2013年8月26日(月)

『テトリス』の新しいルールを発明!? スマホアプリ『テトリスモンスター』開発者インタビュー前編

文:デルチ

 先日、ついに配信が開始されたエレクトロニック・アーツ(以下、EA)のiOS用アプリ『テトリスモンスター(以下、テトモン)』。皆さんはもうプレイしていますか? 『テトモン』特集の第3回となる今回は、本作を誰よりも知り尽くしているプロデューサーのお2人に、担当ライター・デルチがインタビューをしました。

 お話を伺ったのは、エレクトロニック・アーツの本作のエグゼクティブプロデューサー マット・スミス氏とプロデューサー・山縣周一氏のお2人。開発の経緯からゲームのポイントなど、見逃せない秘話満載のインタビューを2回に分けてお届けします。前編となる今回は、開発の苦労やゲームシステムのポイントなど、実際のプレイのヒントとなる情報も盛りだくさんとなっています!

マット・スミス氏 山縣周一氏
『テトリスモンスター』 『テトリスモンスター』
▲海外での経験を生かし、マーケット戦略部分を統括するエグゼクティブ・プロデューサー。iOSで数々のアプリを開発してきた。 ▲ゲームの企画立ち上げから本作に携わってきたプロデューサー。実際のゲーム開発に深くかかわっている。

■『テトリス』は『テトリス』としておもしろくあるべき!

――まずはじめに、『テトモン』開発に至った経緯を聞かせていただけますか?

山縣周一氏(以下、山縣):EA JAPANでスマホでゲームを開発するという話になった時に、『テトリス』の名前が挙がってきたのです。ただ、『テトリス』をそのままアプリにしたところで、それは『テトリス』をスマホで遊べるようにしただけで、スマホユーザーを驚かせることはできませんよね。そこで、スマホならではのソーシャルコミュニティの要素も加えつつ、人気のジャンルであるモンスターバトルと融合させるのはおもしろいかもというのが、開発の始まりでした。

マット・スミス氏(以下、スミス):ただ、『テトリス』はご存知のように歴史のあるゲームですし、多くのユーザーに認知されている人気タイトルです。それだけに、『テトリス』自体も楽しめるゲームでなければどんなにバトル部分がおもしろくても意味がありません。どう融合させるかはいろいろと考えましたね。

――配信されているアプリは、『テトリス』のあのハマル感覚や爽快感が見事に再現されていましたが、開発時には『テトリス』のルールをバトルに合わせて変えたりといったこともありましたか?

山縣:いえ、それはありませんね。大前提として、『テトリス』は『テトリス』として楽しくあるべきという軸があったので、そこはしっかりと開発陣で意識統一してきました。『テトリス』を尊重するとともに、そこに負けないバトルシステムを生み出さなければいけないという苦労はありましたね。

スミス:それに、『テトリス』のゲーム性を、スマホのタッチパネルできちんと再現できるかも苦労した点です。プレイされた方はわかると思いますが、“落ちもの”のパズルをストレスなく楽しめるレベルまで高められたのは開発陣の苦労の結晶です。

→次のページでは、『テトモン』の開発秘話をご紹介!(2ページ目へ)

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データ

▼『テトリスモンスター』
■メーカー:エレクトロニック・アーツ
■対応機種:iOS
■ジャンル:RPG
■配信日:配信中
■価格:無料(アイテム課金)

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