地中や建物の壁の中に巧妙に隠されている。そこで、同じくフィールド内の至るところに設置された“メモリーチップ”を入手する必要がある。“メモリーチップ”はPDAに読み込ませることで、食料や武器が隠された正確な位置を知ることができる。

『リベリオンズ Secret Game 2nd stage』

●“非合法な武器”がプレイヤー間の対立を加速させる

 フィールド内には対人殺傷を目的とした非合法な武器が各所に隠されており、食料と同様に“メモリーチップ”を入手することで発見できるようになっている。武器の種類はナイフや日本刀などの刀剣の類から、ハンドガンやサブマシンガンなどの銃火器、手榴弾などの爆発物まで多岐に渡る。

 プレイヤーへの殺傷がクリア条件に直結している者は当然だが、多くのプレイヤーは自身の身の安全を保障するために危険な武器を携帯する必要に迫られるだろう。しかしながら、実際に銃口を他人に向け、その引き金を引くか否かは当人の倫理観に委ねられる。

『リベリオンズ Secret Game 2nd stage』

(C)FLAT/イエティ/Regista

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