【第64回】電撃おすすめアプリ 毎日レビュー＆攻略『還らずの病棟』――廃墟になった精神病院が舞台のホラーアドベンチャー

文：梅津爆発

■都市伝説の正体は人か霊か？　答えはプレイヤー次第!?

　急がずにじっくりと読み進めて5時間ほどでゲームクリア。値段も時間も、文庫本1冊程度なので気軽に遊べました。中盤くらいまでは比較的ノンビリしている印象でしたが、後半に入ると次々とさまざまな出来事が起こるため、シナリオにスピード感があり最後まで一気に読んでしまいましたよ！

　ミステリーとして読むと、恐怖にあまり動じない冷静な主人公の推理が冴えていることもあり、難易度は低めです。しかしこのゲームの主軸は廃墟ホラーと都市伝説。都市伝説の正体が「人間なのか霊なのか」というテーマはわりとありがちではありますが、本作が珍しいのは「プレイヤーの判断次第で人間のせいにも霊のせいにもなる」こと。エンディングで一応の真相は語られますが謎のまま解説されない事柄も多々あり、その辺を想像するのも楽しいです。

　ゲームの冒頭で主人公は次のように語ります。「噂なんて不確かなもの。それを現実と信じ込んでしまう人たち……」。“還らずの病棟”がただの噂だったのか、本当の都市伝説だったのか……。あなたはどのように考えるでしょうか？　ちなみに本シリーズは現在3作＋スピンオフ1作が配信中ですので、主人公と雪香のその後や、作品の雰囲気が気に入った人はそちらもぜひ。

▲血で満たされた浴槽、惨殺された死体……。これらは人間の犯行なのか？　悪霊の仕業なのか？

▲還らずの病棟で死んだとされるカヲルさん。彼女の霊が、病院内の人々を呪い殺しているのだろうか……？

■スムーズに進むためのワンポイントアドバイス

　本作のゲームシステムは昔ながらのコマンド選択式アドベンチャーなので“同じ文章が表示されるまで同じコマンド繰り返す”のは基本です。また本作では、状況に進展があった場合は右下にカメラのアイコンが一瞬表示されます。特定の場所でカメラのアイコンが出たあとでなければ、調べても大きな反応がない場所もあるのでご注意ください。それらを踏まえたうえで、オススメは以下のような調べ方です。

（1）ひと部屋ずつ、同じ文章が表示されるまですべてのコマンドを調べる。
（2）行ける場所すべてを回ったら、スタート地点や入れなかった部屋など、怪しい場所へ再度行ってそこを調べる。

　なおストーリーは基本的に1本道のため、間違った選択をしても問題はありません（1つだけ序盤にジョーク系のバッドエンドがありますので、そちらも忘れずに見ておきましょう！）。この情報を元に、みなさんも『還らずの病棟』の謎を解き明かしてみてください！

▲同じ選択肢を繰り返し、右下にカメラのアイコンが出るかどうかを気にしていれば、概ね問題なく進めるでしょう。どの選択肢を選んだか忘れると面倒なので、上から順番に選ぶのがオススメです。

▲本作唯一のバッドエンドもある意味必見!?　フリーのルポライターの悲哀を感じてください。

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●梅津爆発’s profile

　PS Vitaで『サムライ＆ドラゴンズ』『拡散性ミリオンアーサー』『パワプロスタジアム』を遊びつつ、PCではブラウザゲームを3本くらい同時進行。隙を見つけてはPlayStation Plusのフリープレイゲームで遊び、週末にはリアル脱出ゲームやアナログゲームで遊びまくる、とにかくゲーム三昧な毎日を過ごしております。一応仕事もやってますが、代わりに睡眠時間を削ったり削らなかったり……。

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データ

関連サイト

• 『朱津川國彦の奇譚ルポ』シリーズ公式サイト