2013年7月25日(木)
視察を終えた2人から、簡単なコメントをいただいた。ゲームの発売を楽しみにしていたファンや本作が気になっている人は、ぜひご覧いただきたい(コメント中は敬称略)。
――店頭にソフトが並んでいるのをご覧になって、いかがでしたか?
江城:自腹でソフトを買うくらいにうれしいです。ゲームを開発していて、一番うれしい瞬間です。ディレクター時代から、発売日は店頭に足を運び、うれしそうに購入されるユーザーさんの様子を影から見ていました。
山﨑:感無量のひと言ですね。ユーザーさんが喜ばれているのを見るのがうれしいです。担当したソフトが出るたびに、毎回店頭で影から見ていて「買ってください!」と祈っていました。時にはパッケージを見て「このソフト、おもしろそうだな」と声に出したこともあります(笑)。
――いつも都内の店頭を回られるのですか?
江城:大阪にいる時は大阪を回ります。昨日、完成発表会があり、山﨑が都内に出てきていたので、一緒に行こうと誘いました。ユーザーさんの反応を見られたり、実際にお会いしたりする機会は少ないじゃないですか。話を聞くとどれだけ期待してくれていたのかもわかるので、今後はそういう機会を作りたいと思っています。
山﨑:先ほどサインをさせていただいたのですが、すごく喜ばれていました。すごくうれしかったですね。
――発売は当初からこの時期を予定されていたのでしょうか?
江城:実は、もうちょっと遅くなりそうだと思っていました。今回、3Dのグラフィックを2Dっぽくすることにこだわり、さらにシナリオでも山﨑にこだわってもらいました。夏に出る予定だったのですが、夏休みやお盆にやってもらいたいと発売日を前倒しにしてほしいと言ったんです。クオリティや内容はそのままで、早く作ってほしいと。究極の無茶ぶりですよね。
山﨑:そうですね(苦笑)。ただ、開発チーム全員が頑張り、やり遂げられました。今回、開発チームの雰囲気がよかったというのも大きかったですね。
江城:開発が佳境になると余裕がなくなり、雰囲気が悪くなりがち。でも現場のリーダーがガス抜きをして、しっかり回してくれたおかげで、大きな問題にはなりませんでした。
――開発ブログでは“山﨑を1発殴ってもいい券”が発行されたとありましたが……。
山﨑:ありましたね(笑)。打ち上げの時に「使いたい人いますか?」と聞いたら、1人だけいました。ただ、皆の前なのでその時は遠慮していただいたんです。「3次会くらいで使われるかな?」と思っていたのですが、結局使われませんでした。なので、DLCとかの作業が終わった時が、僕の命が終わる時かもしれません(笑)。
――その時は、クイズキャンペーンの“血のまくら”を使われてもいいかもしれませんね(笑)。
江城:実はあのアイデアなんですが、プロモーション担当から言われたんです。その時は、僕の悪いくせで「実用性がないから、必要ないのでは?」と思ったんです。ところが、かなりの反響がありまして。
山﨑:大阪の開発室にも先日見本が届いたんですが、写真を撮る人が続出しました。
江城:商品化については、検討したいと思います。あと、Tシャツに使用しているドット絵を利用したグッズも作りたいですね。あの絵は開発が描き下ろしたもので、かなりいいと思っているので。東京ゲームショウに間に合うか、検討中です。
――DLCの追加シナリオ『逆転の帰還』は、いつごろ配信予定でしょうか?
江城:アドベンチャーゲームは、終わったら次のタイトルを探されてしまうので、どうやって飽きさせないかがポイントになると思っています。ユーザーを待たせすぎないようないいタイミングで出したいと思っています。実は開発チームも構成を変えて、ちょっとコンパクトなメンバーにしているんです。
山﨑:シナリオはできていて、それをゲームに入れたうえで、調整しているという段階です。
江城:夏休み中にはなんとか出したいですね……。
――では最後に、読者へのメッセージをお願いします。
山﨑:やっと発売されました。大阪の開発メンバーが助け合い、力をあわせて完成したので、このうれしい気持ちを分かち合いたいです。また、買っていただいた方、これから買ってくださる方には感謝の気持ちでいっぱいです。
江城:朝から買いに来てくださっている方を見て、改めて愛されているタイトルであることがわかりました。ファンの期待には、応えるべきだと個人的には思っています。その期待に応えられるだけのクオリティを出せました。あとはユーザーさんがどう判断するかですね。ぜひメールやらハガキで、感想を声に出してほしいです。それがまた次の判断材料になります。
あとプロデューサーなので、もっと多くの人に触ってもらえるようにしたいです。ユーザーさんを巻き込むような施策もやってみたいですね。
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