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2013年8月1日(木)

『コンセプションII』齊藤Pスペシャルインタビュー! ヒロインの1人、トーリの声優に“モノクマ”の○○○○○さんを起用するプランもあった!?

文:まさん

■7人のヒロインたちには前作で好評だった要素を凝縮!

──続いての質問です。「メインシナリオが約2倍になったと聞きました。それぞれのヒロインのシナリオも、前作以上にたっぷり楽しめますか?」(スーパーレベルさん)

 メインシナリオのボリュームは単純に約2倍になりましたが、今回は世界観の再構築ということで、バックボーンを作る作業に力を入れました。前作では12人のヒロインと主人公、それと世界をガイドする+αの数人しか登場人物がいませんでした。ですが、今回は文明レベルがどれくらいで、そこに出てくる人たちがどんな暮らしをしているのか、といった背景をきちんと設定して、その中に出てくるサブキャラクターたちの話を膨らませているんです。

『コンセプションII』 『コンセプションII』
▲主人公(声優:豊永利行)▲フウコ(声優:Lynn)
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▲トーリ(声優:門脇舞以)▲ナリカ(声優:後藤沙緒里)▲フィーネ(声優:石黒千尋)
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▲セリナ(声優:水橋かおり)▲エリィ(声優:伊瀬茉莉也)▲クロエ(声優:佐藤聡美)

 また前作では主人公とヒロインの関係性だけがストーリーの軸だったのですが、本作ではそれに加えて、ヒロイン同士の関係や主人公と親友の関係、主人公とライバルの関係、学園に通うその他の聖徒たちやサポートするキャラクターたちとの関係など、それぞれの関係性がどんどん枝分かれしていき、より共感しやすいようなシナリオになっています。

『コンセプションII』 『コンセプションII』

――ということは、現在公開されているサブキャラクターも、全員がメインシナリオに絡んでくるのですか?

 はい。それ以外にも、今回は7人のヒロインそれぞれのイベントにだけ登場し、彼女たちにかかわってくるサブキャラクターもいます。そうした部分で、1人1人のヒロインの生活感を、より掘り下げる方向にパワーアップしているんです。

──「前作では愛好の儀(今作では“愛交ノ儀”)ができるキャラが12人でしたが、今回は7人しかいないのですか?」(Jさんの質問)

 前作は1作目ということもあり、とにかくひねったヒロインたちを用意しました。その結果、特にメインヒロインのマヒルに関して、ユーザーの方から「ちょっとこの子は、思っていたのと違う」という意見がありまして……。今回は皆さんに好感を持ってもらえたり、愛着を持ってもらえたりという部分を重視した結果、7人のヒロインになったんです。

――前作のマヒルさんは、ある意味伝説に残るツンデレでしたね。私はある意味、彼女に調教されきっていたので、大好きでしたが(笑)。

 ヒロインとして選ぶとデレるのですが、ストーリー部分だけだとほぼツンしかなくて……。「メインヒロインなのに、ものすごいツンだ!」という意見をたくさんいただきました。

――前回はヒロインが12人もいたせいか、パートナーとして選ばなかったヒロインの個性や、本当の気持ちが少々わかりにくいという部分はありましたね。今回は7人に絞り込んだことで、どのような部分を意識して特徴付けしているのでしょうか。

『コンセプションII』

 キャラクターの選定に関してですが、前作で12人のヒロインを用意してユーザーさんの意見を吸い上げていくと、人気のあるヒロインとそうでないヒロインの差がかなりあったんですよ。そこで、今回は意識的に選抜メンバーというわけではないのですが、前作の12人の中から皆さんに好評だった要素を凝縮して、7人に絞り込みました。

 前作は、ツンデレ1つをとってもお嬢様ツンデレがいたり、最初から最後まで終始ツンだったり、単純にオーソドックスにツンデレだったりと、いろいろ細分化して作っていましたが、今回は直球な形で個性づけを行っているので、かなり受け入れやすいと思います。

 とはいえ、今作も『コンセプション』ではあるので……(笑)。前作では二重人格のキャラがいましたが、今回はそういった意外な仕込みを、すべてのヒロインシナリオに用意しました。入口ですんなり入ったあとに「えっ、この子はこういうキャラクターになるんだ!」という驚きがありますので、そういった部分も楽しんでいただけるのではないかな、と。

――仕込みですか!? それは、例えばどのようなイベントがあるのでしょうか?

 例えば、フウコは水泳部(?)のようなところに所属しているので、プールに幽霊が出てくるというイベントがあります。そこで幽霊を成仏させようとするのですが、そのためには恋愛経験がなくて死んでしまったという幽霊に、恋愛を経験させなければならなくなるんです。フウコは幽霊と相性がよく、その幽霊に体を貸すのですが、実はその幽霊は恋愛に関してかなり積極的で、フウコの体を使って……みたいな感じですね。

――普段はまじめなフウコが……というギャップがおもしろそうですね。では「ヒロインとのイベントは前作より増えますか?」(yuxuangaoさんの質問)

 ヒロインの数自体は減りましたが、その分だけ、イベントは前作よりも多いです。イベントCGの数に関しても、キャラクターデザインの大塚真一郎さんが描き起こしたイベントCGが大幅に増えています。メインイベントも、ヒロイン個別のイベントも、ボリュームがありますよ。

『コンセプションII』 『コンセプションII』

――なるほど。では、齊藤祐一郎さんイチオシのヒロインは誰ですか? ネタバレにならない程度にその魅力を語っていただきたいです。(JOさんの質問)

 僕個人として推したいヒロインはフウコですね。スキがなく、ツインテールで胸もほどほどにあって、すごく朗らかで人懐っこい性格をしているんです。『コンセプション』シリーズのヒロインは正統派でもどこかとがった部分があるのですが、フウコに関しては王道で、安心感があるヒロインになっています。

――前作をプレイしたユーザーにオススメしたいヒロインは誰でしょう?

 前作をプレイされた方が気に入りそうなのは、エリィかな?前作のユーザーに大人気だったユズハというキャラクターがいるのですが、彼女の系譜をつぐ健気な後輩キャラで、きっと気に入ってもらえると思います。後はセリナですね。彼女は前作ファンにはおなじみの“ツンデレ”で、キャラクター的にも意外な飛び道具を持っているんですよ。「えっ、この子はこんなキャラなの?」と驚いていただけると思います。

――ヒロインの中で個人的に気になるのは、『ダンガンロンパ』のモノクマを連想させられるトーリですね。彼女のビジュアルは、なぜあのような見た目になったのでしょうか?

 キャラクターデザインの大塚さんに新しいキャラクターを考えてもらった際、冗談半分でモノクマを意識したキャラをデザインしてきたことがあったんです。それを見て「白黒ヘアーで美少女キャラというのもありだな」となりました。大塚さんは逆に採用されて驚いていましたが、まあ『ダンガンロンパ』をプロデュースしているのも僕らですから問題ないでしょう、と(笑)。最初は、声も○○○○○さんにしようという案もあったのですが、さすがにそれは笑って止められました(笑)。

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──「今回はフルボイスですか? 前作は言葉の最初しか話さず残念でした。それとセリフの数は増えていますか?」(xoopwさんの質問)

 メインシナリオに関しては前作もフルボイスでしたが、それ以外のサブイベントに関してはパートボイスです。これには理由がありまして、お話に集中してもらいたいところと、そうでない部分でボイスを使い分けているんですよ。

 『ダンガンロンパ』でも同じようなやり方をしているのですが、声のお芝居をすべてに入れてしまうと、どこからどこまでが集中して聞くイベントなのか、どこからがサブイベントとして世界観を楽しめばいいのか、という違いを意識しづらくなってしまうんです。だからあえて、ボイスを使う場面を分けています。とはいえ、セリフ数のボリュームに関しては前作よりも大幅に増えているので……ぜひ予約してください!

→初めてRPGを遊ぶ人も大歓迎! システム面のパワーアップは?(3ページ目へ)

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データ

▼『コンセプションII 七星の導きとマズルの悪夢』(ダウンロード版)
■メーカー:スパイク・チュンソフト
■対応機種:PS Vita/3DS
■ジャンル:RPG
■発売日:2013年8月22日
■価格:5,600(税込)

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