『デジモンワールド リ：デジタイズ デコード』発売直前インタビュー。究極進化した3DS版の開発秘話から攻略情報まで公開

文：そみん

■開発者が言うんだから間違いない!?　初心者への攻略アドバイス

――本作を初めて遊ぶユーザーは、どこに注意して遊べばよいと思いますか？　寿命の概念などは、ちょっと戸惑う部分だと思いますが。

友野：寿命は、遊んでいると自然に慣れてくると思うんですよ。ちゃんと究極体まで進化させるほうが長生きすることになるので、しっかりとお世話や育成をしていけば、そんなに困ることはないと思います。

　個人的に強くオススメしておきたいのが、レストランです。これはお金を払って食事をすることで、デジモンのステータスを成長させることができる施設で、育成の効率が大きく変わるぐらい重要です。便利な施設なのに、意外と使うきっかけがなくて使っていない人が多いみたいなんですよね。まあ、これは僕自身のことなんですけど（笑）。

　普通に遊んだ場合、トレーニングをしてお腹が空くとアイテムの肉をあげるというサイクルになると思うんですけど、肉ではなくレストランの食事に変えることで、最終的な育成結果がそうとう変わります。テストプレイ中に周りから「レストランを使うといいよ」と言われ続けて、それでも僕はなかなか使っていなかったんですけど、一度使い始めたら便利すぎてビックリしました。自分みたいに後悔したくなかったら、早めにレストランを試してみてください。

――ただ、レストランはけっこうお金がかかりますよね。相場が変動するデジトレードを利用して、先物取引でお金を稼ぐのがいいんですか？

友野：デジトレードは必ずしも儲かるわけではないので、あくまで余裕がある時の投資と考えるくらいがよいと思います。そこそこ儲かりやすいバランスにはしていますが、やっぱり運がからむので。

　お金稼ぎには、釣りがオススメです。PSP版が便利すぎたので調整している部分はありますが、釣った魚を売ると、かなり効率よくお金を稼げます。もちろん、デジモンには寿命があるので、トレーニングをしながら釣りもすると、どっちつかずになってしまいます。釣りでお金を稼ぐか、トレーニングでデジモンを育てるか、目的に応じて行動を絞ることが『デジモンワールド』の基本だと思います。

――羽生さんからはいかがですか？

羽生：普通のRPGだと、フィールドにいるザコ敵を倒してレベルアップして強くなることが基本ですけど、それは本作では当てはまりません。街にいるデジモンにもしつこいくらい言わせてますが、このゲームではとにかくトレーニングが重要で、少なくとも成熟期ぐらいに進化するまでは、街の外に出てはいけないんです。

　もちろん、これはあくまで一例で、人によって遊び方はそれぞれだと思いますが、初めて本作を遊ぶ方は、まず街の中でトレーニングを続けて進化させてから街の外を冒険するというサイクルで遊んでいただくと、このゲームの遊び方がわかりやすいと思います。

――正直なところ、フィールドの野生デジモンと戦うメリットは、技を習得（※）するためと、進化条件にバトル回数がある場合にそれを満たすためぐらいな気がします。

※技を習得：本作では敵のデジモンが使った技を受けることで、その技を習得することができる。ただし、必ず習得できるわけでなく、技とデジモンの属性が合っている場合など、特定の条件を満たしていないと習得できない。

羽生：その点について、3DS版ではバトルでのステータス成長率を少し高くしていますし、アイテムのドロップ率やドロップアイテムの内容もよくしました。街の外で冒険をすることにも意味が出てきたと思います。

　ちなみにPSP版を遊んだユーザーさんからの意見で、追ってくる敵から逃げにくいことがストレスだというものがありましたが、そこは今回調整しました。だから、よりフィールドではバトルをせずに進めることができるようになっているんですが、だからこそバトルをすることの意味を増した形です。

――ちなみに今回、育成できるデジモンの種類も大幅に増えていますよね。やっぱりコンプリートは大変ですか？

友野：種類が増えた分、育成のサイクルを早めたり、進化条件のヒントを増やしたりすることで、コンプリートをしやすいようにはしています。例えば、PSP版の場合は進化の条件を満たすために時間がかかっていた部分も、3DS版ではスムーズに進化できるようにしたので、よりたくさんの進化を試しやすくなっています。

　特定のデジモンへ進化させるアイテムも敵が落としやすくなっているので、そういうアイテムも惜しまずに使って、テンポよく遊んでいただければと思います。

羽生：そうとうな種類を用意しているので、すべてを育てきるのは大変だと思います。とはいえ、進化チャート上で進化条件をかなり具体的に見られるようになったので、お目当てのデジモンはかなり狙いやすくなりました。

――育成の際、初心者にとっては“しかる”と“ほめる”の使いどころが難しい気がするのですが、どのようなスタンスで考えるのがオススメですか？

羽生：初心者は“ほめる”をメインに使えばいいと思います。絶対的に効率を突き詰めるわけではないなら、そこまで大きな影響はありませんから。

　“ほめる”と、“きげん”が上がり“しつけ”が下がります。“しかる”と、“しつけ”が上がり“きげん”が下がります。そして、“きげん”が高いと、長生きするかわりにバトル中の指示をききにくくなり、“しつけ”が高いと、バトル中の指示をききやすくなるかわりに長生きしにくくなります。

　そんなわけで、ほめて“きげん”を高めて、長生きをさせやすくするほうが、初心者にとってはメリットがあると思います。

友野：PSP版の場合は、“きげん”と“しつけ”が両方ともマックスになってしまって、結果的にプラマイゼロに近いような状況になりがちだったんですけど、3DS版では片方に偏りやすい形で調整しています。

羽生：“しつけ”が低いと、バトル中にちょっと指示を出すだけですぐにイヤイヤされて、プレイヤー的にストレスがたまることもあるんですよね。

友野：ただ、よほど同じ命令を繰り返さない限りは、ある程度の指示はきいてくれるように調整しています。バトルでの最強を目指すなら“しつけ”も大事なんですけど、基本的にはほめて伸ばすのがよいと思います。今どきの子どもに接するような感じですね（笑）。

　システマチックに紐解いていくと、バトル中の指示でデジモンの性格が好戦的や平和的に変わり、それによってもバトル中の指示に対する反応が変わるので、実はそうそう画一的な正解があるわけではないんです。やっぱり、遊び方しだいなんですよね。

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• 『デジモンワールド リ：デジタイズ デコード』公式サイト