2013年3月8日(金)

邪馬台国の探索をひと足先に体験! “普通の女性”ララ・クロフトが描かれる 『トゥームレイダー』プレイレポート&開発インタビュー!

文:イトヤン

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『トゥームレイダー』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。
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 スクウェア・エニックスより、4月25日に発売されるPS3/Xbox 360/PC用ソフト『トゥームレイダー』。このほど、本作のゲーム序盤部分を発売前に先行プレイすることができた。そこで明らかになった数々の新事実も含めて、本作の詳細をお伝えする。

『トゥームレイダー』

 また、今回の先行プレイに際して、『トゥームレイダー』の開発元クリスタル・ダイナミクス(Crystal Dynamics)より、本作のゲームディレクターを務めたダニエル・ビッソン(Daniel Bisson)氏が来日中とのことで、氏から直接本作のゲームシステムや設定に関する説明を受けることができた。

『トゥームレイダー』
▲『トゥームレイダー』ゲームディレクターのダニエル・ビッソン氏。

 プレイ後に行ったインタビューでは、過去の設定をリセットして、ララ・クロフトの最初の冒険を描く本作の開発意図について、ダニエル・ビッソン氏に詳しく聞いてみたので、そちらも合わせてお届けしよう。

■痛みに苦しみ、恐怖に怯える、リアルなヒロインとしてのララ・クロフトに共感!

 ゲームは、ララたちの乗り込んだエンデュランス号が遭難し、謎の島へ漂着するところから始まる。しかし、気を失ったララが目を覚ますと、なぜか他の乗組員たちと離れて、洞窟の中で上下逆さに吊されているという奇妙な状況に置かれていた。どうやらこの島には、ララたち遭難者以外の人間がいるようだが……。まずはこの洞窟から脱出することが、ゲームの最初の目的になるとともに、操作のチュートリアル部分となっている。

『トゥームレイダー』

 ここで注目したいのが、ヒロインであるララの、状況に対するリアクションだ。従来の『トゥームレイダー』シリーズでは、ヒロインのララ・クロフトは襲いかかってくる悪人や猛獣を二丁拳銃でバンバン撃ち倒す、クールな女性として描かれていた。ところが本作のララは、宙吊りの状態から下の地面に落下すれば痛みに苦しみ、暗闇から不審な男が飛び出してくれば怯えながら抵抗するという、リアルな1人の女性として描かれている。これまでのようなスーパーヒロインのカッコよさはないが、極限状態に置かれた主人公として、プレイヤーが自然に共感できるキャラクターになっている。

 不審な男たちの追跡を振り払い、洞窟の斜面を必死に駆け上がって外に出ると、ララの立つ崖の下には、彼女が乗っていたエンデュランス号をはじめとする、いくつもの難破船の姿があった。本作の舞台となっているこの謎の島は、日本近海にある“ドラゴントライアングル”と呼ばれる海の難所に位置しており、数百年以上の昔から現在まで、無数の船や飛行機が遭難して漂着しているのだという。この脱出困難な島からどうやって逃れるかというのが、おそらく本作の最終目的となるのではないだろうか。

 エンデュランス号の仲間たちとの合流を目指すララは、崖を伝って大自然の道なき道を進んでいく。『トゥームレイダー』ではおなじみの、崖のフチにあるわずかな足場をつかんで登ったり、ジャンプして反対側の足場に飛びついたりといったアクションは本作でも健在。周囲の状況をしっかりと観察して、進むべき道を自ら発見していくというのは、かつての『トゥームレイダー』シリーズとも共通する、どこか懐かしい感覚だ。

 ただ、一見すると進むことができないように思える場所でも、他の場所とよく見比べてみると足場になる部分がうっすらと白く表示されており、ゲームオーバー覚悟で飛び込んでみて進めるかどうかを調べるといったような、過去作で見られたある種の不条理なシビアさは解消されているようだ。

→“邪馬台国”でサバイバル!?(2ページ目)

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データ

▼『トゥームレイダー』
■メーカー:スクウェア・エニックス
■対応機種:PC
■ジャンル:ACT
■発売日:2013年4月25日
■価格:オープン価格

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