“シリーズ初”が満載の『スーパーロボット大戦UX』をレビュー！ しゃべって飛び出て、きゅんきゅんきゅん♪

文：デルチ

■シリーズに欠かせない存在であるオリジナル主人公にも注目！

　『スパロボ』と言えば、ゲームオリジナルの主人公も、ストーリーの主軸となる重要な存在です。もちろん『UX』にも、オリジナル主人公は用意されていますし、原作の各作品をつなげる欠かせない役割となっています。

　個人的には、感情表現が苦手なサヤがおもしろくて、序盤から笑わせてもらいました。またユニット面では、ライオットBは近接タイプで使いやすく、オルフェスとライラスは序盤から合体攻撃が使える貴重な機体として、ボスクラスの敵と戦う際に活躍してくれます。ロボット作品のお約束として、きっと後半にはあの機体があーなったりこーなったりするんだろうと今から期待しています！

▲本作の主人公、アニエス・ベルジュ（CV：鈴木千尋）。地球連邦軍北米方面軍、機動審査大隊に所属するパイロットで、人命を守るという信念のためならどんな大きな相手にも立ち向かう勇敢な青年だ。彼が操る“ライオットB”は、地球連邦軍の次期主力兵器として開発された機体に、接近戦用オプションを装備したもの。搭載された“陽子ジェネレーター”が実現させる、高い機動性と高出力が特徴。

▲非合法傭兵組織“アンノウン・エクストライカーズ”の指揮をとるリチャード・クルーガー（CV：小杉十郎太）。凄腕の傭兵で、国家が表立って対処できない事件を闇から闇へと解決している。彼が操るのは、謎多き機動兵器“オルフェス”。“レプトン・ベクトラー”という動力機関を搭載しているが、“陽子ジェネレーター”に比べ制御にはかなりの操縦技術を要する。

▲サヤ・クルーガー（CV：小林愛）は“アンノウン・エクストライカーズ”の傭兵にして、リチャードの娘。任務に私情ははさまないプロだが、逆に戦いに関係のない場面で感情を表現するのが苦手で、一般人を装った潜入任務などでは戸惑うことも。そんな彼女が搭乗するのは、ワンオフの支援機“ライラス”。オルフェスとの同時運用を念頭に設計されており、連携技“ヘル・ストリンガー”は一撃必殺の破壊力を誇る。

■さらに遊びやすく進化した“パートナーバトルシステム”

　DS系の『スパロボ』シリーズでは、もはやおなじみとなった“パートナーバトルシステム”は本作でも健在。このシステムは、2体の機体を1つのチームとして編成するシステムで、1つのステージに多くの機体を出撃させられるため、参戦作品が多い『スパロボ』において、“あれもこれも出撃させたい！”というファン心理を体現したシステムでもあります。その点は評価されてきた“パートナーバトルシステム”ですが、過去作ではちょっと複雑な仕組みの部分があったのも事実です。

　しかし『UX』では、かなりシンプルにシェイプアップされています。特に、地形効果を合わせなくても機体本来の移動が可能な仕様はうれしいところ。過去の作品では、飛行移動の機体と地上移動の機体でパートナーを組むと、地上移動の機体は飛行できないという理由から、飛行移動の機体も地上で移動する形になっていることもありました。本作では、その条件が排除されているため、飛行移動の機体と地上移動の機体でパートナーを組んだ場合、メインとする機体に応じて、地上でも飛行でも移動できるようになっています。

　個人的に、今までのシリーズでパートナーを組む時は、この地形効果を一番に考えて組んでいたので、今回はかなりパートナー編成の自由度が上がったと感じました。また、乱暴な言い方をすれば適当に組ませても十分にユニットが機能するため、インターミッションの思考時間が短縮され、テンポアップにつながっているのもポイントです。『UX』はそれなりのボリュームが用意されているので、これはかなり好感触でした。

▲もちろん“援護行動”やボーナス効果の共有化など、パートナーユニットにはさまざまな恩恵が！　マップ上でも自由に交代可能。『UX』には熟練度要素である“SRポイント”がないので、ターン数は気にせずゆったり交代できる。

　パートナーユニットではなく、単機のシングルユニットで運用することももちろん可能です。パートナーユニットはユニット内での援護行動を受けられるメリットがありますが、シングルユニットにも“連続行動”や“全体攻撃”が使えるというメリットがあります。

　“連続行動”は、敵を撃墜できれば続けて連続で行動できるという、切り込み隊長的な機体にぴったりなスキル。回避能力が高い機体で敵陣に突っ込むなんてプレイで活用できます。“全体攻撃”は、このスキルさえ所持していれば、すべての武器で敵のパートナーユニットのメインとサブ、双方の機体を攻撃できるというもの。シングルユニットでパートナーユニットを相手にすると、どうしても手数が足りずに押し切れないなんて状況を打破してくれるわけです。

▲シングルユニットならではの機動性を活生かす“連続行動”。さらに、火力不足を補う“全体攻撃”と、シングルユニットにはシングルユニットなりの大きなメリットがある。

　シングルユニットはパイロットのスキルによる部分も大きいとは思いますが、シングルユニットとパートナーユニットと、両方のユニットのメリットを生かす編成を考えるのも楽しい要素です。もちろん、機体やパイロットの原作らしさを再現した編成もおもしろいと思います。個人的には、ビルバインあたりを運動性をフル改造して、シングルユニットで敵陣に突っ込ませようと考えています。

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※画面は開発中のもの

データ

関連サイト

• 『スーパーロボット大戦UX』公式サイト
• 電撃オンライン内特集ページ“BNG祭 2013年春”