2013年3月28日(木)

『オレは少女漫画家R』原画・あかざ氏に独占インタビュー! 未プレイ者向け簡易レビューもお届け

文:ごえモン

 Giza10から、3月29日に発売されるWindows PC用ソフト『オレは少女漫画家R』。本作の原画を担当されたあかざ氏へのインタビューと、未プレイ者に向けた簡易レビューをお届けします。

『オレは少女漫画家R』原画・あかざ氏独占インタビュー

 『オレは少女漫画家R』は、2012年2月にPSP用ソフトとして発売された、いわゆるギャルゲーです。2012年に発売されたギャルゲーとしてはかなりおもしろい部類に入るにもかかわらず、世間の認知度はそれほど高くない隠れた名作タイトルです。個人的にも、昨年に発売されたAVGの中で、トップ3には入るほど気に入っている作品なので、体験版レビューオールクリア後レビューなどを書いてプッシュしていました。

 この物語の主人公は、13歳で天才少女漫画家“伊集院アリス”としてデビューしたものの、現在では“打ち切り作品”を頻発させてしまっている神尾賢二(かみお けんじ)。そんな彼が、義姉であり担当編集でもある千佳(ちか)の提案により、女装させられ、美少女漫画家として成功を収めていく過程がコミカルに描かれていきます。

『オレは少女漫画家R』原画・あかざ氏独占インタビュー 『オレは少女漫画家R』原画・あかざ氏独占インタビュー
▲主人公・神尾賢二。少女漫画家ですが、男性も女性も子どもも楽しめるような漫画を描く“全人漫画家”を目指しています。 ▲とあるアニメ作品をヒントにした千佳の案で、主人公は女装をすることに。

 前述した通り、以前にレビューを2回も掲載しているので、詳しい説明や感想はそちらでご確認いただければと思いますが、ここでは簡易レビューとして、本作のよかった点と悪かった点を箇条書きでお届けします。

■『オレは少女漫画家』を高評価できる理由

・非常にテンポがいいドタバタストーリー
・箒星さんが執筆したテキストのおもしろさ
・主人公が女装漫画家としてとんとん拍子に成功していく爽快感
・ドタバタ劇の他、恋愛、熱血、感動、ギャグなどに特化した展開の幅が広い個別ルート
・気軽&気楽に楽しめるエンターテイメント性の高さ
・PSPとしてはストレスレスなゲームシステム
・印象に残る名台詞の数々
・開発スタッフの“創作”に対するアツい思い

 僕が特に評価しているのが、“気軽&気楽に楽しめるエンターテイメント性の高さ”という部分です。AVGというと、後半にあっと驚くような超展開が待っていたり、どんでん返しがあったり、物語が壮大だったり、ものすごく複雑な構成だったりを好む人が多いような気がしていますし、そういう作品でなければ、持ち上げられることが少ない印象です。

 でも、この作品は上記とはまるで反対方向に位置しています。ものすごく複雑に絡みあった伏線や話の壮大さ……そういったものはなくても、おもしろいと思えるシナリオは作れる。久しぶりに、そう思わせてくれた作品でした。深いことを何も考えなくても、笑えて泣けて、興奮できて、考えさせられるような内容もあって、感動できる……と、エンターテイメントとして非常に優秀なゲームだと思います。

『オレは少女漫画家R』原画・あかざ氏独占インタビュー 『オレは少女漫画家R』原画・あかざ氏独占インタビュー
▲立ち絵にさまざまなエフェクトがかかったり、表情がコロコロ変わるので、キャラクターたちのやり取りを見ているだけで楽しいです。

■人によっては低評価となりそうな点

・主人公が漫画家としてとんとん拍子に成功しすぎる
・ネタ満載のテキスト
・個別ルートが少し短く感じる

 低評価になりそうな点を3つほど挙げましたが、これも、場合によっては高く評価できる点の裏返しだと思います。“短い”というのはもっと読みたいと思える裏返しですし、物語が長大ではないからこそのテンポのよさでもあります。“とんとん拍子に”というところは、ドタバタ劇としての軽快さや爽快感を重視したものです。

 “ネタ満載のテキスト”というのは、例えば顔文字の使用や、漢字や記号を組み合わせて、状況を表す手法です。これのよしあしは、完全に好みの問題なので、「自分には合わないな」と思った人は、回避しておくといいでしょう。ちなみに僕は、本作や小説『独創短編シリーズ 野﨑まど劇場』などで見られる遊び心満載なテキストが大好物です!

『オレは少女漫画家R』原画・あかざ氏独占インタビュー
▲画像は、女の子を抱えて走っている様子をテキストで表したもの。

■PC版『オレは少女漫画家R』ではパンツが見えるように!←ココ重要

 PSP版を大絶賛しましたが、PC版では画面解像度の高さとおパンツの解禁が魅力! いろいろな事情で見えなかったあの布きれたちが、本作ではこれでもかとサービスしてくれるので、思わず“へんし~ん!”したくなること請け合いですよ(笑)。

 というわけで(?)、本作の原画を担当されたあかざ氏に、パンツの柄に迫ったり、本作の魅力に迫ったりするインタビューを行いました。各ヒロインのデザイン意図や、個別ルートの見どころなども伺っているので、未プレイの人もぜひチェックしてください!

→題材の“漫画”は、あかざ氏と箒星氏が作りたかったテーマが合致した結果

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データ

▼『オレは少女漫画家R』
■メーカー:Giza10
■対応機種:PC(対応OS:Windows XP/Vista/7)
■ジャンル:AVG
■発売日:2013年3月29日
■希望小売価格:7,140円(税込)
※17歳以上推奨作品
 
■『オレは少女漫画家R』の購入はこちら
Amazon.co.jp
▼『オレは少女漫画家』ダウンロード版
■メーカー:Giza10
■対応機種:PSP
■ジャンル:AVG
■発売日:2012年5月31日
■希望小売価格:5,000円(税込)

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