2013年5月16日(木)

『グランツーリスモ6』は前作からさらにボリュームアップ! 大幅なリニューアルを遂げた新たなゲームエンジンを搭載

文:皐月誠

 SCEが本日5月16日に発表したPS3用ソフト『グランツーリスモ6』について、詳報をお届けする。

『グランツーリスモ6』

 『グランツーリスモ6』は、リアルドライビングシミュレーターとしての基本的なポテンシャルを高めるため、ゲームエンジンや物理シミュレーションエンジンが刷新されている。表現の向上だけでなくロード時間の短縮も行われている他、ユーザーインターフェイスもリニューアルされ、より快適なゲームプレイが実現されている。

 また、拡張されたコミュニティ機能は、スマートフォンやタブレットPCなどのさまざまなデバイスから利用可能。コミュニティ機能では、ローカル/クラブ/グローバルの3つに別れたコミュニティレベルの中で、プレイヤーが自分たちのコミュニティを作ったり、オンラインイベントの作成・運営を行ったりできるとのこと。

■『グランツーリスモ6』コンセプトムービー

 前作『グランツーリスモ5』から全車種が引き継がれる上、さらに往年の名車や最新のレースカーなどが追加され、合計で1,200台超の車種が登場する。ほぼすべての車種に向けて数千種類のエアロパーツやカスタムホイールが提供される他、オンライン配信によって新しいマシンが継続的に追加される。

■シルバーストーンにて公開された『グランツーリスモ6』デモ版に登場した車種
(赤字はシリーズ初登場)

 アキュラ NSX ‘91
 アルファロメオ TZ3 ストラダーレ‘11
 アルピーヌ A110 1600S ‘68
 アウディスポーツ クアトロ S1 ラリーカー‘86
 フェラーリ 458 イタリア‘09
 フェラーリ ディーノ 246 GT ‘71
 フォード GT‘06
 KTM X-BOW R ‘12
 ランボルギーニ カウンタック LP400 ‘74
 ライトカーカンパニー ロケット‘07
 マクラーレン MP4-12C ‘10
 メルセデス・ベンツ SLS AMG GT3 ‘11
 日産 370Z(Z34)(GTアカデミー バージョン)‘08
 日産 370Zチューンドカー(GTアカデミー バージョン)‘08
 日産 GT-R ブラックエディション(GTアカデミー バージョン)‘12
 日産 GT-R ニスモ GT3 N24 シュルツモータースポーツ‘13
 日産 リーフ G(GTアカデミー バージョン)‘11
 テスラモーターズ モデル S シグネチャーパフォーマンス‘12
 トヨタ 86 GT ‘12

『グランツーリスモ6』 『グランツーリスモ6』 『グランツーリスモ6』

 サーキットもマシンと同様、前作からすべて引き継がれた上に新たなロケーションが追加さる。追加ロケーションはイギリスのシルバーストーン・サーキットをはじめとする7種類で、収録レイアウトは全71種類。レイアウトのうち、19種類は初収録となる。またコースメーカーも強化されていて、スペインのアンダルシア地方をはじめとする数十km四方の広大なフィールドへ、新規アルゴリズムで自在にコースを生成できる。

『グランツーリスモ6』 『グランツーリスモ6』

■パートナー企業とのコラボレーション

 本作でも、さまざまなパートナー企業とのコラボレーションが実施される。皮切りとなるのが日産自動車と行う“GTアカデミー2013”で、今回は15周年を記念した最大規模のイベントになるという。

 “GTアカデミー”とは、『グランツーリスモ』によるレーシングドライバー養成プロジェクト。プレイヤーがゲームを門戸としてプロドライバーを目指せる企画で、7月にリリースされる『グランツーリスモ6』の体験版を通じて予選が行われると発表された。

・日産 グローバルモータースポーツディレクター
 ダレン・コックス氏のコメント

「毎年、GTアカデミーには興奮と新鮮さがあり、2013年も例外ではありません。選考過程とドライバー育成プログラムは強固なものとなり、本当に速いドライバーを育てることができています。チャンスに恵まれない人材に対して、プロフェッショナルなモータースポーツの世界への門を開く、というのがGTアカデミーの本質です。才能あるドライバーをゲームの世界から発掘するのはデジタル時代ならではのことで、日産が得意とするイノベーションのリアルな例でもあります。今年は最新の『グランツーリスモ6』の体験版が使われるということで、かつてない規模の参加者数となるでしょう」

・『グランツーリスモ』シリーズプロデューサー
 山内一典氏のコメント

「私たちがバーチャルとリアルの融合を進める中、GTアカデミーは『グランツーリスモ』ユーザーの皆様にとって、『グランツーリスモ6』を初めて体験する最適な場所になるはずです。日産とのパートナーシップは素晴らしいもので、ゲーム上でも幅広い車種を揃え、誰もが参加しやすく、魅力ある大会にしようと心がけています。オンライン予選の段階でも、実際のクルマに乗るための運転技術の向上につながるような工夫がなされています。また、今回はじめてシルバーストーン・サーキットを収録しました。これによって予選通過者の皆様は、これまで以上にレースキャンプへの準備を整えられます」

『グランツーリスモ6』 『グランツーリスモ6』
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▲シルバーストーン・サーキット

 GTアカデミーの優勝者は、集中ドライバー育成プログラムに参加でき、プロドライバーの1人として日産GT-R NISMO GT3でトップレベルのチャンピオンシップに参戦する。“GTアカデミー2013”の対象地域や開催期間などの詳細は、後日グランツーリスモ・ドットコムにて案内されるとのこと。

 その他にも、本作の開発にはテクニカルパートナーとして、日本のタイヤメーカー・横浜ゴムや、ドイツのサスペンションメーカー・KWオートモーティブが参加。タイヤモデルやサスペンションモデル、新しい物理エンジンの開発に関わり、ゲームの制度を高めている。物理エンジンは、他にも空力モデルが新造されている。

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・『グランツーリスモ』シリーズプロデューサー
 山内一典氏のコメント

「最初の『グランツーリスモ』が出てからもう15年が過ぎたかと思うと感慨深いです。当時からはさまざまな事情が大きく変わっていますが、『グランツーリスモ6』でも私の夢はさらに進化しています。『グランツーリスモ』に愛着を持ってくださっている皆さんが多いPS3において『グランツーリスモ6』をリリースできて、とてもうれしく思っています。今回はシステムの将来の拡張性のためにシステムのコアをリファクタリングしました。今回発表した新しいゲームや追加要素の他にも、まだまだお伝えしたいことはありますが、『グランツーリスモ6』の発売はただの始まりにすぎません。リリース後もどんどん進化を続けます。次の15年の『グランツーリスモ』を通して達成したいアイデアは多くあり、それらを順番に実現していきたいと思います」

 今後6カ月の間に、自動車産業や先進的なブランドとの多岐にわたるコラボレーションが発表される予定なので、続報に期待してほしい。

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データ

▼『グランツーリスモ6』
■メーカー:SCE
■対応機種:PS3
■ジャンル:RCG
■発売日:未定
■価格:未定

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