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2013年8月12日(月)

『パペッティア』制作スタジオで作品制作の舞台裏を直視! 藤原啓治さんも登場したスタジオ潜入ツアーの様子をレポート

文:電撃オンライン

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 ツアーの第二幕は“制作スタッフ おもてなし試遊”。それぞれの参加者に製作スタッフが1人ずつ付き添い、実際に『パペッティア』をプレイしてもらう、という企画が行われた。

 プレイスペースは人数分用意されており、プレイ時間も60分間とたっぷり。さらに、ゲームを開始すると、藤原啓治さんが参加者の名前(ニックネーム)を呼んでくれるというサプライズ付き。これには皆驚いていた様子で、“こんなことならもっとしっかりした名前を登録しておくべきだった”と悔しがる参加者もチラホラ……。

『パペッティア』 『パペッティア』
▲参加者が楽しんでいるのを見て、満足そうな笑みを浮かべるギャビンさん。参加者には女性も数多くおり、アクションに失敗したのか時折悲鳴も聞こえていたが、すぐに笑い声に変わり、終始和やかなムードで時間が経過していった。

 ちなみに、今回の体験プレイでは、一通りのチュートリアルを終えた後は、参加者が自由にプレイするステージを選べる、という形式で行われていた。アクションが苦手な人も、制作スタッフとの協力しながら難所をクリアしており、どんなプレイヤーでも楽しめる『パペッティア』の懐の広さを再確認できた。

 体験プレイが終了したあとに行われた第三幕では、“制作スタッフと『パペッティア』について語ろう”というトークセッションがスタート。ギャビンさんを筆頭に、リードゲームデザイナーの佐藤一信さんやシナリオライターの岩片烈さん、プロモーション担当の北尾泰大さんなどが登壇。本作の開発の経緯を聞かせたり、参加者の質問などに答えてたりしていた。

『パペッティア』 『パペッティア』

 トークは『パペッティア』が作られたきっかけを語るところからスタート。ギャビンさんは、“これまでは『SIREN』シリーズを代表としたバイオレンスなゲームにかかわってきたが、休日に子供と過ごしているときに、今度は子供といっしょに楽しめるゲームを作りたいと思った”と語った。

 リビングで家族や友達と遊べるゲームをコンセプトに、開発を進めたという本作。「子供と一緒に楽しめるように作っていますが、1人でも遊べるようにアクション部分にこだわったりとか、ストーリーも練りこんでいます。一見かわいらしい子供向けのゲームにも見えるんですが、セリフ回しもかなり遊んでいて、大人だからこそギョッとしたりクスッとするような要素もあったりします」と北尾さんもアピール。

 それに対してシナリオを担当した岩片さんは、「最初はマジメにシナリオを書いて持っていったんですが、普通すぎると言われたんです。じゃあもういいや! ということで振り切って書いたシナリオが好評で、佐藤さんが大丈夫というから、どんどんエスカレートしていきました」とコメント。「誰か止めてくれると思ったら、誰も止めてくれなかった」と、本作のシナリオの尖りっぷりを説明していた。

 続く“ピカリナはなぜ関西弁をしゃべるのか?”という質問には、英語の方言を意識しているとのこと。『パペッティア』の主なイメージとしてはイギリスを意識していることを明かし、イギリス英語とアメリカの方言がキツイ地域の英語では、全然話し方が異なることを例にあげ、これを日本語版では関西弁にしたと答えを返していた。

 また、クウタロウの名前の由来にはギャビンさんの息子の名前が関係していること。武器にハサミが採用された理由として、オブジェクトを切ることで道が開けるゲーム性や、チョキチョキという音がリズミカルで小気味いいことなど、多数の制作秘話が飛び出した。

 軽快なトークが進んでいくと、サプライズゲストとして声優の藤原啓治さんが登場。会場から歓声が沸きあがる中、話題は藤原さんが中心に。

『パペッティア』 『パペッティア』

 「原音(海外のナレーターが収録したセリフ)を聞いてみたんですが、クラシックで重厚な感じの語り口調で、自分の声でできるか不安を感じた」と語る藤原さん。それに対して佐藤さんは「知人に藤原さんをお勧めされ、実際に聞いてみたところ、その瞬間に惚れ込みました」と返し、「品や色気がありつつも、すごく軽薄な感じ」という言葉で、藤原さんの声の魅力を語った。

 藤原さんも収録を振り返り、「ひとかたまりのセリフ量が多いうえに、慇懃なというか古めかしい言い回しも多かったので、難しいテンポ感を要求されることも多かったです。その分自分が試されているような感じもあり、芝居心がかなりくすぐられました」とコメント。

 このほかにも、ギャビンさんが家族で演劇を見に行った際に、大道具を見て『パペッティア』のアイディアを思いついたというエピソードや、海外とは音声収録環境の違いから、日本での収録時に尺合わせが必要になり、藤原さんにアドリブで助けてもらったというエピソード、そして、ホラーゲーム畑の制作スタッフが多いため、CEROをAに調整するのが思いのほか難しかったというエピソードなどが語られた。

 イベントの最後には、スタッフが作ったオリジナルグッズや、日本では販売されていない『パペッティア』のイラスト集の抽選会が行われ、最後にギャビンさんの言葉と、記念撮影、そして今回のイベント用に特別に収録された藤原さんのアナウンスを聞き、終了となった。

『パペッティア』 『パペッティア』
▲抽選の景品となったオリジナルアイテムの他、参加者にはグッズや特製ペットボトルのお茶などが配布された。
『パペッティア』 『パペッティア』
『パペッティア』
『パペッティア』

(C)Sony Computer Entertainment Inc.

データ

▼『パペッティア』
■メーカー:SCE
■対応機種:PS3
■ジャンル:ACT
■発売日:2013年9月5日
■希望小売価格:5,980円(税込)
▼『パペッティア』(ダウンロード版)
■メーカー:SCE
■対応機種:PS3
■ジャンル:ACT
■発売日:2013年9月5日
■希望小売価格:4,900円(税込)

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