2012年12月21日(金)
――この10年間で最高に楽しかった出来事を教えてください。
以前、アップデート記念イベントの一環で、400人ぐらいのユーザーさんを1カ所に集めてゲーム内イベントをしたのが一番です。無茶なクエストに挑戦して全滅したり、ギリギリでクリアして喜びを分かち合ったりと、みんなで力を合わせて何かをする一体感がクセになります。今でもたまに、ワールドカップやオリンピックをユーザーさんと一緒に観戦して、日本チームや韓国チームを応援しています(笑)。
――もっとも大変だったことは何でしょうか?
ゲーム内イベントで新しいアイテムを出したり、イベントのストーリーを考えたりする時に、過去に登場したものとの差別化や、設定の矛盾を発生させないことに苦労します。これまでのアップデートがあって今の『リネージュ』がありますので、世界観を壊さない点にはもっとも気を使っています。
――ゲーム外の催しで印象に残っているものはありますか?
我々が行ったものではありませんが、今年の1月に、ユーザーさんが企画したオフラインイベント“りねおふ”に招待していただいたのが印象に残っています。お土産にいただいたゲーム内アイテムのキーホルダーは宝物です。中でも一番驚いたのは、参加者のほとんどがゲーム内でかかわりを持っていなかったことですね。運営ではなく、ユーザーさんが自主的にこういったイベントを開催してくださるのは、『リネージュ』ならではだと思っています。
――これから新しいことにチャレンジするなら、どんなことをしてみたいですか?
『リネージュ』はもともと韓国で発表された漫画を原作にしているので、漫画に対する親和性が高いと感じています。日本語に翻訳されていないので認知度は低いですが、原作は池田理代子先生の『ベルサイユのばら』に近い絵柄で描かれた、ダークファンタジー系の少女漫画なんです。日本向けにこのテイストを維持した漫画を制作したり、『リネージュ』のオリジナルエピソードを題材にしたライトノベルを出したりしてみたいですね。
▲こちらが『リネージュ』の原作となった韓国版のコミックス。未翻訳の漫画を個人で輸入した人もいるのだとか。 |
――10年間を振り返って、『リネージュ』の「ここが大きく変わった」という点を教えてください。
私が学生時代にユーザーとして『リネージュ』を遊んでいた時は、韓国でPvPが大流行していました。それが、アップデートを重ねるうちに強力なレイドボスが登場するようになり、ソロではクリアすることの困難なクエストが実装され、パーティプレイを重視する形にシフトしていったのが、もっとも大きな変革ではないでしょうか。ビジネス的な面で言うと、基本プレイが無料になったのも大きなターニングポイントだったと思います。
――日本で『リネージュ』が10年続いた最大の理由は何だとお考えでしょうか?
運営側の意見としては、やはりゲームの根幹となる世界観を崩さず、ストーリーや設定の筋を通してきたことが評価されているのだと思います。また、ユーザー視点では、一緒にプレイする人との人間関係が大きな理由の1つになっているのではないでしょうか。今から10年前にMMORPGを始めた人たちが求めていたのは、現実世界以外での、実際の顔が見えない人とのつながりだったと思います。このソーシャルゲーム隆盛期に『リネージュ』をはじめとするMMORPGが続いているのは、当時のユーザーさんの築いてきた絆が、現役のユーザーさんに受け継がれているからだと思います。
――今だからこそ語れる制作秘話や裏話を教えてください。
日ノ本アップデートの話なんですが、韓国でデザインされた姫武者や侍の衣装に描かれていた家紋の模様が、某名家の御紋に似てしまってういて、「このままではマズい!」と慌てて修正したのを覚えています。
→美樹本晴彦さんのイラストが増える可能性も!?(3ページ目へ)
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