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2013年6月13日(木)

PS4未発表タイトル『The Order 1886』は日本のアニメに影響を受けた作品! 本作のクリエイターに直撃インタビュー【E3 2013】

文:電撃オンライン

 先に行われたSCEのプレスカンファレンスで、SCEAのサンタモニカスタジオ作品としてトレーラーが紹介された『The Order 1886』。そのクリエイターインタビューをお届けしていく。

 インタビューに先駆けて、まずは、公開されたトレーラーの内容を紹介していこう。

『The Order 1886』
『The Order 1886』 『The Order 1886』

 ――1886年のロンドンの街並みを馬車に乗った男女4名が走る。帽子だけを残して御者の姿がなくなる。外に飛び出した4人は、おもむろに銃を取り出す。その銃は、この時代に似つかわしくない近代的なもの。

 そして、1人の髭の男が無線らしきもので誰かとやり取りをする。突然、謎の生物が襲い掛かろうとして、銃撃戦となる――。

 美しいロンドンの街並み、訳ありな主人公らしき男女。時代に似つかわしくない武器と彼らに襲い掛かる謎の生物。大作感漂うこの『The Order 1886』の制作を手掛けたのがReady At Dawn STUDIOS(レディー アット ドーン)。メインディレクター兼CEOのRu Weerasuriya氏に、この注目のタイトル『The Order 1886』について質問をした。

『The Order 1886』
▲Ru Weerasuriya氏

――詳細が明らかになっていない『The Order 1886』に関して、お話を伺えて光栄です。まずは、Ready At Dawn STUDIOSは今まで、どのような作品を手掛けられたのですか?

 過去私たちは、PSP『ゴッド・オブ・ウォー 落日の悲愴曲』やPSP『ゴッド・オブ・ウォー 降誕の刻印』といったPSPタイトルを多く手掛けています。『The Order 1886』は、今の段階では発表したての作品ということもありまして、ハイレベルな質問はお答えできませんが、できる限り話をしたいと思います。

――このタイトルの制作は、いつから始まったのですか?

 『The Order 1886』は、長い期間構想を練っていた作品で、わが社の大きなプロジェクトとして、初めて世に出すタイトルです。コンセプト自体はPS4が発表されるより前に考えていたのですが、PS4が発表された際に、ハードウェアとして出すに適しているコンテンツだと感じたので、PS4に向けて制作を始めました。

――1886年のイギリスが舞台の作品だと思うのですが、キャラクターの持っている銃が時代とそぐわないものになっていますよね。物語はどういった設定になっているのでしょうか?

 おっしゃる通り、舞台は1886年のイギリスです。基本的には現実世界と同じ歴史を歩んできている世界なのですが、どこかの時点で“ある事件”が起こって、パラレルワールドになっています。そのため、本来この年代ではありえないような、高度な技術を手にしているという設定です。“ある事件”についてはゲーム内で語られますが、今の時点ではお話しできません。

 また、プレイヤーがどんな存在と戦うことになるのかもまだ明かせませんが、トレーラーをご覧いただければわかる通り、怪獣なのか宇宙人なのかは秘密ですが、そうした謎の存在と戦うことになります。この敵たちとは100年近く戦い続けていて、この時代になってようやく彼らに対して有効な攻撃手段を手にした段階なのです。

――ゲームジャンルは?

 ジャンルとしてはTPSタイプのアクションになります。オープンワールドのゲームではなくて、ストーリー進行型の作品です。いろいろなシステムをゲームの中に用意していて、ただ単にシューティングだけでゲームが進行していくのではない形にしようと思っています。詳細は今後明らかにしていく予定です。

――本作をTPSにした理由とは?

 FPSだと、キャラクターの目を通して世界を見ることになりますが、自分の操作しているキャラクターを見せることで、世界観を見てもらったり、親近感を覚えてもらいたかったからです。

――先ほどパラレルワールドの1886年であるとおっしゃっていましたが、街並みなどは1886年当時の街並みをリアルに再現したのでしょうか? それとも、1886年の街並みを想像して生み出した世界ということなのでしょうか?

 半々です。実際に史実に基づいた人物や場所も登場しますが、ある程度変えている部分もあります。1848年の産業革命後のいろいろなことをゲーム内で描いています。

 歴史上で起こった出来事などは、史実に基づいて見せていこうと思っているのですが、もちろん私たちはどういう経緯でその出来事が起きたのかまではわからないので、我々が解釈する形でそれらを描いていこうと思います。実際にプレイヤーがそこにインタラクティブ(干渉)できるようにしたいと考えています。

――ストーリー性があるということと、史実の出来事に干渉できるということは、プレイヤーとしては楽しみな部分ですね。

 通常であれば干渉できないようなことに絡んでいけるのは、楽しみな部分だと思っています。

――タイトルの“The Order”と“1886”について、どういった意味があるのか聞かせてください。

 “The Order”というのは、 英語の訳では“秩序”ということになるのですが、これは彼らの組織の名前です。架空の組織ではありますが、人類の安全を見守る組織です。“1886”は、ゲームの中で、その年代を切り取ったという意味です。

 この世界をトータルで見ると、長いスパンの物語なのですが、物語全体の中で大きな意味を持つ年ということで、1886年を選んでいます。

――街並み、そしてキャラクターの映像はとてもハイクオリティですね。

 今回皆さんに見ていただいたトレーラーは、プリレンダムービーではなく、ゲームのエンジンで動かしているものになります。ですので、このクオリティの動きがゲームの中でお楽しみいただけます。

――主人公は、1人なのですか? それともチーム全体が主人公ということになるのでしょうか?

 今のタイミングでは詳しく言えませんが、基本的にはメインとなるキャラクターがいて、その周辺キャラクターが画面に出ているような形(今回見たトレーラーでは、男性3名と女性1名が“The Order”に所属している人物)になります。

――最後に日本のゲームユーザーにメッセージをお願いします。

 我々の作品づくりやこの作品は、日本のアニメーションにインスピレーションを得た部分があります。日本のアニメは、例えば『ラストエグザイル』のように、現実に近い世界観をベースにして、そこにSFのエッセンスや現実にありえないものを織り込むことが多いように思います。『The Order 1886』は少し史実よりですが、似たようなことがやりたくて作ったものです。日本のユーザーさんも、ぜひ楽しみにしていてください。

――本日は、ありがとうございました。


■動画“『The Order 1886』アナウンストレーラー(PS4)E3 2013”


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