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2013年1月11日(金)

格闘ACTの猛者が感心した『HEROES’ VS(ヒーローズバーサス)』プレイレポート! そして、みなぎる原作愛にも超絶感動の巻

文:うま

■格闘ACT+カードの相性はバツグン! これは、新スタンダードになるかも!?

 本作独自のシステムの中でも最も特筆すべきは、バトル中に多彩なカードを使えることです。ぶっちゃけ、実際にプレイする前までは不安に思っていたんですけど……これ、マジでよくできたシステムだと思います。

 なぜ不安に思っていたかというと、テンポが悪そうだったからです。せっかく爽快な格闘ACTを遊んでいるのに、途中にカードを使う操作が入ると、気持ち悪そうじゃないですか。でも実際は、“どんな状態でも瞬時にカードを使える”仕様になっているので、まったくプレイを阻害しません。

 それどころか、こちらがダメージを受けて硬直している時やダウンしている時など、普通のアクションができない状態でもカードだけは使えることが、むしろ格闘ACTとしてのテンポをよくしている感じです。超絶コンボを決められて、普通だったら見ているしかないような状況でも、相手を吹き飛ばすカードを使えばピンチを脱出! こういったカードの使い方に気づいた時、このゲームの新しさを知った気がしました。

 そんなカードの効果ですが、単なる自キャラのステータスアップや回復系だけでなく、変な効果を持つものも多々あります。たとえば、相手の視界を悪くしたりジャンプを封印したりする妨害系のもの豊富にありますし、相手の手札をすべて捨てさせる効果を持つカード“ダークフィールド”を中心として、相手に思うようにカードを使わせない、いやらしいデッキを作ることも可能です。

 これらのカードを組み合わせて、自分なりのデッキを組むのが実に楽しい! 戦いの流れとデッキを組み合わせた動きを想像し、そのイメージ通りに戦いが決まった時の自己満足感はハンパないです!

『HEROES’ VS』 『HEROES’ VS』
▲多少の腕の差なら軽くカバーできるほど、カードの効果は絶大。特に相手を吹き飛ばす効果のあるものは便利で、攻撃の起点にできるだけでなく、相手の連続攻撃をカットする際にも役立ちます。

 そして、これまたユニークなのが、バトル中に起こる“ジャッジメント”と呼ばれる新システムです。これは必殺技を相手に使われた時に、こちらも必殺技を使い返すことで発生するもので、5枚の手札を使ってお互いの必殺技攻撃力を上げていき、制限時間内により必殺技攻撃力を高めたほうが勝つという流れです。必殺技攻撃力の差分が多いほど、相手に与えるダメージも大きくなるので、かなり追い詰められた状況でも“ジャッジメント”に持ち込みさえすれば、充分一発逆転が狙えるシステムとなっています。

 この“ジャッジメント”、最初はなかなか意味不明でした(笑)。格闘ACTなのに、いきなりカードバトルって、何か変でしょ。

 ただ、同じ色のカードを続けて出して“チェーン”を狙ったり、特殊なカード効果で作戦勝ち(相手にカードを出させない、攻撃力アップに特化したデッキを作るなど)を狙ったりと、頭の使い方しだいでグンと勝率を上げられることを理解してから、一気におもしろくなりました。

 とはいえ、デッキの相性の問題もあるので、“ジャッジメント”の必勝法はない気がします。格闘ACTゲーマーとしては、不確定要素で勝負が決まるのは好ましくないので、むしろいかに相手の“ジャッジメント”を封じるか=SPを奪った状態で必殺技を叩き込むのかが重要になります。このあたりの判断は人それぞれだと思いますが、逆に“ジャッジメント”に特化したデッキを作るのもおもしろいと思いますよ。

『HEROES’ VS』 『HEROES’ VS』
▲5枚の手札を出し合って戦う“ジャッジメント”。ここだけ、いきなりカードバトルになるので戸惑いましたが、慣れてくるとちゃんと頭を使って戦えます。ただ、どうしても運の要素がからむので、アクションに自信がある人は、できるだけ相手のSPを減らして、相手の“ジャッジメント”を封じることが大事になりますけどね。

→1人用RPGとしても大満足! ヒーローが競演するストーリーに注目(4ページ目へ)

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※画面は開発中のもの。

データ

▼『HEROES’ VS(ヒーローズバーサス)』ダウンロード版
■メーカー:バンダイナムコゲームス
■対応機種:PSP(ダウンロード専用)
■ジャンル:ACT
■発売日:2013年2月7日
■価格:6,280円(税込)

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