2013年5月27日(月)
イトヤン:そろそろ、ストーリーに関する話題を総括したいなぁと思うんですが。ラストに触れないように気を付けながら。
てけおん:クリアした直後に感じたのは、実に“古きよきSF”だなぁ、っていうこと。
ゴロー:へぇ~、そうなんだ。
イトヤン:ゴローさんは、まだそこまでプレイがいってないと思うんですけど、ティアの真相っていうのはもう、思いっきりSFですから。
チョロ松:ティアに関しては物語が進むにつれて、だんだんと理解が深まっていくたびに、「なるほど」って思えるんですよね。
ゴロー:最初はティアを開くだけでブッカーが大騒ぎしてたのに、途中からはティアを開けっ放しにして、エリザベスと2人で中に入っていったりするのが衝撃的でしたね。「開けっ放しでもいいんだ」って(笑)。
▲ブッカーが意識を失ったり、敵の攻撃に倒れた際に登場する、彼の探偵事務所の場面。これにはどんな意味があるのでしょうか? そしてこの場面がモノクロになっている意味とは? |
ゴロー:気になるといえば、ときどき出てくるブッカーの探偵事務所も気になるんですよ。なんであそこだけ、モノクロなんだろう? って。ティアの向こう側の世界もモノクロじゃないですか。それと何か関係があるのかな?
てけおん:おっ、鋭い。
イトヤン:エリザベスと一緒にいる時にブッカーが敵にやられると、エリザベスが介抱して助けてくれるじゃないですか。でも、エリザベスがいない時にブッカーが死ぬと、あそこの探偵事務所のドアを開けて、ゲームに復帰しますよね。アレも実は、ちゃんと意味があるんですよ。
ゴロー:えっ? ゲームシステム的な意味じゃなくって?
てけおん:ちゃんと物語としての意味がありますね。
イトヤン:ゲームをクリアした後だと、それまでは気付かなかった1個1個の描写まで、すべて意味があるんだって気付くのが、このゲームのスゴさですよね。
チョロ松:そう言われると、すっごく気になるなぁ。僕はまだプレイ中だから、絶対にネタバレは見たくないけど、クリアした後には、他の人たちがどんなふうに思ってるのか、思わずネットで検索したくなっちゃいますね。
▲海外のゲームでは珍しいことに、本作ではヒロインのエリザベスが全面的にフィーチャーされています。それだけに、ふだんはあまり海外製のゲームを遊ぶことのない皆さんも、本作は比較的遊びやすいのではないでしょうか。 |
イトヤン:クリアして思ったのは、このゲームのジャンルはアクションや戦闘がたくさん出てくるけど、本質的には“アドベンチャーゲーム”だったってことですね。
てけおん:う~ん、そうかなぁ?
チョロ松:ゲームに仕掛けられた謎を解いていくっていう意味でのADVとは違うかもしれないけど、ゲームの中の世界を見て回って、プレイヤーがその世界の構造や、登場人物の関係についていろいろと想像を巡らせるっていう意味では、確かにADVかもしれないですね。
イトヤン:それもあるんですけど、このゲームのラストシーンを見て、一番最初に連想したのは、日本の美少女ゲーム、それも今からちょっとだけ前のビジュアルノベルなんですよ。
てけおん:あっ! それはひょっとして、あのゲームのこと?
イトヤン:そういう最新の人気タイトルを具体的に挙げると、勘の鋭い人にはオチがバレちゃうじゃないですか(笑)。そうじゃなくて、日本の美少女ADVって今は“萌え”に特化した学園物が主流になってますけど、今から10年ぐらい前のビジュアルノベルには“萌え”って言葉だけでは収まらない、すごくユニークな方向に変化していくストーリーの作品がありましたよね。
てけおん:最初は学園物として始まったのに、途中からSFになったり、ホラーになったり、伝奇物になったりっていう、アレね。
イトヤン:『バイオショック インフィニット』のラストでも、それまでのジャンルを飛び越えて、プレイヤーの思ってもみなかった方向に物語がグイグイと展開していく感覚が、あの頃のビジュアルノベルとすごく近いなぁと思ったんですよ。それを見て“なるほど!”と思う一方で、いろいろと謎が残るところも含めて。
てけおん:確かに、いろいろと考察したくなるもんね。
イトヤン:具体的に名前を挙げると、麻枝准さんや菅野ひろゆきさん、田中ロミオさんといったライターさんがシナリオを手がけた美少女ADVを好きな人なら、『バイオショック インフィニット』のストーリーにも、きっとハマれると思うんですよ。というか、そういうゲームのファンの人たちが、『バイオショック インフィニット』のストーリーについて考察を繰り広げるのを、本作のプレイヤーの1人として、ぜひ見てみたいんですよね。
ゴロー:なるほどねぇ。でも、美少女ADVのファンの人がプレイするには、ちょっとアクションがキツくない?
イトヤン:そうなんですよねぇ。実はラスト直前の戦闘が、それまでとはちょっと立ち回りの違う形式になってて、そこで苦労してる人が多いみたいなんですよ。実際オレも、手こずりましたし。
てけおん:あそこで心が折れちゃって、エンディングが見られないっていうのは、すごくもったいないよね。てけおんの場合は、モーターパトリオットやRPGを持ってる兵士といった、強い敵をポゼッションで味方にすることで、なんとか乗り切ったんだけど。
イトヤン:オレはショック・ジョッキーのトラップを大量に地面にばらまいて、敵を感電させて足止めするっていう戦法を使いました。とにかく、ビガーの使い方を工夫することで、なんとかクリアできるはずですから、ぜひ頑張ってほしいですね。
ゴロー:苦労してクリアすれば、今までの疑問がすべて解決するようなエンディングが待っている! ……はずだよね?
てけおん:う~ん……。
チョロ松:悩んでる(笑)。
てけおん:それは、ゴロー自身がエンディングを見て確かめるということで。
イトヤン:そうですね。ゴローさんやチョロ松さんもぜひクリアして、その後でまた4人で集まりましょうよ。クリアした後は絶対に、他のクリアした人と話をしたくなるゲームですからね!
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