『グランツーリスモ』が目指す未来はリアルとバーチャルの融合――『グランツーリスモ』15周年記念イベントで山内さんが語る

文：megane

■『GT5』に欠けていたのはコミュニティと快適なUI

　山内さんは本作の新たな特徴として、コミュニティ機能を紹介した。『グランツーリスモ5』にはオンライン上でのコミュニティ機能やクラブ要素に欠けていたとして、本作ではこうした機能も用意される。また、自分たちでチャンピオンシップレースを開催したりといったこともシステムのレベルでサポートされる。

　その他、『GT5』でのはっきりとした欠点としてユーザーインターフェース（UI）の遅さについても言及した。本作はこの欠点をふまえて、レスポンスのいいUIやローディング時間の短縮、ダイレクトなメニューなどの用意を目指しているという。また、タッチスクリーンにも対応。このタッチスクリーンの意図については後述するマルチデバイスへの対応をふまえたものとなる。

▲これらのメニューはプロトタイプのもので、まだまだ本番仕様とは程遠いものとのこと。

　本作はPS3の他に、タブレットやスマートフォン、PCなどにもアプリケーションとして対応する予定となっている。リアルなゲームとして遊ぶにはPS3がベストだが、ソーシャル的な要素やゲーム中の情報などがこれらのデバイスでも閲覧したりできるというわけだ。

▲『GT6』はPS3だけでなく、タブレットやPCなどでも情報を追うことができる。具体的にどういったことができるのかは、今後の情報に期待したい。

■これからはリアルとバーチャルの相互反応を追求する

　これからの『グランツーリスモ』の目指す道は、リアルとバーチャルが相互に影響を与え合い、それぞれに作用していくことと山内さんは語る。これは“Real/Virtual “Edge Effect”Activity”という考え方にもとづいている。

　例の1つがトヨタとの共同開発を行なっている“CAN-ECU”だ。これはトヨタのスポーツカー『86（ハチロク）』に搭載されている機能で、リアルのサーキットで記録した走行データを『グランツーリスモ6』で取り込み、ゲーム中に再現できるというもの。ゆくゆくは『86』だけでなく、トヨタのスポーツモデルに幅広く展開させていく予定だという。

　こういったリアルと融合させた展開については、6月にアメリカ・ロサンゼルスで開催されるE3 2013、8月にドイツ・ケルンで開催されるGamescom、9月に千葉・幕張で開催される東京ゲームショウ2013、11月に千葉・幕張で開催される第43回東京モーターショー2013などで、順次発表されていくとのこと。

→イベント会場やその他の登壇者の様子を写真で紹介（3ページ目へ）

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データ

関連サイト

• グランツーリスモ15周年記念特設サイト
• グランツーリスモ・ドットコム