News

2013年1月9日(水)

TVアニメ『ビビッドレッド・オペレーション』Wプロデューサー独占インタビュー! かわいさだけじゃなくカッコよさとアツい展開に注目!!

文:電撃オンライン

前へ 1 2

――高村監督のお話が出たところで、改めてお2人から見た高村監督評を聞かせてください。

鳥羽:とにかくブレない人です。自分の好きなモノといいと思っているものについては絶対に譲らない。そしてそれをどうお客さんに喜んでもらうか、っていうことにも全力で取り組んでいます。出会ったころから、何1つブレてないですね。

福島:非常にストイックでまじめな方です。

鳥羽:そう。びっくりするくらいストイックですね。まったく妥協しない。一切しませんね。「そこまで行くんだ」、「ここでさらに粘るのか」って思うことばかりです。

福島:やっぱり作品を大切にしているし、ご本人が真面目ですから。そしてやっぱり誰よりも仕事をしているんで。そういう姿勢というのは、周りのスタッフにも影響を及ぼしますよね。それはクリエイターはもちろんそうでしょうし、我々プロデューサーにも「監督がそこまでやろうというのであれば、やれる限りのことをやろうじゃないか!」と思わせてくれる、そんな人です。

――“まったくブレがなく真面目な人”という人物評ですが、例えば吉野さんや伊藤さんから「こういうのはどうでしょうか?」という提案もあると思います。そういった外からの意見に対しては、どの程度の柔軟さをもって対応されているのでしょうか?

鳥羽:それも自分がいいと思う枠に収まっていればすぐに採用するし、その枠から外れていればはっきり「なしです」といいます。その枠がものすごくはっきりしています。

福島:ただ、頭ごなしに「ダメ!」っていうわけではなく、“あり”にするためにはどうしていけばいいのか、っていう話し合いが何度も持たれます。時間は掛かりますけど、できたものは納得のいくものですし、なんとなくOKを出してしまうと、あとあと齟齬が出ることが多いので。ブレないでいてくれるのはありがたいです。

鳥羽:なので、今後も監督の納得のいかないものは一切表に出ないと思いますね。監督は、とにかくできる限りのところまで粘る人です。ただ、『ビビッドレッド・オペレーション』の制作チームは、とても力もあって頑張ってくれる人たちなので、沢山のアイデアを取り入れたり、いい画面作りができて大分助かっているみたいです。

福島:1話ができ上がり、みんな高村監督が作ろうとしているモノ、その意図を汲んでここまでやってきているので、あとはどれだけ早く走るか、そういう勝負ですね。

――お2人はひと足早く第1話をご覧になっているんですよね。初めて見た時の感想を教えてください。

福島:こうなるか、ですね。いい意味で。自分が呼んできた現場スタッフなので、皆さんの力もわかっていましたし、できるものの想像もしていたんですが、そういう中でも「こんなことをやってもらったらどうなるのかだろうか?」という新しいことにチャレンジしてもらったスタッフもいました。例えば変身シーンなんて、初めて手掛けたと思いますし。それをいろいろ考えていい形にしてくれたのに感動しました。

鳥羽:現場のスタッフが今までになく強力だからね。

福島:そうですね。みんないろんなことを考えて、あの映像に行きついた。「この人はこういうこともできたのか!」と自分でお願いしておきながら気づくことも多かったです。そういうのが見えた時には、やってよかった、と思う瞬間です。

鳥羽:そういう意味で『ビビッドレッド・オペレーション』は高村監督を中心に集まったスタッフが、今までにない力だったり、才能を発揮した作品だと言えると思います。

福島:みんな四苦八苦しているんですが、新しいことにチャレンジしているという前向きな気持ちが勝ってますね。“美少女が友情を武器に謎の敵に立ち向かう”という作品の熱い展開ともリンクするように、スタッフたちも熱い思いを持って作品に打ち込んでくれています。

『ビビッドレッド・オペレーション』 『ビビッドレッド・オペレーション』

――プロデューサーの立ち場から見ると、第1話の完成というのは、富士登山で喩えると何合目くらいなんでしょうか?

鳥羽:う~ん。まぁ、ようやく形になったものが見られたので、制作スタッフは実感が湧いたんじゃないかな、と。第1話ができるまでって、ずっと見えないものを作り続けているわけです。特にアニメは分業だから、監督とか演出とか全体を見渡す人たちはイメージができているけど、現場1人1人がそれを十分に得るのは、なかなか難しいことなんです。1話ができた時に初めてその実感が湧くんです。「これが俺たちの作っていたものか!」という。それはどんな作品でもそうだと思います。

福島:そうですね。そうなるとやっぱり、ようやく登るべき山が見えた瞬間じゃないですかね?

鳥羽:これから登り始めると。

福島:ずっと霧がかかっていて、それが晴れてようやく頂上が見えた感じかもしれませんけど。

――目標点が具体的に見えてきたけれど、まだまだこれからという段階なんですね。では第1話の見どころを伺えますか?

鳥羽:キャラのかわいさを描く、というのは前提として、それだけではない“カッコよさ”や“手に汗握る熱い展開”にも期待してほしいですね。

福島:あとは音楽。映像ももちろんそうなんですが、映像と音楽とが高まり合っているシーンはかなりカッコいいです。音楽がかなりいいですよね。

鳥羽:久しぶりにワクワクするアニメを楽しんでもらえるんじゃないかな、と思っています。毎回手に汗握る展開があって、終わると来週が楽しみでしかたない。王道ではありますが、なかなか最近は少なくなってきていると思うんです。キャラクターのかわいさやお尻が強調されてきていますが、もちろんそれだけじゃありませんよ(笑)。

福島:第1話だけで言うと、派手なシーンも見どころですが、一色家での平穏な生活、日常描写も見どころだと思います。細かいキャラクターの表情や動きにも「こういうのがかわいいんじゃないか?」というこだわりがたくさん詰まっています。

鳥羽:序盤の転機というと、やっぱり5話になるのかな。最初はヒロインの登場回が続いて、もちろんそれぞれに見どころ満載なんですが、物語が一気に動く、ターニングポイントとなるのが5話ですね。中盤から後半に向けてのカギになる回です。

――先日、第1話先行上映会があり、第1話は絶賛されていました。こんな質問は失礼かもしれませんが、そのクオリティを最後まで維持する自信は?

福島:そんなことを考えている暇はないですね。

鳥羽:自信を持つとか持たないとかじゃなく、もうやるしかないので僕たちは。スタッフすべてが一丸となって、常に全力を出し続けるしかないんです。それがお客さんに対する一番の誠意だと思っていますので。

福島:とにかく、現場はその瞬間にできる最大限のことをやっています。

鳥羽:これは比喩ですけど、走り続けていてどこかでケガをするかもしれない、もしかしたら骨折しているかもしれない。でもだからと言って歩くことはありません。骨折した状態でも全力で走っていると思います。命がけですね、まさにその言葉がふさわしい。

――では最後に第1話を楽しみにしている方々にメッセージを。

鳥羽:まずは第1話を見てください。それで2話への期待を持ってもらえたらうれしいです。1話は始まりでしかありませんから。来週は、どうなるんだろうってモヤモヤした気持ちで一週間を過ごす。そういった週刊マンガを読んでいるような気持ちを皆さんに楽しんでほしいです。次が楽しみでしかたないって。先がわからないというのがオリジナルアニメの、一番いいところですから。

福島:そうですね。次が気になるものになるようにスタッフみんな頑張っていますので、ぜひ第1話を見ていただければと思います。

――ありがとうございました。

『ビビッドレッド・オペレーション』 『ビビッドレッド・オペレーション』

(C)vividred project・MBS

■TVアニメ『ビビッドレッド・オペレーション』
【放送情報】
 MBS……1月10日より毎週木曜25:30~
 TBS……1月11日より毎週金曜25:55~
 CBS……1月11日より毎週金曜27:05~(初回は27:07~)
 BS-TBS……1月12日より毎週土曜24:00~(初回は24:30~)
 ニコニコ動画……1月13日より毎週日曜22:00~

関連サイト

前へ 1 2