2013年8月6日(火)
8月になりました。まとまった時間が取れる夏休み&お盆休み期間、皆さんはどのようなゲームライフを送る予定でしょうか。電撃オンラインでは、この休みの機会に遊んでみてほしい名作を毎日1本紹介していく特別企画“思い出よみがえりゲーム特集”を実施中です! この記事では、SCEから発売された学園ADV+戦闘SLG『ガンパレード・マーチ』を、かつて『電撃PlayStation』の記事および『電撃ガンパレード・マーチ』で本作のメインライターを務めていた編集・まさが紹介します。
PS2が登場した2000年3月4日の約半年後、2000年9月8日に初代PSで発売された『ガンパレード・マーチ』。メーカーもユーザーもメディアもPS2に注目していたこの時期、当然のことながら初代PSタイトルである本作の宣伝などゼロに等しい状況でした。そんな中、ユーザーの口コミで評価が広まってブレイクし、翌年に日本ゲーム大賞優秀賞を受賞するにまでに至った作品です。そのきっかけとして、『電撃PlayStation』の特集記事が一役買ったとは思いますが、たとえそれがなかったとしても、いずれはブレイクしていたことでしょう。
おそらく筆者は、ゲームメディア上で『ガンパレード・マーチ』の記事を最も多く書いてきたライターだと思うのですが、正直なところ、本作の魅力を未プレイの人へ簡潔に伝える方法が今でもよくわかりません。その理由として第一にあげられるのが、プレイをしていておもしろさのツボにハマる部分があまりにも多すぎるということ。「このゲームのおもしろいところはココだ!」といった具合に、作品の魅力をわかりやすく1点に絞り込むことができないのです。
「その件については拒否させてもらうよ」をはじめとした独特のセリフ回し、戦うのも勉強するのも恋をするのも自由なプレイスタイル、奥が深く魅力的なキャラクターと世界観設定、一見しただけではなんのためにあるのかわからない数々の技能や提案コマンド、プレイヤーのあずかり知らぬところで構築・変化していくNPC同士の人間関係、“コマンドワード”という独自のシステムが採用された戦闘モードなど、多様な要素がどれを取っても魅力的。これをひとまとめにして語るのは、満漢全席を1つの料理として説明するようなものです。
『ガンパレード・マーチ』のゲーム性を表すフレーズとして“なんでもできる”ゲームという言い回しがよく使われるのですが、個人的には“なんでもする”ゲームと言ったほうがしっくりきます。人類の敵“幻獣”に追い詰められつつある世界で、5121小隊に所属する学生兵としてプレイヤーは何を求めるのか? その望みを叶えるため、幻獣と戦ったり、発言力を上げたり、物資を陳情したり、靴下を集めたり、仲間の士気を高めたり、デートをしたり、体を鍛えたり、仲間の仕事を手伝ったり、テレポートをしたり、金策をしたり、世界の謎を追ったり、サンドイッチを作ったり……と、時間と気力と体力が許す限り“なんでもする”のが楽しいゲームなのです。
→ところで『ガンパレード・マーチ』って、どんなゲームなの?(2ページ目)
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