News

2013年6月9日(日)

『MTG』の大会に出てみましょっ! 電撃MTGスタッフが“もっとも身近な大会”に参加してみたので、レポートするわね【MTG講座第7回】

文:カワカミ雁々

■めざせ雪辱!フライデーナイトマジック参戦レポートその2!■

 1つ目のデッキでは0勝3敗とふがいない成績だったので、続いて開催された2回目のフライデーナイトマジックでは、もう1つ持って行ったデッキを使いました。こちらがそのリストになります。

土地(26)

クリーチャー(6)

その他の呪文(28)

サイドボード(15)

3《島》
1《平地》
1《山》
4《神聖なる泉》
4《蒸気孔》
2《聖なる鋳造所》
4《氷河の城砦》
4《硫黄の滝》
2《断崖の避難所》
1《僻地の灯台》

4《瞬唱の魔道士》
2《霊異種》

2《熟慮》
2《本質の散乱》
3《雲散霧消》
2《月の賢者タミヨウ》
2《火柱》
2《灼熱の槍》
4《アゾリウスの魔除け》
2《拘留の宝球》
3《至高の評決》
3《スフィンクスの啓示》
1《イゼットの魔除け》
2《戦導者のらせん》

1《払拭》
2《否認》
2《記憶の熟達者、ジェイス》
2《ギルドとの縁切り》
2《終末》
2《火柱》
3《イゼットの静電術士》
1《真髄の針》

 俗にトリコロール・コントロールと呼ばれる青白赤デッキで、青の打消し呪文と白の全体除去、赤のダメージ呪文を組み合わせて相手の攻撃をさばいていくオーソドックスなつくりになっています。

MTG講座 MTG講座
MTG講座 MTG講座
▲打ち消し呪文と各種の除去で相手の動きをコントロールします。そして、それらを《瞬唱の魔道士》で再利用することでコントロールデッキに重要な“カード・アドバンテージ”を稼いでいきます。戦場のクリーチャーを一掃し、相手の手札がほとんど尽きるまでは耐え、そこから逆転します。

 勝ち手段は基本的に《霊異種》による攻撃です。パワー8でブロックされない状態になれる《霊異種》なら2~3回の攻撃で相手のライフを0にすることができ、一度戦場を制圧したら、相手に再逆転を許すことなくゲームを決められます。

 また、それ以外にも《月の賢者タミヨウ》の3番目の能力で呪文を無限に再利用できる状態にしてダメージ呪文を撃ちこむ、《瞬唱の魔道士》で《戦導者のらせん》を再利用しつつ、何度も攻撃してライフをけずりきるといったサブの勝利手段があります。

MTG講座 MTG講座
▲高パワー・ブロックされない・自身を追放する能力で除去耐性もある、と《霊異種》はコントロールデッキのフィニッシャーとしては最高クラスの能力を持ちます。《月の賢者タミヨウ》も、相手のクリーチャーによる攻撃を抑制しつつ、勝利手段にもなれる優秀なプレインズウォーカーです。

 ではこのデッキでどう戦ったのか、再び3つの試合を振り返っていきたいと思います。

<1回戦:対白黒緑コンボ>

 1ゲーム目は相手が《遥か見》で土地を増やし、《闇の領域のリリアナ》を唱えるという立ち上がり。《闇の領域のリリアナ》は《雲散霧消》で打ち消します。続いて《スラーグ牙》を出されますが、こちらはそれを《月の賢者タミヨウ》でタップ状態にし、攻撃はさせません。2体目の《スラーグ牙》も打ち消し、ひたすら《月の賢者タミヨウ》の忠誠カウンターを増やしていきます。

 そのうち《月の賢者タミヨウ》が3番目の能力を使えるまで忠誠カウンターが増えたので、呪文を再利用できるモードになり、相手のアクションを全て《雲散霧消》で打ち消し《戦導者のらせん》を無限に撃てるようになったので、対戦相手が投了し、勝利となりました。

 2ゲーム目は早々に《脳食願望》で手札から《霊異種》を奪われてしまいます。しかし、運よくすぐに2枚目を引くことができ、7ターン目に出した《霊異種》が対処されず、あっさりと勝利することができました。メモによると対戦相手のライフが20→13→6…と減っているので、やはり《霊異種》のゲームを決める速度はすさまじいものがありますね。何はともあれ、2-0で本日初の1勝目を上げることができました。

MTG講座
▲2ゲームともやや事故気味だった対戦相手の方にデッキを聞いてみると、《遥か見》や《墓所の怪異》《闇の領域のリリアナ》といったカードでマナを増やし《死せざる者への債務》によって大量のライフを吸い取って勝利するというコンボデッキとのことでした。
MTG講座 MTG講座
▲支払ったXマナの2倍ライフを奪える《死せざる者への債務》。「14マナそろえば即死ですよ!」とおっしゃっていましたが。《墓所の怪異》があれば14マナも意外と楽に達成できてしまうので実用性はありそうです。

<2回戦:対青白赤ビートダウン>

 2回戦は《聖トラフトの霊》を投入した青白赤ビートダウンデッキ。今日3度目となる《聖トラフトの霊》デッキとの対戦ですね。このデッキには追加のアタッカーとして《イゼットのミノタウロス》が採用されていました。

MTG講座
▲インスタントかソーサリー呪文を唱えるとパワーが上がるこのカード。“フラッシュバック”などを利用して何度も呪文を唱えれば、大きくパワーを上げて一撃を叩き込むことができます。

 1ゲーム目は《雲ヒレの猛禽》、《イゼットのミノタウロス》と展開されますが、前者を《火柱》で除去、後者は《月の賢者タミヨウ》で抑え込みます。《月の賢者タミヨウ》は《ボロスの魔除け》と《火柱》で除去されてしまいますが、自由になった《イゼットのミノタウロス》は《アゾリウスの魔除け》で一度ライブラリーに戻し、再び唱えられたところを《瞬唱の魔道士》で打消し、そこから《瞬唱の魔道士》でチクチクと攻撃をしていきます。続いてこちらは《霊異種》を召喚、これが打ち消されずに通ったことでゲームが決まり、勝利することができました。

 2ゲーム目はお互いに1度マリガンをしてスタート。相手は序盤から《火柱》や《ボロスの魔除け》で積極的にこちらのライフをけずってきます。これによって一気にライフを10まで減らされてしまいますが、こちらは逆に《瞬唱の魔道士》、さらに《月の賢者タミヨウ》で戦場を制圧していきます。こちらが《霊異種》を展開したところで、対戦相手も《聖トラフトの霊》を出し、殴り合いの状況に。しかし、ここでパワー8になった《霊異種》に《アゾリウスの魔除け》で“絆魂”を付与することで、一気にライフ回復に成功。ハードパンチャーによる殴りあいを制することができ、勝利しました。これで2連勝、最終戦に進みます。

MTG講座
▲対戦相手の方いわく、デッキに《霊異種》への対抗策がないため、すばやく勝負を決めたかったとのことです。確かに《アゾリウスの魔除け》によるライフ回復がなければ負けていました。サイドボードによって戦い方を変えられるのも『MTG』のデッキ構築のおもしろいところですね。

<3回戦:対黒赤緑コントロール>

 全勝をかけた3回戦の相手は黒赤緑のコントロールデッキ。青系のコントロールデッキが相手の呪文に干渉するのに対して、黒が入ったことにより相手の手札を攻められるのが黒系コントロールの特徴です。

MTG講座 MTG講座
▲《ラクドスの復活》は手札とライフを同時に奪う強力な呪文。ダメージを与えるのでプレインズウォーカーを倒すこともできます。《狂気の種父》はいきなりお互いの手札がなくなり、6/4のクリーチャーが残るというコントロールにとっては悪夢のような1枚です。

 1ゲーム目は対戦相手の土地が4枚で止まってしまいます。4枚あればじゅうぶんな気もしますが、マナ・コストの重いカードが多い黒赤緑のコントロールデッキでは、土地4枚では足りません。土地を伸ばそうとする相手の《遥か見》を打ち消し、《月の賢者タミヨウ》でさらに土地を縛り続け、エース《霊異種》が戦場に出たところで、対戦相手が投了し、こちらの勝利となりました。

 2ゲーム目は2ターン目《遥か見》から《ラクドスの復活》、さらに《ヴェールのリリアナ》と展開され、手札をズタズタにされてしまいます。《戦導者のらせん》で《ヴェールのリリアナ》は除去しますが、続いてこれまたコントロールデッキの天敵《原初の狩人、ガラク》を出されてしまいます。結局、このプレインズウォーカーが延々と生み出すビースト・トークンの群れに押しつぶされてしまいました。

MTG講座
▲《原初の狩人、ガラク》は緑マナ3点を含む5マナとマナ・コストは重いですが、戦場に出たあとは毎ターン3/3のクリーチャーを生み出し、時に追加ドローをもたらす強力なプレインズウォーカーです。

 最終戦となる3ゲーム目。《ヴェールのリリアナ》を打ち消し、《狂気の種父》は《戦導者のらせん》で除去、しかし相手もこちらが《熟慮》で増やした手札を《ラクドスの復活》で一網打尽にする、となかなか決定打の出ない展開に。お互いに手札がない状態で何とか1体だけ残った《瞬唱の魔道士》で少しずつライフをけずっていきますが、ここで相手は《ケッシグの狼の地》をセット、クリーチャーを引かれたら一気にピンチという状況でしたが、ここでプレインズウォーカー対策にサイドボードから加えた《真髄の針》を引き込む幸運。《ケッシグの狼の地》の能力を起動させなくして、再び《瞬唱の魔道士》でダメージを稼ぎ、最終的に《戦導者のらせん》と2枚目の《瞬唱の魔道士》を引き、一気にライフをけずって勝利することができました。

MTG講座
▲アンチコントロールなカードを連発された2ゲーム目。手札を奪われてしまうと、コントロールデッキはもろいですね。

 1ゲーム目でプレインズウォーカーを見なかったので、サイドボードする時にダメージ呪文を減らしていたのですが、これはミスで、プレインズウォーカーは入っている(あるいはサイドボードから加えられる)と考えて、残しておかなければいけませんでした。

 ともあれ、今度は3連勝という成績をおさめることができました。いや、よかったです……。では、試合のポイントを先生たちに振り返ってもらおうと思います。

→今回の試合のポイントは……?(5ページ目へ)

(C)1995-2013 Wizards of the Coast LLC, a subsidiary of Hasbro, Inc. All Rights Reserved.

データ

▼『ドラゴンの迷路』ブースターパックBOX日本語版
■発行:ウィザーズ・オブ・ザ・コースト
■発売日:2013年5月3日
■価格:13,230円(税込)
 
■『ドラゴンの迷路』ブースターパックBOX日本語版の購入はこちら
Amazon.co.jp
▼『ドラゴンの迷路』ファットパック英語版
■発行:ウィザーズ・オブ・ザ・コースト
■発売日:2013年5月3日
■価格:3,675円(税込)
 
■『ドラゴンの迷路』ファットパック英語版の購入はこちら
Amazon.co.jp

関連サイト