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2013年7月26日(金)

【『三国志大戦TCG』開発者コラム「桃園だより」】第1回:「曹操」でみるカードイラストのこだわり

文:北岡功(『三国志大戦TCG』プロデューサー)

 皆さん、はじめまして。

 株式会社セガが発売している「三国志大戦トレーディングカードゲーム(以下三国志大戦TCG)」のプロデューサーをしている北岡です。

 今回から不定期ですが、こちらの「電撃カードゲーム」さんにお邪魔してコラムを掲載させて頂くことに成りました。三国志大戦トレーディングカードゲームについて色々お伝えしたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

『三国志大戦TCG』開発者コラム

 「三国志大戦TCG」の題材になっている「アーケード版三国志大戦」は、2005年3月15日に全国のゲームセンターで正式稼働を開始した、アーケード筐体を使用するオンライン対戦型トレーディングカードゲームです。

 「三国志大戦TCG」はこの「アーケード版三国志大戦」の世界観を踏襲し、新たにゲームルールを全てセガ社内でデザインしたトレーディングカードゲームになります。

 ゲーム内の用語などはアーケード版と共通していますが、アーケード版の単純再現ではなくトレーディングカードとして新しく構築しなおしたものになっていますので、アーケード版のファンだった皆様にも全く新しいゲーム性を楽しんで頂けると思います。

 さて、第1回の今回は、カードに採用しているイラストについてお話出来ればと思います。既に10年近く稼働しているアーケード版の魅力的なイラストをそのままトレーディングカードゲームに使用する事も出来たのですが、昨年3月に発売した第1弾の開発時点では、全て描きおろしイラストで製品化という目標を掲げました。

 これには明確な理由があり、それは『本気で作っている』という点と、『アーケード版ファンに向けてだけの商品ではない』という点です。特にトレーディングカードゲーム市場への参入発表の際には、セガがどこまで真剣に取り組むのか、アーケード版で使っていなかったイラストがあるのでトレーディングカードゲームを作ったんじゃないのか。など厳しいお声も頂きました。

 そういった懸念が出ることもある程度は予想できておりましたし、既に日本国内のトレーディングカードゲーム市場は第2次のトレカブームを迎え、中途半端な商品では1年続けることも難しいことは容易に想像出来ました。そこで「3ヶ月毎の新規ブースターは全イラスト描きおろし」というポリシーでの商品開発となっております。

 今ではアーケード版ファンの方たちのお声を受けて、アーケード版のイラストで構成された「限定SPパック」というものも発売しています。来月にはその第2弾も発売になりますので、アーケード版イラストの熱烈なユーザーさんはそちらにも是非ご注目下さい。

 描きおろしイラストもやるからには当然こだわりを持っています。アーケード版と同じイラストレーターさんに同じキャラクターを描いていただく際にも、単純にアーケード版と同じキャラを描いてもらうのではなく、アーケード版とは違う年齢など新しい解釈で描いて頂いております。

 一例を上げますと、第1弾の曹操(イラスト:獅子猿氏)は三国志大戦TCGを象徴するイラストですが、こちらはアーケード版で獅子猿氏に描いて頂いた過去の曹操と比べても若い設定で描いて頂いております。

『三国志大戦TCG』開発者コラム
▲AC版曹操のイラスト▲TCG1弾の曹操のイラスト

 自らを鼓舞すべく月明かりの下で剣舞をしている場面になります。若々しい面を残しつつ、未来を見据えた眼差しがとても力強いイラストですね。

『三国志大戦TCG』開発者コラム
▲TCG第5弾の曹操のイラスト

 こちらはまた印象の違うイラストになっています。1弾のイラストより10年以上が経過し、魏の主として自信に満ちた曹操として描いて頂いております。

 他にもアーケード版と設定的に続きになっているイラストなど、実にたくさんのイラストがカードには採用されています。7月25日発売の第6弾ブースターパックからは三国志の有名なエピソードをイラストと能力で再現した「列伝カード」という新しいカードも登場します。

『三国志大戦TCG』開発者コラム
▲CG第6弾 赤壁の戦いカード画像

 三国志大戦TCGは三国志大戦ファンのみならず、トレーディングカードゲームを通じてより三国志の世界を楽しんでもらいたいという信念で開発しております。

 今後もこちらのコラムではイラストの紹介や、製品開発の裏話などをお届けしたいと思いますので、どうぞご期待ください。

三国志大戦TCG プロデューサー
北岡功

(C)SEGA

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