2013年8月9日(金)
こんにちは、ライターのカワカミ雁々です。7月25日に『Z/X -Zillions of enemy X-(以下、ゼクス)』の第5弾ブースター『覇王の凱歌』が発売されましたね。
第1弾発売から1周年となる今弾では、フリーカード時代に旋風を巻き起こした“鹿”こと《獣人ウェアアントラー》がZXR(ゼクスレア)の《不退転の決意ウェアアントラー》として再登場。さらに、エクストラブースター『英雄達の宴』から《日出づる国の女王 卑弥呼》や《高潔の金剛杵 木蓮》《アドミニストレータ デネボラ》といった人気カードが新イラストで再録され、公式イベント“ヒロイックサーガ”の結果を反映したイラストパラレルのイベントカードも収録されるなど、新旧の『ゼクス』ファンにうれしい仕掛けがいっぱいのセットです。
もちろん、強力かつ新しいテーマのカードも多数収録されており、よりデッキ構築が楽しく、そして奥深くなることは間違いありません。今回は、そんな『覇王の凱歌』の新カードをふんだんに使ったデッキでの対戦レポートをお届けします。お相手はもちろんこの方、『ゼクス』のプロデューサーであるイグニッション久保田氏です!
これまで久保田氏とは何度も対戦をしてきましたが、ここまで3弾環境で3戦して1勝2敗、スターターデッキで対戦して0勝2敗、合計1勝4敗と大きく負け越しているので、今回は少しでもいいところを見せたいですね。もちろん、レポートの中では久保田氏の使ったデッキのリストも公開するので、最新環境の研究に役立ててくださいね。それでは早速いってみましょう。
最初のゲームは、久保田氏が黒単タッチ青ノスフェラトゥ、筆者が青単マーメイドとなりました。序盤は3コスト、4コストのゼクスで相打ちしながら久保田氏は《思希者アマディウス》などで《虚無の黒騎士カースドソウル》のためにトラッシュを肥やし、筆者は《想者ヴェルテ》か《楽奏ニコレア》を着地させるタイミングをうかがいます。しかし、そこそこの確率でイグニッション(IG)を成功させていく久保田氏に対して、こちらはまったくIGに成功しません。当然、物量で抑え込まれ始めてしまいます。
なんとかめくれた《猫の恩返し》と、バウンス能力を持つ《オリジナルXIII Type.X“Mb29Ve”》で時間を稼ぎますが、小型ゼクスと《首なし戦車デュラハン》の前に《オリジナルXIII Type.X“Mb29Ve”》はあえなく撃沈。さらにトラッシュを増やされてしまいます。やっかいな《首なし戦車デュラハン》は《夕凪奏姫スメティナ》で中央エリアの端に追いやり、ひと息ついたところで本命の《虚無の黒騎士カースドソウル》が登場。そして相変わらず成功しないこちらのIG。《神声メノーテ》で《虚無の黒騎士カースドソウル》をデッキにバウンスしますが、2枚目を展開されたところで戦線が完全に崩壊。その後はトラッシュから続々とゼクスを戻され、スクエアを制圧されてアッサリと負けてしまいました。
この対戦で使ったデッキは以下の通りです。
■デッキレシピ:黒単タッチ青“ノスフェラトゥ”デッキ
●プレイヤーカード
なんでもOK
●スタートカード
1《復讐の魔人ウルティオー》
●IGアイコンのあるカード
4《骨騎士スケルタルナイト》
4《かぼちゃお化けのジャックランタン》
4《幽鬼トワイライトアッシュ》
4《骨戦士スケルタルファイター》
4《じゃれつくロードローラー》
●ゼクス
4《強振するスティングビート》
4《黒剣カースドソウル》
4《首なし戦車デュラハン》
4《舞踏骸骨スケルタルダンサー》
2《ザクザクするチャーム》
4《虚無の黒騎士カースドソウル》
4《思希者アマディウス》
●イベントカード
3《ブラックユニオン》
『覇王の凱歌』で登場した、《虚無の黒騎士カースドソウル》をフィーチャーしたデッキですね。ほぼ黒単であるにもかかわらず、強力なイベント《月影葬送牙》を入れないで、ノスフェラトゥのヴォイドブリンガー《骨戦士スケルタルファイター》を投入しているのが特徴でしょうか。このため9コストで《虚無の黒騎士カースドソウル》をプレイした時や、《舞踏骸骨スケルタルダンサー》で《虚無の黒騎士カースドソウル》を出した時などに、ゼクスを複数展開しやすくなっています。
また除去イベントとして、《ブラックユニオン》が採用されているのも目を引きます。破壊できる対象は“このターンに登場したコスト3以下のゼクス”と狭いですが、1コストと軽いのがポイントです。貴重な1ターン目の攻撃を回避できるカードであり、同時にキーカードである《虚無の黒騎士カースドソウル》を低コストゼクス2体の合わせ技で倒されにくくしてくれます。そう言えば久保田氏は、前回スターターデッキで対戦した時も《ソーンプリズン》で主力ゼクスを守るというプレイをしていましたね。スクエアに残したいゼクスがいる時はこういったカードの採用も有効なんだなと思わされました。
続いて、一応筆者の使ったデッキも紹介しておきます。
■デッキレシピ:青単“マーメイド”デッキ
●プレイヤーカード
なんでもOK
●スタートカード
1《ヘビーアームズアルフェラッツ》
●IGアイコンのあるカード
4《花恋ウェイベル》
4《弦奏サリィエール》
4《極奏ラヴェリィ》
4《サイバーレイピア アルファルド》
4《猫の恩返し》
●ゼクスカード
3《楽奏ニコレア》
2《激奏ホルスティオ》
2《夕凪奏姫スメティナ》
4《想者ヴェルテ》
2《艶奏プッティーニ》
4《雫音フィオレ》
2《オリジナルXIII Type.X“Mb29Ve”》
4《神声メノーテ》
2《機鋼竜ドライブピニオン》
●イベントカード
4《ジャムセッション》
こちらも新カード《神声メノーテ》を使ったデッキです。《神声メノーテ》や《猫の恩返し》といったカードで時間を稼ぎつつ、《ジャムセッション》や《雫音フィオレ》の能力などでゼクスを動かして《想者ヴェルテ》《楽奏ニコレア》の能力を誘発させ、パワーを上げて攻撃していきます。『覇王の凱歌』入りのデッキでゲームをするのは初めてでしたが、実戦での《ジャムセッション》を絡めたプレイングがすごく難しく、同時におもしろいです。まだまだ使いこなせていませんが、新カードでグッと強化されたこともあり、今後調整しがいがありそうです。
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