News

2013年2月9日(土)

実は12年前から川上作品とかかわりが!? PSP『境界線上のホライゾン PORTABLE』でトーリを演じる福山潤さんを直撃

文:てけおん

 角川ゲームスから2013年3月28日に発売される予定のPSP用ソフト『境界線上のホライゾン PORTABLE』。本作で葵・トーリを演じる福山潤さんのインタビューをお届けしていく。

『境界線上のホライゾン PORTABLE』 『境界線上のホライゾン PORTABLE』
▲福山潤さん。

 本作は、昨年10月で第2期の放送を終えたTVアニメ『境界線上のホライゾン』(原作:川上稔さん、イラスト:さとやすさん)をゲーム化したもの。“極東(きょくとう)”と呼ばれる中世日本をベースにした世界が舞台となっており、川上さんならではの緻密(ちみつ)な設定に裏打ちされた壮大な世界観が特徴だ。ゲームジャンルは“学園戦国RPG”で、開発はTENKY(テンキー)が担当。川上さんは企画原案&監修として制作に携わっている。

 福山さんには、本作やTVアニメなどについていろいろとお話を伺ってみたので、興味がある人はご一読いただきたい。ちなみに、ホライゾン・アリアダストを演じる茅原実里さんのインタビューはすでに掲載しているので、読んでない人はあわせてご覧あれ。

■トーリについて、今思うこと■

――少し前の話になりますが、アニメの第1期、2期を終えての感想をお願いします。

 無事に終えられたのは奇跡なのか必然なのか(笑)。第1期のころは準備期間があって、ある程度予定が見えていたのですが、第2期に関しては準備期間が異様に少ない。そのくせアクションなどは、第1期以上に作画の人たちの負担になるものが見えていたので、原作を読んでいた僕としても「第2期どうするんだろう」って思っていました(笑)。

 個人的な役どころで言えば、第1期はトーリとホライゾンというメインの物語がありましたが、第2期になると世界の情勢以外にも、メアリと点蔵、セグンドとフアナというラインが強くなりました。トーリとしては、2期ではにぎやかしの部分と、最後にみんなを後押しするようなポジションだったので、半ば、みんなが頑張っているのをニヤニヤしながら見てるっていう感じでした(笑)。

――第2期のトーリというと、ほぼ全裸っていうイメージがありますよね(笑)。

 そうなんですよね! 第2期に関しては、TVアニメ史上1、2を争うんじゃないかという全裸率ではないでしょうか(笑)。多分、服を着ていたのは3話くらい……合わせても5分あるかないか。最終回でホライゾンが“拒絶の強欲”を超過駆動で使うシーンで、彼女の横にいい感じにトーリが寄り添っているんですけれど……ずっと股間に鳥居のモザイクがあるじゃないですか。あれが邪魔だなって(笑)。あのシーンを音を消して見ていたら、変質者が全裸でたたずんでいるだけですからね、ええ(笑)。

――福山さんとトーリの共通点や、共感できる部分はありますか?

 幼稚園のころに、クラスの悪ガキたち数人の間で『証城寺の狸囃子』が流行っていたんです。「しょ、しょ、しょじょじ~♪」っていうあの歌なんですけど、それを歌いながら、みんなで並んで、1枚ずつ服を脱いで徐々にスッポンポンになりながらねり歩いて行く遊びをよくやっていました(笑)。あえて“全裸”という点で、トーリとの共通点を探してみました(笑)。

――ありがとうございます(笑)。全裸の他で共感できる部分などはありますか?

 トーリのやっていることは、“自分の身の程を知ったうえで周りを信用する”という難しいことですよね。アフレコの現場でも、主人公のボイスイメージに合う人がメインに決まるわけで、力関係でメインかメイン以外かが決まっているわけではありません。

 役者ですので、役どころを気にする人もいると思いますが、いざこういう立場になると不安になったり、尻たたいてあげなきゃだったりとか、積極的にみんなにかかわっていくのも必要です。けれど、それ以上に自分が周りの人たちを信じてニコニコしているだけってのも大切なんだろうなということを、トーリを見ていて思った部分です。おそらく、今の日本に欠けているものですね(笑)。

――『境界線上のホライゾン』の魅力は、どんなところだと思いますか?

 アニメのアクションシーン1つを取ってみても、原作のディテールをそのままビジュアル化しているのはすごいですよ。でも、そこだけではなくて、戦いの中でドラマ部分もちゃんと見せてくれる作品なんですよね。で、ドラマに目を奪われていると、作りこまれた設定がそこから見えてきたりする。アクションとドラマのどちらかに重きを置いているのではなくて、両方を見せてくれる楽しさがありますよね。

 あとは、“日本史や世界史など実際の史実をもとにした物語”の部分も魅力ですよね。末路を決められた人がどう生きていくかっていう生き様がすごく印象的です。原作はアニメ化される段階の部分は全部読んでいます……が、自分が読むスピードよりも川上さんの小説を書くスピードが速くて(笑)。

――お気に入りのキャラクターは誰ですか?

 トーリを省いて考えれば……アニメになって好きになったのはハッサンです。ただ、あそこまで周囲とのバランスを考えない作画になっているとは思いませんでした(笑)。原作第1巻では、やっぱり武蔵の人たちが好きですけど、第2巻ではセグンドがカッコイイなと思いました。滅びの美学がありますよね。独善的なところはありますけれど、だからこそ周りがついて来てくれる部分があると思います。

 それに、セグンドのように枯れてしまった男のアツい物語は、男として燃えますね。アニメの演技のほうでも、白鳥哲さんが、またズルいことやってますし(笑)。

――セグンドは、演じている白鳥さんのお年よりも高い年齢のキャラですよね。

 白鳥さんの声や演技の幅はもちろん知っていたので、セグンド役は白鳥さんだと聞いた時は「素晴らしい!」と思いました。

――第1期・2期のストーリーの中で印象的なシーンは?

 “世界征服宣言”や“平行線の対滅論理”のシーンですね。読んでいても、演じていても、とてもおもしろかったです。あのシーンがあるとないとで、その後の物語でトーリが茶化したことをやった時の印象が大幅に変わりますよね。

  →ゲーム化の話を聞いた時の印象は?(2ページ目へ)

(C)川上稔/アスキー・メディアワークス/境界線上のホライゾン製作委員会
(C)2013 TENKY/ASCII MEDIA WORKS Inc.
※画面は開発中のもので、変更になる場合があります。

1 2

データ

▼BD『境界線上のホライゾンII 1』初回限定版
■メーカー:バンダイビジュアル
■品番:BCXA-0411
■発売日:2012年9月21日
■価格:5,040円(税込)
 
■BD『境界線上のホライゾンII 1』初回限定版の購入はこちら
Amazon.co.jp
▼BD『境界線上のホライゾンII 1』通常版
■メーカー:バンダイビジュアル
■品番:BCXA-0397
■発売日:2019年9月21日
■価格:3,990円(税込)
 
■BD『境界線上のホライゾンII 1』通常版の購入はこちら
Amazon.co.jp
▼BD『境界線上のホライゾン 1』初回限定版
■メーカー:バンダイビジュアル
■品番:BCXA-0404
■発売日:2011年12月22日
■価格:5,040円(税込)
 
■BD『境界線上のホライゾン 1』初回限定版の購入はこちら
Amazon.co.jp
▼BD『境界線上のホライゾン 1』通常版
■メーカー:バンダイビジュアル
■品番:BCXA-0390
■発売日:2011年12月22日
■価格:3,990円(税込)
 
■BD『境界線上のホライゾン 1』通常版の購入はこちら
Amazon.co.jp

関連サイト