『モンスター・コレクションTCG』の気になるあれこれを開発者に直撃！ 最新ブースター『アポカリプスの魔剣』発売直前ロングインタビューを掲載

文：さくたろう

▲『アポカリプスの魔剣』

　こんにちは、ライターのさくたろうです。今回は、ブシロードから発売されているトレーディングカードゲーム『モンスター・コレクションTCG（以下、モンコレ）』の開発メンバーへのインタビューをお届けします。

　『モンコレ』は、ゲーム作家集団・グループSNEと富士見書房、ブシロードの3社が開発に携わっているTCG。“六門世界”というオリジナルのファンタジー世界を舞台にした、“陣取り合戦”の要素を含んだ戦略性の高いカードゲームです。

　2月から“ブロック・エレメンタル”という新たな環境が始まり、いよいよその最新ブースターパックとなる『アポカリプスの魔剣』が5月10日に発売。最新ブースター発売を間近に控えた今回は、そんな『モンコレ』の裏話を開発メンバーにインタビューしてきました。最新カードの開発秘話の他、今後追加されるデック構築条件など気になる情報が満載ですので、ぜひチェックしてください！（※記事中は敬称略）

▲左から、富士見書房のプロデューサー・稲垣健さん、デザイナーであるグループSNEの加藤ヒロノリさん、ブシロードのプロデューサー・高橋昌宏さん。

■『アポカリプスの魔剣』は『サザンの聖角獣』を上回る期待の高さ

――以前に高橋さんがTwitterで、「『サザンの聖角獣』は初回出荷の段階で『銀嶺のリヒテルス』の累計出荷数を超えた」とおっしゃっていましたが……。

高橋：累計出荷数を超えたのは、『サザンの聖角獣』の発売直前ですね。

――『銀嶺のリヒテルス』もかなり出荷されたと伺いましたが、それを初回出荷で超えるとは、かなり勢いがありますね。

高橋：ありがとうございます。その『銀嶺のリヒテルス』なんですが、実は先日にメーカー在庫がなくなりました。そして『サザンの聖角獣』は、その完売分すらも上回るほど出荷させていただいたんです。

稲垣：それはすばらしいですね。

――それほど出荷できたという『サザンの聖角獣』ですが、発売してもう2カ月が経過しようとしています。手応えはいかがでしたか？

高橋：つい先日、『サザンの聖角獣』も完売となったそうです。

加藤：おおー。それはめっちゃうれしいですねー。やったー！

▲『サザンの聖角獣』		▲『銀嶺のリヒテルス』

高橋：『モンコレ』は今、本当にいい流れが来ているなと感じています。昨年秋に発売した“煉獄のガルシルト”以降に発売した商品は、大体のものがメーカー在庫がなくなりそうという状況ですね。おかげさまで"煉獄のガルシルト"も、再販させていただくことになりましたし。

　5月10日に発売する『アポカリプスの魔剣』についても、最初の受注の段階で『サザンの聖角獣』よりも上回っていて、また記録を更新できそうという状況になっています。

――2月にトライアルデックが2種発売されて“ブロック・エレメンタル”が始まりましたが、富士見書房さんや加藤さんには、どんなユーザーの声が届いていますか？

稲垣：大会などに参加しますと、しばらく『モンコレ』を休んでいた方が復帰して「最新のブロックでデックを組んできました」と言われたりすることがあります。再開しやすいカードゲームというのも、今の『モンコレ』で目指しているところでもあって、そういう声をかけていただけると、本当にうれしいですね。

　今は“ブロック”で構築できますし、昔よりもデックが組みやすい環境でもあるので、復帰する方だけでなく、これから『モンコレ』を始めるという方にも遊びやすいカードゲームになってきたなと感じています。

加藤：Twitterなどを見る限りはおおむね好評なのかなと思います。今は自分がデザインしたいものと、富士見さんやブシロードさんの目指す方向がかなり近い感じで、しかもそれが受け入れられているというのは、自分としてもいい流れになってきたなと。

高橋：私が“ブロック・エレメンタル”を通じて思ったのは、非常にデックのバランスがいいセットだなということです。これは加藤さんの苦心の賜物だと思いますが、どれか1つのデックが飛び抜けて強い、一強デックというのがないんですよね。

加藤：頑張ってテストしました。

高橋：うまいことメタゲームが回っているなという感じですね。

加藤：ちょっと“夢魔”は強かったかなと思っているんですが、リリスやリリムはみんな好きだろうし、ある程度は想定内ですね。

高橋：“ブロック3”でトライアルが出た時は“巨神”が強かったのが、『銀嶺のリヒテルス』で“氷結晶”に、その後“夢魔”が……という感じですよね。『サザンの聖角獣』では“深き者ども”がありつつも“炎のラビリンス”が一歩抜きん出ているといった感じでしょうか。これが『アポカリプスの魔剣』が発売されることで、いろいろ変わってくることになると思いますが。

加藤：変わるはずだと思います（笑）。今回のメインとなる《魔剣姫ドラジェ》のデックが増えてくると思いますよ。

▲昨年末の全国大会では、“夢魔”がメタゲームの中心に。今はミノタウロスを中心に組んだデックが優勢とのこと。

→地形は攻めに使うのが正しい使い方!?（2ページ目へ）

(C)GROUP SNE/FUJIMISHOBO,BUSHIROAD

データ

関連サイト

• 『モンスター・コレクションTCG』公式サイト
• 電撃カードゲーム