2013年5月30日(木)
少しだけ見える足跡と、ぶつかって動く周辺のオブジェクトだけで、自分の位置を把握しないといけない。この不安感は、かなりの恐怖感を生み出している。
そして、この世界をうろつく怪物もまた、姿を消した少年には気が付かない。つまり、街のいたるところにある雨宿りができる空間をうまく使って姿を消し、怪物の追跡をかわしていかなくてはならないのだ。
こちらは攻撃手段を一切持たないので、捕まったらそこで少年の物語は終わりを迎えてしまう。もちろん、ただ逃げ回るだけではない。ゲームをさらに進めていくと、水たまりでジャンプして雨音を立て、敵をそちらにおびき寄せて逃げるといった仕掛けが登場。こうして知恵を絞り、さまざまな危険を切り抜けていくことになるようだ。
そして、ときおり見える少女の姿を追っていくと、障害物に阻まれ先に進めない場所に出くわした。しばらく迷っていると、画面に“Hint”の文字が。ここでセレクトボタンを押すと、ヒントを教えてもらえるようだ。実際にヒントを読んでみると、どうやら怪物を誘導して障害物に体当たりさせれば、破壊できるようだ。
プロデューサーの鈴田氏によれば「詰まって一定時間同じ場所にいるとヒントが出ますが、これはセレクトボタンを押すことで、見たい人だけが見られるようにしている」とのこと。そしてディレクターの池田氏は「考える必要のあるエリアは絞って、できるだけアクションシーンとは切り離している」と語っており、アクションが苦手な人もしっかりプレイできそうだ。
操作にも慣れた頃、ようやくChapter1をクリア。Chapter1はチュートリアル的な要素が強く、比較的容易にすぐクリアできるとのこと。「Chapterを進めるごとに、さまざまな遊びや場所が登場する」とのことなので、物語のボリュームにも期待できそうだ。
初試遊の全体的な印象として、体力バーやマップ、メニュー画面などはなく、ただ目に見える風景だけを頼りに進んでいくプレイ感は、演出とあいまって主人公との深い一体感を生み出していた。この雨が降る世界に没頭することができ、雨の冷たさと肌寒さを錯覚するほど。本番では、ぜひ部屋を暗くしてこの世界を歩き回りたい。
Chapter2以降は、鈴田氏がプレイしながら、ダイジェストで先の展開を少しだけ解説。章ごとに異なるゲーム性やギミックが用意されており、Chapter2では、比較的アクション寄りの展開が待っているようだ。
小細工なしで逃げまわる、怪物とのチェイスシーンも確認。さらにChapter3では、廃工場を舞台に、一転してテクニカルなスニーキングが展開。立体的に入り組んだ工場をうまく逃げ回りながら、いよいよ少女との邂逅が描かれる。
また、こちらを襲ってこない巨大な4本足の怪物の足元に隠れて移動したり、泥にまみれて発見されやすくなるトラップが登場したりと、興味深いギミックが満載。謎解きは多いが、前のチェックポイントにすぐ戻れるのでトライ&エラーもしやすい。いろいろな解法を試しながら、じっくりと楽しめそうだ。
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