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2013年7月16日(火)

『ライトニングリターンズ FFXIII』は予想の遥か上をいく完成度! ゲームデザインディレクター阿部雄仁氏インタビュー

文:Rusty

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■難易度は普通のRPGと変わらない!?

――以前、お金を稼ぐのが大変だという話を伺ったのですが?

 そこはかなり改善されましたね(笑)。現在はラクになっています。

――敵がお金を落とすようになったのですか?

 そうです。本当は敵を倒してお金を落とすというのは、あまり好きではなくて、できれば敵が落としたアイテムを売ってほしかったんです。でも、ユーザーさんの多くは、落としたアイテムを売ることに抵抗があるみたいで。テストプレイでも、いっぱいアイテムを持っているのに、お金が足りなくて困っているという話が出ていました(笑)。落としたアイテムを売ってもらえないのなら、やっぱりお金を落としてあげたほうがいいのかなと。結果、戦っていけばお金は普通にたまるようになりました。

――バトルがアクション寄りになったことで、アクションが苦手な人でも大丈夫なのかと不安に思っている人もいるのかと思いますが?

 ガードができないと勝てないというわけでもないので、そのあたりは普通のRPGと同じで、強くなれば倒せるようになっています。また、どんな傾向の盾を装備するのかも大きいですね。

 例えばガードをした時にダメージの軽減が大きいものは、装備してもHPはほとんどプラスされないんですけど、ガードによるダメージ軽減率が少なめの盾はHPが多くプラスされます。HP特化のタイプなら、初期の盾でも50%くらい上がるので、アクションが苦手な人は、この手の盾を装備して戦ってもらえるとクリアしやすくなると思いますよ。

――難易度による差などはありますか?

 ノーマルモードがベースになっていて、イージーだと敵が弱く、GPのアビリティ消費も少なくなるので、より簡単にプレイできます。あと、イージーではフィールドで何もせずに立っていれば、HPが徐々に回復していきます。ハードモードもありまして、こちらは当然敵が強くなるのと、やり込むタイプの要素をそちらに持っていってます。

――時間の進み方は、全難易度で共通ですか?

 時間の進み具合は同じなんですけど、時計を止めるアビリティが低コストで使えるので、イージーのほうが時間は格段に長く使えます。それと、テレポも使いやいので移動も楽になりますね。難易度はプレイの最初に選ぶんですが、ハードは最初からは選べません。アクションが苦手な方はイージーでやってみて、慣れてきたら上のモードに挑戦してもらえればと思います。

■箱舟、輝力など、ゲームの流れも明らかに!

――ゲームの流れの基本は、ホープがいる箱舟から始まって1日冒険して、また箱舟に戻ってくるという流れになるわけですね?

 はい、朝6時になると箱舟に強制送還され、その1日で稼いだ輝力を世界樹に捧げて、世界の寿命を延ばすことになります。

『ライトニングリターンズ ファイナルファンタジーXIII』 『ライトニングリターンズ ファイナルファンタジーXIII』
『ライトニングリターンズ ファイナルファンタジーXIII』 『ライトニングリターンズ ファイナルファンタジーXIII』

――輝力はクエストクリアで手に入るのですか?

 そうです。少なく入手できるものから、多く入手できるものまでさまざまです。これを世界余命を表す聖樹に捧げると、一定量与えるごとに成長していき、増やせる日数を示す枝葉のようなものが足されていくという形になってます。最大で13日までです。

――けっこう頑張らないと増えていかないのでしょうか?

 進行状況によって変わっていきます。最初は比較的簡単に増えるのと、大きく増えるものがゲームの流れで明示されているので、それをクリアしていけば世界余命が伸びるといった感じになってます。

『ライトニングリターンズ ファイナルファンタジーXIII』

――今回は敵の絶滅(同じ倒し続けると絶滅する。しかし最後の1匹だけはものすごく強い)という要素もあるそうですが、その要素を入れた理由はなんでしょうか?

 世界が終わるという話が最初にあったので、当初から入れようと決めていました。世界観にあっているということもあったのですが、最初は敵を倒していると世界の余命が徐々に伸びていく仕組みもあったので、絶滅しないと延々とプレイできてしまうということで導入したんです。現在ではその仕組み自体がなくなったので、設定だけ近いものが残っているという感じです。もちろん設定に絡んで、絶滅しない種類の敵もいます。

――今回、最も苦労したのはどういった部分でしたか?

 短期間で作るということもあって、過去作の遺産に縛られることも多く、その辺が難しかったですね。ただ、前作『FFXIII-2』のDLCにあったライトニングとの1対1の戦いで、バトルは1対1で行けるだろうという手応えはあったんです。それをアクションに寄せるのは大変かなと思っていたんですが、元々リアルタイムで動いていたので、実際にはわりとあっさり実現できました。

 今回一番大変だったのはフィールドや街の人を担当しているスタッフですね。少々調整しても、街の人がまったく自然に動いてくれないといったことが多くありました。フィールドに関しては、これまでは行けないところがある前提で、キレイに見せるというテクニックは積み重ねてきたんですが、今回は最初にそれを使わないという目標を掲げたので、そこをどう処理するかというところで苦労したと思います。

――すでに最後の調整に入っているようですが、現在はどのような作業をされているのですか?

 今回は武器・衣装の切り替えが重要な要素なので、そこに関連するパラメータや数値を調整しています。どうやったらユーザーさんは頻繁に買い替えてくれるだろうとか、アビリティの付け替えはどれくらいのバランスがいいのかなどを考え、調整を繰り返しています。地味すぎないよう、派手すぎないよう、行ったり来たりしながらやっています。できるだけ、いろいろなプレイスタイルに対応できるように調整していきますので、期待していてください。

『ライトニングリターンズ ファイナルファンタジーXIII』

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