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2013年2月1日(金)

音楽でプレイヤーに魔法を掛ける――リズムゲーム要素を取り入れた画期的MOアクションRPG『ティアラ コンチェルト』開発者インタビュー

文:斎藤ゆうすけ

■日本のアニメや漫画を意識したかわいらしいデザイン■

――かわいらしいイラストと、音楽をモチーフにした楽しげな世界観で日本でも注目を集めているようです。開発当初から日本のユーザーは意識されていたのでしょうか?

Gabriel:日本のユーザーを強く意識していたわけではないのですが、香港でも日本のアニメや漫画は人気があり、Firedog Studioには特にアニメファンや漫画ファンがスタッフとして集まってきているので、日本のユーザーにも受け入れられやすい作品になる土壌はあったかと思います。

――Akiさんも日本のアニメがお好きなのでしょうか?

Aki Liさん(以下、Aki):大好きです(笑)。この作品のキャラクターや衣装をデザインする時も、今まで触れてきたアニメや漫画の中から「こういうデザインはかわいいなぁ」と思ったものを積極的に取り入れるようにしました。香港の人間も、日本のアニメや漫画の動向にはとても敏感なので、そういったユーザーの目も意識し、流行に敏感なアニメファンや漫画ファンに受け入れられやすいデザインを目指しています。

『ティアラ コンチェルト』 『ティアラ コンチェルト』

――先日公開された主要キャラクターのシエルとバトーについて紹介してください。

Gabriel:『ティアラ コンチェルト』は開発当初に、ゲームのリリースとあわせて映画の公開も企画されていました。シエルは映画版の主人公として設定されたキャラクターだったのですが、諸般の事情で映画の制作が中止となったので、ゲームに登場させることにしました。

Aki:シエルは特にこだわってデザインしたキャラクターの1人です。本作の世界観にかかわる重要なキャラクターで、ゲームを代表するキャラクターでもあるので、自分なりのこだわりを詰め込みました。詳しくはお話できませんが……。特に髪型にはこだわっていますので、チェックしていただけるとうれしいですね。

◆ シエル ◆
~兄の研究に尽くす、強いエレメントエフェクトを持つ少女~

『ティアラ コンチェルト』

 エルフ族の領土として北方に存在するサーベント合衆国の貴族・エインリッヒ家に生まれた物静かな女の子。エインリッヒ家はかつて隆盛を極めた一族だったが、シエルの父親が行った研究の影響で没落の一途を辿る。その結果、シエルの元に残ったのは兄のダミアンと、最後の財産であるエインリッヒ城だけだった。

 浮遊世界の中でも類まれなる強いエレメントエフェクトを持ち、詠唱でチューニングの力を発動することができるシエル。彼女はその能力を生かし、チューニングの研究によって一族を復興しようとする兄を、陰で黙々と支えた。例え実験道具にされても後悔はなかった。

 そんなある日、各地を旅するチューナーのバトーと出会う。彼と交流するうち、シエルは世界に目を向けるようになり、次第に運命に導かれていく――。


『ティアラ コンチェルト』

Gabriel:バトーはプレイヤーたちと一緒に冒険することになる少年です。彼は冒険の途中でシエルと出会い、彼女の成長に大きくかかわることになります。プレイヤーはバトーとの冒険を通し、2人の物語を一緒に体験することになるわけです。

Aki:バトーのデザインコンセプトは、ファンタジーと現代感の融合です。ファンタジー世界を旅している少年というテーマのもと、ファッション誌などを参考に現代的な少年を意識してデザインしました。

 私は普段、男性キャラクターをデザインする際は、前髪を下ろしているキャラクターばかりをデザインしてきたのですが、今回はあえて前髪を上げ、おでこを出したデザインにチャレンジしてみました。

◆ バトー ◆
~城主を夢見て放浪する、自由な少年チューナー~

『ティアラ コンチェルト』

 明るく活発で、腕っぷしが強い少年チューナーのバトーは、庶民出身にもかかわらず、城を持つことを夢見ている。城主になって、青い空と雲の上で音楽を演奏したいという思いがあるのだ。しかし、彼にはエレメントエフェクトが足りなかったため、優秀なチューナーにはなれたが、シンフォナーにはなることができなかった。

 バトーの父はコルトホルトという辺境の出身で、腕の立つ楽器職人であるが、演奏と知識は人並みだった。逆にバトーは、演奏と知識こそ人並みだが、村によく来ていた吟遊詩人から演奏を教わり、素晴らしいチューナーに成長。しかし、大人になっても吟遊詩人にはならず、各地を旅することに多大な興味を持つようになった。

 1人っ子で奔放に育ったため、自由かつ適当な性格で、配慮が足りないこともしばしば。城主になりたい夢もあるにはあるが、まったく焦りがなくのんびりとしている。どうやら放浪生活に満足しているようだ。


『ティアラ コンチェルト』

Gabriel:企画当初は「MOで重厚なストーリーを描くのは難しいのでは?」と思い、ストーリーは映画で補完しようと考えていました。ですが、映画の企画が中止になった今、MOでどこまでストーリーを描けるかを検証し、みなさんに楽しんでもらえるストーリーを描けるよう、努力していきたいと思っています。

『ティアラ コンチェルト』
▲ちなみに、お二方のイチオシNPCは別にいるらしい。左がクーシィ、右がザッカートだ。

→実は全職業にリズムゲーム要素を取り入れる予定だった!?(4ページ目へ)

(C) 2013 Firedog Studio Company Limited
(C) 2013 Gamania Digital Entertainment Co.,Ltd.

データ

▼『ティアラ コンチェルト』
■運営:ガマニアデジタルエンターテインメント
■開発:Firedog Studio
■対応機種:PC(対応OS:Windows XP/7)
■ジャンル:RPG(オンライン専用)
■正式サービス開始日:今冬予定
■プレイ料金:基本無料(アイテム課金)

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