2013年7月12日(金)
インデックスのゲームブランド・アトラスから、7月25日に発売されるPS3/PS Vita用ソフト『ドラゴンズクラウン』。一口にアクションRPGと言っても、ハック&スラッシュ系によくある見下ろし型であったり、近年ではFPSと融合したスタイルであったりと、かなりのバリエーションがあります。では、本作はどんなタイプのゲームなのかと言いますと、古きよき2Dベルトフロアアクション(または、ベルトスクロールアクション)の最新鋭バージョンといったところでしょうか。
アクション部分のゲーム展開は、奥行きのある通路(ベルトフロア)に無数の敵が出現し、それらを倒しながら先へと進み、最後に待ち構えるボスを倒すとステージクリア! という、いわば王道的な内容となっています。1980年代にベルトフロアアクションというジャンルが確立されて以来、同ジャンルでは数々の名作が輩出されており、過去にこの手のゲームにハマってやり込んだ経験をお持ちの方も多いことでしょう。かくいう私、ライター・コジも、はるか昔にゲームセンターへと通い込み『ダンジョンズ&ドラゴンズ』シリーズをがっつりプレイしていた1人であります。
1990年代のゲームシーンを代表するジャンルの1つにまで成長したベルトフロアアクションでしたが、2Dから3Dへ表現の移行、多数の作品が登場したことに伴う新アイデアの枯渇、2Dドット絵で高解像度に対応する困難さなどから、新作を望むプレイヤーの声はありながらも、かつての勢いは見られなくなっていきました。本作『ドラゴンズクラウン』は、そんなベルトフロアアクションを最先端の2D映像技術でよみがえらせ、キャラクターの成長やアイテム収集といった何回も繰り返し遊べる要素を盛り込んだアクションRPGです。さらに、マルチプレイもお手軽に楽しめるとあっては、個人的にどうしても注目してしまう作品なのです! ということで、少々前フリが長くなりましたが、2週間後の発売に先駆けて『ドラゴンズクラウン』のレビュー第1弾をお届けします(レビュー記事第2弾はこちら)。
本作をプレイしてみて、まず感じたことは“遊びやすさ”と“やり込み要素”がうまく共存しているということ。剣と魔法とドラゴンといったなじみやすい世界設定、アクション好きならすぐに対応できる操作系、ほどよく区切られたダンジョンのマップ構成など、いろいろな面でプレイしやすい環境が整っていて、ベルトフロアアクションの経験が少しでもあればすんなりゲームに入っていけると思います。
▲本作は、剣と魔法にドラゴンといった王道ファンタジーを、童話調で独特な世界観で表現。登場キャラクターの絵は、開発元・ヴァニラウェアの神谷盛治氏が手がけており、繊細でアーティスティックな美しいグラフィックは2Dならではの仕上がりと言えるでしょう。 |
加えて、ダンジョン攻略や装備集めなどやり込みたくなる要素も盛りだくさん。次ページからは、“ダンジョン”、“アクション”、“キャラクターの育成”という3つの主な要素に絞って、細かくレビューして行きましょう。
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