2013年4月24日(水)
4月末~6月上旬にかけて、電撃オンラインが注目するゲームのレビューを連日掲載していく特別企画“春のレビュー祭り”。第4回では、lightから4月25日に発売されるPS Vita用ADV『神咒神威神楽 曙之光』をオールクリアした編集の感想をお届けします。
『神咒神威神楽 曙之光』は、2011年9月にWindows PC用ソフトとして発売された『神咒神威神楽』のコンシューマ移植作。『PARADISE LOST』、『Dies irae』に続く“座”シリーズの3作目にあたります。移植に際して、追加シナリオ全5章や新規グラフィックが追加されているため、おそらく『神咒神威神楽』ファンのほとんどが購入されることでしょう。なので、この記事では『Dies irae』と『神咒神威神楽』のどちらもプレイしたことがない人に向けて、作品の魅力を僕なりの視点でお伝えしていきます!
▲通常版パッケージビジュアル | ▲初回限定版パッケージビジュアル |
・前作『Dies irae』を先にプレイしておくべきか否か?(1頁目)
・最強の益荒男たちが化物退治へ! アツすぎる設定の和風剣戟ADV(1頁目)
・徹底的な自己愛を持つ益荒男たちの更正ストーリーも見どころ(2頁目)
・益荒男と圧倒的な力を持つ化物による絶望的な神楽にしびれる(2頁目)
・主人公側のパワーアップ方法には好みが分かれるかも(2頁目)
・もう1つの主人公チームと言えるほど敵キャラクターに魅力あり(3頁目)
・PSP版『Dies irae』の悪かった部分を改修! 快適なシステムへ(3頁目)
・『神咒神威神楽』ファンに向けて追加シナリオ5章の感想をお届け(4頁目)
・役者がいい。至高と信ずる。ゆえにおもしろい作品だと思うよ(4頁目)
先ほど“座シリーズの3作目”と書いた通り、本作は2作目『Dies irae』のネタが多分に含まれています。そのため、『神咒神威神楽 曙之光』の概要まとめ記事では「発売前にPSP/PC『Dies irae ~Amantes amentes~』をプレイしておくことをオススメしたい」なんて書きました。
……が、『神咒神威神楽 曙之光』をオールクリア後、もう一度冷静になって考えてみたんです。本当に『Dies irae』をプレイしていないと楽しめないのか? ……うん、やっぱり未プレイだと深いところまで完全には楽しめないかもしれない!(笑)
▲画像は『Dies irae ~Amantes amentes~』の一場面。とてもおもしろいバトル系AVGなので、ファンとしてはぜひプレイしてほしいです! |
でも、前作未プレイの場合、本作の主人公たちと知識量が同等になりますから、より主人公たちの立場に立って、感情移入しながら作品を楽しめるんじゃないかと思いました。本作をプレイした後に『Dies irae』をプレイすれば、「あれはそういうことだったのか!」と気がつくことが多々出てくるはず。個人的な推奨は“『Dies irae』→『神咒神威神楽 曙之光』”の順番ですが、逆でも別の楽しみ方ができるんじゃないかなと思います。
▲『Dies irae』を先にプレイしていると、どうしても途中で敵側に“感情移入しすぎて”しまいます。未プレイであれば、正体不明だった敵の人物像などが次第に判明していくので、主人公チームの視点で感情移入できるはずです。 |
この物語を簡潔に説明すると、各地から腕自慢の益荒男たちを集めて御前試合(死合)をさせて選抜チームを作り、東に住む化物たちを退治しに行こうぜ! というもの。……大事な部分や裏の思惑なんかをかなりすっ飛ばして簡潔にまとめすぎちゃいましたが、まあ概ねこんな感じだと思ってください(笑)。
▲東の果てにある皇主を長とした世襲君主制国家・葦原中津国が舞台。淡海という海を境に、国が東西に分かれています。現在は鎖国中で、黒船の来襲によって諸外国にいろいろな介入をされる前に、国を統一させようとしているわけです。 | ▲東側には化外(けがい)または土蜘蛛(つちぐも)と呼ばれる人外の化物が存在していると言われており、300年前にも東征を行ったのですが、その時には大敗しています。 |
僕なんかは、この“腕自慢を集めて御前試合”、“正体不明の化物を退治しに遠征”という設定だけでゾクゾクしちゃいます。もちろん、益荒男たちはとんでもない力や必殺技を持っていますし、どの益荒男も頭のイカれた個性派ぞろい。僕と志を同じくする中○病的なアレ系の諸兄らならば、この展開にワクワクしないわけがありません! 冒頭の御前試合はその期待を裏切らない素晴らしい出来で、プレイヤーを一気に作品の世界へと引き込んでしまう魅力があります。
▲御前試合の展開、スピード感、話の盛り上げ方は申し分なし。御前試合ではまだまだ本当の力を見られないので、彼らの今後の活躍に期待せずにはいられないでしょう! |
→頭のイカれた益荒男と圧倒的な力を持つ化物による絶望的な神楽が魅力
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