2013年3月28日(木)
――『スターターデッキ』に薄い本……というか、カードのイラストを収録したビジュアルブックが付いてくるというところに驚きました。ありそうでなかった発想ですよね。
平川P:カードゲームって、イラストをたくさん描き起こしているんですが、カードの中だけではどうしても表現し切れない時があるんですよ。テキストが多かったりして、見せたい部分が隠れてしまうんですね。それはカードゲーム好きとしてよくわかっていたので、なんとかフォローしたいなと考えていたんです。
▲こちらが『スターターデッキ』に付属する小冊子。ルールブック兼イラスト集になっています。「カードゲームはやらないけど、描き下ろしイラストは見たい!」という『カグラ』ファンも、これでイラストを楽しめますよ! |
――確かに、イラストだけで見たいカードってありますよね……。特に『閃乱カグラ』は、見たいところが隠れて見えないとすごく悲しいですよね。
平川P:隠れていないイラストを、開発の我々だけではなく、ユーザーの皆さんにも見てもらいたいと思って、こういう本をご用意しました。
――なるほど。しかしそれをスターターに付けるのは、すごく大盤振る舞いですね。
平川P:スターターって、買うのに一番勇気がいる商品だと思うんです。なので、付加価値を付けたいなと思っていました。このビジュアルブックは、今後すべてのスターターに付けますので、コレクション性もあります。ぜひこの本だけでも、集めて本棚に飾ってもらってもいいと思いますね。
――このビジュアルブックは、ルールガイドも兼ねているわけですが、非常にしっかりした作りになっていて驚きました。普通はスターターに付いてくるガイドブックって、白黒だったりペラ1だったりしますよね。オールカラーで、ちゃんとした冊子になっているのがいいですね。
平川P:もちろんペラ1にまとまっているのも大事だとは思うんですが、僕はルールブックを、読み物として楽しいものにしたいと思っていたんです。電車の中とかでパラパラ読んでもらって、ルールを覚えて、そしてイラスト集としても楽しめるという作りです。説明書から飽きさせちゃったら、もうダメだと思うんですよ。
――パッケージのデザインも凝っていますよね。見たい部分が上手い具合にカードで隠れていて(笑)。
平川P:そうですね。ぜひ買っていただいて、隠れているところを見てください(笑)。そういった遊び心をスターターにも入れていますので、ぜひ細かいところも楽しんでいただければと。あと、デッキを組むのに重要なキーカードも、スターターに入っていますよ。
▲大事な部分がカードに隠されていて見えません。見たい人はぜひスターターを買いましょう! |
――たとえばどういったカードになるのでしょう。
平川P:まずは、《くぐつダミー》や《鉄壁のガード》といった、数少ない防御系のカードですね。あと、《リミットブレイク》が、イラスト違いで入っています。ブースターのものとはレアリティが違いますが、遊ぶのには困らない仕様にしています。
▲防御系の《くぐつダミー》や《鉄壁のガード》は、非常に大事。どのデッキにも入るカードだと思いますので、これがスターターに入っているのは非常にうれしいですね。 |
▲攻守ともに頼りになる《リミットブレイク》は、ブースターではレアカード(画像右)ですが、スターターにもイラスト違いのカード(画像左)が収録されています。効果は同じなので、プレイ用としては困らないでしょう。 |
アンリミテッド西窪:ブースターだけですと、レベルが1~5までそろわないかもしれませんが、スターターには1~5まで入っているので、出なかったカードを入れ替えてもらえばOKです。
――必須カードがスターターに入っているのはいいですね。
平川P:あと、キャラクターカードについても補足しておきたいと思います。キャラクターカードは、バトルデッキの中に入れることもできるので、複数枚出た場合でも余りません。
――そんな仕組みになっているんですね。
平川P:自分のキャラクターカードのレベル以下のキャラクターカードを、バトルカードとして使うことができます。キャラクターカードは、数値が高めの設定になっていますし、キャラクターを複数枚入れたデッキを組んで楽しむこともできます。たとえば、レースクイーン姿の雲雀のレベル5のカードは、「キャラクターカードでディフェンスした際に、手札のキャラクターカードに“重撃”を持たせる」という効果があるんです。“重撃”は、カードにカードを重ねることで、パワーを足せる効果です。つまり、1人では心もとない雲雀を、柳生で助けに入るといったような、原作っぽい動きができるわけです。
▲《雲雀》のレベル5カードは、キャラクターカードでデッキを組む際に役立つ能力。《柳生》でアシストに入り、劇中再現もできます。キャラクター単の場合は、もう1つのレベル5のカードを使えばオッケー。 |
――なるほどー! キャラクター単以外にも、キャラクターデッキが作れるんですね。
アンリミテッド西窪:このカードを公開した時、ユーザーさんたちに「百合デッキが作れる!」と盛り上がってもらえました(笑)。
平川P:僕が意図していたところを、ちゃんとわかってもらえてうれしいです(笑)。キャラクター単しか組めないと思われていたユーザーさんもいたようですので、これでキャラクターをたくさん入れたデッキも組んでほしいですね。他にも、2弾で登場する春花さんはくぐつを使うので、キャラクターカードをバトルカードとして使うことで、より強くなるといった能力を持たせたりしています。
――『閃乱カグラTCG UNLIMITED VS』は、カードのデザインも凝っていますよね。裏面も加工されていますし、厚みもありますし。
平川P:『閃乱カグラTCG UNLIMITED VS』では、4層構造の紙を使用していますので、しっかりとしたカードになっています。
――だからこんなに厚みがあるんですね。
平川P:これは僕の個人的なこだわりなんです。僕、本当にカードゲームが大好きで、自分の経験から、こだわってカードを作っているんです。たとえば、1回落として傷が付いちゃったりすると悲しいじゃないですか……。他にもスリーブにカードを入れる時に、妙な力が入っちゃって、カードの上の部分がちょっと潰れちゃったりとか。
――あー、ありますあります! すごくよくわかります!
平川P:なので、カードにも厚みを持たせようと。開発の人間が印刷工場にまで入って、色校正までやっています。紙質から印刷の仕方から、デザインやニスの塗り方まで、すごくこだわっていますね。すべてを注ぎ込んで作りました。
▲平川Pがこだわり抜いたというカードデザイン。『カグラ』をイメージした装飾がほどこされ、高級感あふれる仕上がりになっています。 |
――何年ぐらいカードゲームを遊んでいるんですか?
平川P:小学生ぐらいから始めて、中学高校ぐらいからいろいろなカードゲームをやりました。子ども向けのカードゲームのシンプルさも好きなので、大人向けのカードゲームだけでなく、なんでもやりますね。新しいカードゲームが出たら、最低限ルールぐらいは覚えようと思って遊びます。それで自分に合うか合わないかを決めようと思って。
→『閃乱カグラTCG UNLIMITED VS』に無駄なカードはない!?(4ページ目へ)
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