これからのゲームクリエイターに必要な力は専門能力の他にもう1つある――社会人なら必見のセッションをレポート【CEDEC 2013】

文：megane

■基本能力は本を読んだり研修を受けたりしているだけでは身につきにくい

　リーダーになるクリエイターに必要なものは基本能力であるという河野さん。ではその基本能力はどうやって身につければよいのだろうか。それはトレーニングを積むのが一番であるという。

▲基本能力を身につけるにはトレーニングを積むことが一番。

　問題に対する考え方においても、すぐに身につくものではなく、練習が必要となる。これは勉強やスポーツ、楽器演奏においても変わらない、普遍的なことであると言える。なお、経験とトレーニングとどう違うのか、それは受動的に体験すること（経験）と、能動的に体験すること（トレーニング）の違いのように思える。

▲基本能力は本を読んだり研修を受けたりするだけでは身につかない。自らの問題に何度も取り組んだり、状況を分析して俯瞰して見ることが大事。

　今回のセッションで語られた基本能力、“状況を的確に捉える力”、“物事を判断する力”、“考えを的確に伝える力”は、何もクリエイターに限ったことではなく、社内でリーダーとしての役割を持つ人なら誰にでも必要な力と言える。また、リーダーになってからではトレーニングを積む時間というのも、無理やり捻出する必要があるだろう。入社して間もない頃から、こういった視点で問題に取り組んでいくことを意識することは大事なことである。

　ちなみに8月31日に東京工芸大学 中野キャンパスにて開催される日本デジタルゲーム学会 DiGRA Japan主催の“夏季研究発表大会”で、今回の講演を行った河野さんによる講演“共感できるキャラクターを生みだすための中二病分析”が行われる。詳しくは公式サイトを参照してほしい。

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