2013年8月15日(木)
魔女マンドラによって、同じくカエルとされていたリチャードと合流した主人公は、カエルになったことを好機と城に忍び込み、ヘビであるデラーリンがカエルを大好物としていることを知ります。
マンドラにだまされたと思った主人公は、彼女のもとへ急ぎますが、なんだかんだと言いくるめられ、全財産をはたいて人間に戻る薬を買わされます。
……ですが、この薬は偽物だったのか、飲んでも人間に戻りません。激怒した主人公は、マンドラを追ってゲロベップ温泉へ向かいます。
が、ここでまたまたハプニング。温泉を前にしてヘビに襲われた主人公は、その毒によって意識を失うことに……。
そんな大ピンチを迎えた主人公ですが、なんとかマンドラに救われます。そして、ここである意味、衝撃の展開が!
カエルから人間に戻ったと喜んだのも束の間、なんとヘビの毒の副作用により、“おんせんタマゴ”を食べるとヘビに変身してしまう体質になってしまったのです。もちろん、水に入るとカエルになるという体質はそのまま。
さらに人間に戻るための条件は気絶することなので、人間に戻りたい時は“しあわせのかじつ”という気絶するほどアレな果物を食べることが必要だと知らされます。
正直、物語的にはおバカな感じですが、ゲーム的にはこの変身の使い分けがキモとなります。
戦闘が得意な人間と、ジャンプ力が高くて水中を移動できるカエル、そして狭いところを移動でき、かみついた敵をブロックに変えられるヘビ。それぞれの特徴を考えながら、ゲームを進めていくことになるわけです。
とまあ、ひとしきりの要素が出そろい、物語的にもゲームシステム的にもようやく本編が始まったかなと感じるこのへんで、だいたいプレイ時間が1時間弱といったところ。
ここから先は、さらにおバカさん……もとい個性的な人物が続々と登場し、冒険に役立つさまざまな新アイテムが登場します。
中世風の世界観と思わせつつ、いきなりSF的な展開も待ち受けていたりと、なかなか目が離せないストーリーなのですが、詳しくはゲームを遊んで体験してほしいところ。よくよく見ると、公式サイトでカザンオールスターズやコミックショーZまで紹介されていることにビックリです。
余談ですが、本作の音楽を担当したのは、任天堂系のゲーム音楽を語る際には絶対にはずせない戸高一生さん。『スーパーマリオ』シリーズのヨッシーの声を担当した逸話は有名ですし、最近だと『どうぶつの森』シリーズの人気キャラクター“とたけけ”のモチーフになった人物としても有名ですね。
一度聴いたら耳に残る名曲ばかりですので、ゲーム音楽好きの方もプレイしておくべき名作だと思います。
ゲーム性からストーリー、音楽まで、とにかく全般的に奇跡的なハイクオリティが実現されている神ゲー『カエルの為に鐘は鳴る』。本当に濃密な数時間を過ごせるので、未プレイの人はぜひ、この夏休みに遊んでみてくださいな。ちょっとゲーム離れをしていた人でも、きっとゲームの楽しさを思い出して、他のゲームも遊びたくなりますぜ。
余談ですが、ゲームボーイアドバンスで発売されたRPG『カエルBバック』を『カエルの為に鐘は鳴る』の続編と勘違いして遊んだのは、僕だけじゃないはず。かれこれ20年以上、リメイクや続編を待ち続けていますが、いつかまた、こういう独特なプレイ感覚のゲームを遊びたいっす。
【思い出よみがえりゲーム特集『カエルの為に鐘は鳴る』アンケート】
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