2013年8月15日(木)
▲富士見書房の『モンコレ』プロデューサー・稲垣健さん(写真左)、モンコレグランプリ2013優勝者の側近Bさん(写真中央)、『モンコレ』のゲームデザイナー・加藤ヒロノリ先生(写真右) |
――優勝おめでとうございます!
ありがとうございます。
――決勝大会では“紅河ノ國”のデックを選ばれましたが、その理由を教えてください。
メタを考えた結果、このデックになりました。地区決勝では“炎のラビリンス”のデックがたくさん成績を残していて、そこからアイテム対策をした環境に進んでくると考えたんです。アイテム対策の環境が進むということは、スペルで対抗する形になるだろうと、そして手軽にアイテム対策ができるスペルって《フラッシュ・ファイア》なんですね。それでこのスペルが効かない“紅河ノ國”のデックがいいかなと思って、デックを組みました。ただ、決勝大会でも"炎のラビリンス"が多くて、メタの読みは外してたんですけどね(笑)。
――金沢地区決勝では、“夢魔の輪舞曲”のデックを使っていましたよね。
はい。ただ、“夢魔”は使っていてしんどかったので(笑)、使っていて楽しい“紅河ノ國”のデックを選びました。
――今日は総当り戦と優勝決定戦で4試合を経験されたわけですが、その中でも特に印象深かった対戦はどれでしたか?
どの対戦でもこのデックのいい部分が出て勝つことができたので、どれも印象に残っていますね。
――優勝決定戦で出した同時攻撃は、かなり印象的でした。
相手の本陣前の地形に、《碧鱗の大瀑布》を差し込んでいったところですね。あそこはイニシアチブ+1差をつけた状態で攻めたので、先攻と同時攻撃のどちらでも行けるなと思って攻めました。結果的に同時攻撃が発生して、すごくいい流れが生まれましたね。あの同時攻撃で盤面が一気に有利になりましたね。
――それでは最後に、優勝の感想やメッセージをお願いします
後半の“WGP”(ブシロードワールドグランプリ)2013にも出場して、2連覇を狙いたいと思います。それと『モンコレ』が続く限りは、おじいちゃんになっても生涯現役でプレイしたいと思います。今日は本当にありがとうございました!
決勝のデックは、“炎のラビリンス”が3人、“紅河ノ國”が2人、“最後のファラオ”、“夢魔の輪舞曲”、“深き者ども”がそれぞれ1人という、結構デックがバラけた感じになりましたよね。こういう環境ってすごくいいと思います。決勝の最初は4人1組の2グループで総当り戦でしたけど、そこで“炎のラビリンス”を選んだ人たちが潰し合ってしまって、気がつくとどちらのグループも“紅河の國”が勝っていましたよね(笑)。
――決勝に進んだデックのタイプなどは、カードデザインをされていた段階からある程度予想はされていたのでしょうか?
そうですね。予想から大きく外れた感じではなく、“炎のラビリンス”と“夢魔の輪舞曲”が多くて、そこにメタをはった“最後のファラオ”もくるんじゃないかなと。それと、もしかしたら“深き者ども”を選ぶ人も出てくるかもって考えていました。でも、もし僕が全国大会に出たとしたら……実力的には無理なんですけれども(笑)、メタをちょこっと読みつつ、大型をばんばん呼びやすい、“紅河ノ國”を選んでいたと思います。
今回の大会は、“炎のラビリンス”を中心にメタが回っていましたよね。そこをうまく制して最終戦に進んだのが、同じ勢力のデックというのは、何か感慨深いところがあります。ただ、最終戦はある意味同キャラ対決だったので、しんどかったんじゃないでしょうか。“紅河ノ國”は同キャラ対決だと、戦闘スペルが相手にほとんど効かないんですよ(笑)。それと最終戦は、途中で発生した同時攻撃がかなり大きかったですよね。あそこで流れが側近Bさんに一気に来て、そのまま勝負が決したって感じがしました。
――8月23日には新ブロック“ブロック:タイクーン”のブースター『マーシュラントの魔竜』が発売されるわけですが、このブースターで環境はまた変化してくるのでしょうか。
変化すると思いますよ。っていうか変化してくれなきゃ困ります(笑)。『マーシュラントの魔竜』では、バードマンたちが最速のイニシアチブを出し、ハーピィが細かな対抗を自在に撃ってくるようになります。ただ、これらの種族は全体ダメージを与えられるとバタバタバタって死んでいく、もろいやつらなんですけど(笑)。
それと、次のメイン勢力である“ゾルドイルの黒い沼”もいやらしい動きをするんです。この勢力には、本陣を陥落する以外にも勝つことができる、特殊勝利条件がひさびさに登場しています。他にも“炎のラビリンス”に、“爆殺王”の種族が追加されますね。あとリザードマンの勢力は、かなり変わった動きをする勢力になっています。相手にあわせて、こちらのユニットを戻して別のユニットを出して戦わせたりとか、軍隊的な動きができますね。他にもフォクシアやドワーフの種族がパワーアップするカードも登場しますので、“ブロック:エレメンタル”のデックも、もちろんパワーアップしていきますよ。
もう少し話すと、その次のブースター(※10月発売の『ジオテランの歌姫』)で登場する歌姫の勢力は、堅実な強さを持っている勢力です。あと、このブースターでオルクスが再登場するのですけど、テストではあまりにも暴力的すぎて、対戦している側が「悪漢に襲われる乙女の気持ちがわかる」という、いい意味でも悪い意味でもオークっぽい勢力になっています(笑)。
――なるほど(笑)。『ジオテランの歌姫』のほうもかなり楽しそうなブースターになりそうですね。それでは、本日はありがとうございました。
▲最後に1枚。決勝大会では、他のTCGのプレイヤーが『モンコレ』のカードスリーブを使っているのを見かけることも。こういう光景は、いちモンコレファイターとしてもかなりうれしい光景でした(笑)。 |